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小6女児誘拐は犯人逮捕では解決しない

今回は話題となっている痛ましい事件について自分が思っていることを書きたいと思います。
正しいことというより、自分の思っていることを率直に書くつもりですので、人によっては気分を害される方がいるかもしれません。
その点はご了承の上、お読み頂けますと幸いです。
※一部、誘拐犯に対して擁護的で同情的に見えるような記載があると思う方もおられるかもしれませんが、そのような意図は一切なく、誘拐の助長や幇助をするつもりも一切なく、誘拐犯に対しては重い処罰が下されるべきだと思っていますので、ご理解頂くようにお願いいたします。

共同通信社と朝日新聞社の記事内容から見る事件概要

大阪市の小学6年女児(12)を誘拐したとして、未成年者誘拐容疑で逮捕された栃木県小山市の自称派遣社員伊藤仁士容疑者(35)が、逮捕前の調べに「会員制交流サイト(SNS)で助けを求めていた子を助けてあげた。正しいことをした」との趣旨の説明をしていたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。(引用:© KYODONEWS:https://www.msn.com/ja-jp/news/national/小6誘拐、女児の悩み利用か-「助けてあげた」と容疑者説明/ar-BBXgVBz?ocid=spartandhp)

行方不明になっていた大阪市に住む小学6年の女児(12)が保護された未成年者誘拐事件で、大阪府警に逮捕された栃木県小山市の自称派遣社員、伊藤仁士容疑者宅から保護された茨城県の中学生の少女(15)は、6月ごろに自宅を出た際に「しんどい」などと書き置きを残していたことがわかった。
 捜査関係者によると、書き置きには「少し自由にさせてほしい」とも書いてあり、学校生活などに悩んでいたようだったという。その後、少女から「東京にいる。1週間ぐらいで帰る」と書かれた手紙が自宅に届いたが戻らなかったという。
 茨城県警によると、家族が同月に行方不明者届を提出。部屋に伊藤容疑者のものなど複数の携帯番号が書かれた紙もあったことから、7月に捜査員4人が伊藤容疑者の立ち会いのもと、任意で伊藤容疑者の自宅内を捜索したが、少女は見つからなかったという。県警などが伊藤容疑者と接触した経緯などを調べる。

(引用:朝日新聞社:https://www.msn.com/ja-jp/news/national/茨城の少女「しんどい」書き置き-誘拐容疑者宅から保護/ar-BBXhuiE?ocid=spartandhp

個人的な見解

小学6年生の児童と35歳の男性が交流を持てる時代になったことは時代の流れとしては受け入れざるを得ないことだと思います。
その中で大人、子供を問わずネットリテラシー(インターネットに関わる上で必要な知識)を学ぶ必要はあると思います。
小6女児誘拐の前に、15歳の女子を誘拐していることが報道されていますが、気になるのは「なぜこの女の子は逃げ出さなかったのか」という点です。
スマホや靴を奪われていたということはあったかもしれないですが、「小学6年生」が誘拐後数日で逃げ出せるような状況であれば、15歳の女子も逃げ出せた可能性は高かったのかなと推測できます。
ストックホルム症候群(誘拐事件などで過度なストレス状況に追い込まれた時に、自身の生存戦略として、誘拐犯に対して強い親密感や好意を抱くこと)だったとまでは言えないまでも、「家に帰るよりも今の状況の方がまだマシだと考えていた」可能性はあります。
また、もしそのような状況であれば、むしろ家に連れ帰すことが本当にその女子の為になることなのか疑問に思います。
もちろん、今後の人生において教育を受ける必要はあるし、家に軟禁されているようでは社会性も身につかないと思うので、ずっとこの状況(誘拐されたまま)でいいとは絶対に言えません。
ただ、本当の意味で15歳女子の、その時の気持ちに寄り添っていたのは誘拐犯なんじゃないかなと思います。(誘拐犯を擁護するつもりは一切ありません。)

