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逃げ恥 第3・4話|ストーリー構成を分析してみた。

逃げ恥は、実はザ・少女マンガな要素をたくさん持っていると思います。心の中のセリフが多いところ。お互いの気持ちに気づかず、すれ違ってしまうところ。

このすれ違いが、見ていて歯痒く、時にコミカル。すれ違いを描く3・4話のストーリー構成は、逃げ恥のテンプレかなと思いました。特徴はこの2点。

フェーズ1:平匡が壁を作る
フェーズ2:みくりが壁を壊す

逃げ恥3.001

縦軸は、上がハッピー、下が絶望、のイメージです。

曲線がそっくりなこの二話、アプローチ方法は対照的です。

フェーズ1:平匡が壁を作る

第4話で語られるように、平匡さんの自尊感情はとても低い。片思いっぽい状況に耐えられず、壁を作ってしまいます。

津崎M「好意を持った相手に、受け入れられたことがない」

津崎M「いっそ、手放してしまえばいい。そうやってずっと、平穏に、生きてきたのだから」

第3話のきっかけは、平匡さんが、みくりさんの匂いのする布団で寝たこと。みくりさんの隣で寝るという妄想をしてしまった平匡さんは、これ以上、みくりさんに近づいてはいけない!と本能的にバリアを張ることにしたようです。

第4話では、風見さんと、みくりさんをシェアすることになったことがきっかけ。完全に片思い状態の平匡さんは、不安になり、やっぱり、みくりさんに近づくべきではなかった。と急速に壁を作り、離れていこうとしました。

フェーズ2:みくりが壁を壊す

第3話では、平匡さんのバリアの理由に気づいていない、みくりさん。しかし、ぶどう寺での無意識の「平匡さんが一番好き」発言で、平匡さんを救い出しました。

一方、第4話では、平匡さんが壁を作る理由に気づいているみくりさん。

みくりM「平匡さんは、他の男性の影が見えると、すぐに壁を作る」

自尊感情の低さの背景を探ろうとして、平匡さんに拒絶され、一度はひどく落ち込むののの、こうなったら小賢しさ満開!と自尊感情を高める作戦に。戦略的に「恋人になってくれませんか」発言をしたのでした。

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こう見るとシナリオを作る人は本当にすごいですね。。。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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