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『勝てるデザイン』に刺されまくった。

本当はちょっとあきらめようかと思ってた。デザイン。

わたしには向いてないんじゃ…?って毎日思って凹んでる。

ソフトの使い方はググればなんとかなるし、諦めずに続けさえすればなんとか、世の中に溢れた、よく見るようなデザインを見様見真似でもう一つ増やすことくらいならできる。

でも、そのぐらい。
どうしたってわたしはゼロから面白いアイデアをポンポン思いつくタイプじゃないし。

デザインの引き出しだって、うちのダイニングテーブルの下に申し訳程度でついてるやつ(箸6本くらいしか入らない)くらいの浅さしかないし。センスもないし。

2年ちょい、わたしなりに勉強してきたけど


プライスボード1つに1ヶ月以上もかかっちゃうダメさ加減。

若くてわたしより全然優秀なデザイナーが山ほどいるんだし、別に30代後半のわたしが、向いてないのに無理してやることないでしょ。と思ってクサクサしてた。

この本を読むまでは。

わたしが参加しているオンラインサロンの主催者、前田高志氏の著書『勝てるデザイン』(幻冬舎)だ。

前田高志さんは、元任天堂のデザイナーで、現在は独立され、(株)NASUの代表取締役をされている。

わたしからすると、天才デザイナー。

一瞬で伝わる、超かっこいいデザイン。アイデアも多彩で、面白い企画、コンセプトばかり思いつかれていて、もう完全に天才で人種が違うやろ、と思っていた。

でも…

"同期たちを見てすぐに打ちひしがれました。まさに天才。対して、凡庸で、センスもない、その筆頭が僕でしたから。"

大学の色彩の課題で一番低い評価だった前田さん。

「それしか思いつかなかった渾身の一案を、大事に大事に磨いて、結果ダメで、落胆」しちゃう前田さん。(めっちゃわたしじゃん!)

独立当初、ロゴデザインをなんと3万5千円と値付けしちゃった前田さん。

本文中に何度も出てくる "僕は凡才だから" という言葉。


読み進めるうちに、次から次へと刺されるわたし。

前田さんは、わたしが「性格的に向いてないかも」で片付けたことを、圧倒的にこなすことで乗り越えられていた。

え…前田さん、凡才なの?

わたしと同じ事でもつまづいてたの?


あまり書いてしまうとネタバレになってしまうので、ちょっとだけ。

わたしは「ゼロからアイデアが思いつかない」から向いてない、って思ってたけど、これ見てください。

(2)引き出しが少ない。
作業の手が止まる場合の多くがこれです。案が出てこない。その場合は、必殺技不足だから、前頁に書いた他人脳からのアイデア借りをとにかく実践してみてください。必殺技を1000個くらい溜めてみましょう。案出しに困らない未来の自分(パラレルワールド)を想像しながらぜひ。

引き出しの中身、他人の脳から借りればいいのか!案出しに困らない未来の自分。めっちゃなりたい!

グサー!刺さった。

「必殺技」と言うのは、例えば

【例4】
必殺技:ジャパンゴールド 
引き出し:朱色と金 
効果:神社の色、和のいいところ。厳か、和の印象を与えることができます。

これが実際に、無数に『勝てるデザイン』で紹介されてる必殺技の一つ。

これを1000個貯める、って。そりゃ引き出しできるわ。納得!


…たくさんやってきてるんだ前田さんも。

そう考えると、頭で考えてないでとにかく手を動かしてやれば、わたしにもできそうな気がしてくる。


それから、これ。ここが、特にグサーっと刺さったところ。

「本質をつかめていない」「自分の頭の中だけで考えていても答えは出てこない」「積極的にコミュニケーションをとりましょう」「何のためのデザインなのか?このデザインによって何をしたいのか?」

クライアントに何度も聞くのが苦手で(何回も聞いたら申し訳ないんじゃないかと遠慮してしまう)いつもいつも情報不足で、結果、何度も何度も修正することになったり、そもそも採用されなかったりを繰り返してきたわたし。

聞けばいいじゃん。クライアントの頭にしか答えはないんだから。

グサーーーっ!!ですよね。

まじで。なんのためにやってるんだ?って話だった。クライアントの問題を解決したいのに、わたしの頭に答えがあるわけなかろうが。

本当にいいものを作りたければ、その手間を絶対に惜しまないことです。

ぎゃっふん。

デザインのパワーバランスが「思考」に偏りすぎると必ずダサくなる

グサー!

安直なパターンを作ってはいけない。ロゴの形、色、書体の選択は、デザイナーの仕事。(それはデザイン案ではない)

めちゃくちゃ書体、色違いで出して「2案です」とかしてたYO!

逆に、コンセプトをデザイナーが選んではいけない。(それはクライアントにしか選べない)コンセプトの切り口が違うものを提案するべき。

グサグサグサーーーっ!!

あとは、パラレルワールドの話も大好き。

やってみたら、自分に革命が起こるかもしれないじゃないですか。そういう「これをこうしたら、もしかしたらこんな世界が待ってるかもしれない」という並行世界、パラレルワールドを想像することが大事なのです。

読んでいると悩みがどんどん解決していくとともに、自分の甘い考えをひっぱたいてもらえてる気分。

他にも、直接のデザイン力向上に直結する、フォントや、イラレの時短術など、前田さんが現場で使っているものが、惜しげもなく披露されている。(これ、そのまま全部真似したらええやん。絶対今よりはできるようになるじゃん。わたしは速攻全部インストールした!)


そして巻末には、先程の必殺技を作るワーク、色彩のワーク、ヒアリングのワークなど15種類も、前田さんがやってこられたデザインのワークがついてる。

これ全部真似すれば、そりゃ絶対デザインできるようになるやん。(三回目)

いいデザインの作り方だけでなく、心を動かす提案書の作り方、プレゼンの仕方、これからの時代のデザイナーのあり方、SNSで発信することの意味、自分ならではの仕事をするには?などなど、知りたいことが全部載ってた。

実際に前田さんがNASUでデザインされてきたロゴのラフや、検討されたデザイン案、提案書、プレゼンの仕方まで、全部が載ってる。こんなの載せちゃっていいの?って方々から聞く。本当に1ミリも出し惜しみされてない。

刺さりまくってんじゃん、わたし。

39回て。

でもこれ、本当です。

全部記録してあるから。

読まれた方、わたしと1個ずつ語りあいましょう?朝まで語り明かしましょう?


本当に全ての人に読んで欲しい。

デザイナーはもちろんだけど、デザイナーじゃなくても。社会人みんなに通じることが書いてある。

つまらない仕事をどう自分事にして楽しむか。(これも別でまためっちゃ語りたい!わたし、つまらない仕事ずっと文句言いながらやっつけてた)

選ばれる人間になるためにはどうしたらいいか?

どうやって人生を楽しむか、自分そのものを楽しむか。

前田さんは、常に止まらずに動いてる。あの手この手と、次々に挑戦して失敗して、努力も目一杯されてる。そして、楽しんでる。

だから、世界で勝てるデザイナーなんだ。

それがぎゅぎゅっと、この一冊に全部詰まってる。これを読めば、全ての人の視界が、未来が、変わると思う。


わたし??

わたしはね!もちろん。これからもデザインも、イラストも、エッセイも、頑張るよ!

だって、勝てそうだもん。これ読んだら、全部実践したら、勝てないわけがないと思うから。

諦める前に、読めてよかった!

デザインしたくてたまらなくなった!挑戦したくて、失敗したくてたまらなくなった!

心を動かしたい!動かそう!


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