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12の臓腑が輝く時間帯:24時間体内リズムガイド

夜ふかしをすると何だか次の日だるい。
しっかり睡眠時間を取ったはずなのに、眠い。

そんな経験はきっとみなさんもあるはずです。これは中医学の考えの一つ、子午流注という体内時計の話で説明ができます。

体内時計、別名体内リズムといいますが、特定の時間に目醒めたり、眠くなったり、お腹が空いたりなどなど。時計を見ずとも体が知らせてくれるあれです。わたしたちの体は、目から受け取った光の情報で、体内リズムを調整しています。

体内リズムには、体温、血圧、ホルモン分泌、睡眠覚醒など、様々なものが含まれます。体内時計によってこれらのリズムが調整されることで、私たちは規則正しい生活を送ることが可能になります。

中医学的体内時計

中医学の中にもこの体内時計があって、それは子午流注(しごるちゅう)と呼ばれています。黄帝内経に書かれているので、数千年前からある考えです。

子午流注の「子午」「時刻」のこと。日本の古時刻の子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥の12の時刻で24時間を12等分して、十二支に対応させているものです。子の刻は23時から1時。午の刻は11時から13時を指しています。

「流注」は人体の十二の臓腑(十二経脈)の気血の流れを意味しています。なので子午流注は、どの時間帯にどの経脈に気血が流れ込み、六臓六腑(肝、心、脾、肺、腎、三焦と、胆嚢、小腸、胃、大腸、膀胱、心包)が活発になるかを示しています。

もともとは鍼灸で活用されていて、子午のように対になっている部分を見ます。症状が有るのはどの部分かを見て、その対になっている部分を刺激して治療する方法です。

例えば腰痛を訴える人が、その痛みが膀胱経(足太陽膀胱経)にあるとしたら、その対にっている肺経(手太陰肺経)のツボを刺激して治すという感じです。あとはどこが弱っているかを見てどの時間帯に施術するのがよいのかなどを考えていく指標していたようです。

昨今ではこの子午流注の考えを、漢方薬での治療や養生でも取り入れています。


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