自分が高校3年生の時に中学3年生の女子とネットで知り合った時の話

今から約15年近く前の話なので、当時はスマホなどどいうものはなく、
年齢的にも出会い系サイトなどというものを使っていない(使えない)時でしたが、ネット上のとある掲示板で共通の趣味を持つ女の子と仲良くなりました。
当時自分は大学が決まっていて暇な時期で、女の子は受験前の息抜きに掲示板を見ていたような状況でした。
最初はメールをするだけの関係でしたが、1日で50通~100通近くやり取りするようになったり、途中からは電話で数時間話すような間柄になりました。
そして、知り合ってから5年後に初めて会いました
自分が住んでいる場所の近くに遊びに来るということで、「自分、自分の友達、女の子、女の子の友達」の4人で遊びました。
ちなみにすごく個人的なことなので簡潔に記載しますが、この女の子が今の妻です。
つまり、ネットで知り合った女の子と結婚した自分にとっては、ネットで知り合うのが危険だと一概に決めつけてほしくないという気持ちがあります。

例えばの話

家で虐待を受けている12歳の児童がSNSで知り合った人の家に行き、そのまま帰ってこなかった場合、事実上の未成年者誘拐になりますが、児童側からすると望んだ結果と言えなくもない状況です。
ただし、法律的には親権は両親にあり、行方不明者届を出されて発見された場合は誘拐犯として逮捕されます。
この場合、児童側からすると本当に望んだ結果になったと言えるでしょうか。
本来、虐待されている場合は児童相談所が対応して、その上で虐待が認められるようであれば、児童養護施設に入るのが正規の手順だと思います。
しかし、現実問題として、ここまでの手順が行われるのに時間がかかりすぎることと、実際に虐待死が無くなっていないことから、これだけで問題ないかというと疑問が残ります。
日本は法治国家ですから、それでも正規の手順を踏むべきだという意見があれば、それは間違いなく正しいと思います。
ただ、正しいことをしていれば、その結果として児童が不利益を被っても仕方がないと割り切るべきかは、また別の問題だと思います。

未成年者略取ではなく、未成年者誘拐であるということの意味

<誘拐>
意思に反して暴行・脅迫等により、自己または第三者の支配下に置くこと
<略取>
人を騙したり、誘惑したりして判断を誤らせた上、任意に随行させ、自己または第三者の実力支配下に置くこと

上記で分かる通り、今回の誘拐犯は暴行や脅迫は行っていないということです。
もちろん、誘惑して判断を鈍らせる手法を用いたのは間違いないでしょうから、れっきとした犯罪ではありますが。

今回の事件の一番の問題

繰り返すようで恐縮ですが、誘拐したこと自体は罰されるべきですし、誘拐犯を擁護するつもりは毛頭ありません。
しかし、それ以上に問題だったのは「小学6年生の女児も15歳の女子も、元の生活環境が苦しくて逃げたかった」ことにあると思います。
人間関係の問題か、進路の問題か、家庭環境の問題か、複合的な要因があったのかは分かりませんが、誘拐犯を逮捕したから終わりではなく、そういった色んな問題を解決しない限りは、似たような事件が繰り返されると思います。
自分の息子はまだ1歳5か月で、小学生や中学生を育てたことがないので偉そうなことは言えませんが、もう少し子供に目を向ける時間を作れたら良いのではないかなと思います。
あと、大人側としてもスマートフォンを渡す時には、こういった事件に巻き込まれる可能性があることを子供に徹底的に教えるほか、フィルタリングするなどの対策をする必要はあると思います。

まとめ

今回は自分の思ったことを記事にさせていただきました。
賛否両論あると思いますし、自分の言っていることが正しいと思っているから書いたわけではありません。
ただ、率直にニュースを見て思ったことを書きたかっただけです。

気分を害された方がいらしたら、申し訳ありません。

最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、また!

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