見出し画像

料理初心者が広東語のみでメニューを作ってみたら名探偵が生まれた話。-魚香茄子を作ってみよう-

海外旅行にいけない今、、、

つまり旅行会社としてはお客様がいらっしゃらない今、、


パンダバスの社員はYoutubeの動画作成に勤しむのでした。。


そんな中、香港ではじまったETC。
そう、Electronic Toll Collection System。高速道路などの料金所で停止することなく通過できるノンストップ自動料金収受システムのこと。


ではなくて、”Enjoy The Challenge"のことらしいです。「へぇ~初めて聞いた~」なんてのんきなことを言ってる場合ではありません。
香港支店のスタッフが色々なことにチャレンジしていきます。何をチャレンジするかは、そのとき次第という無謀な企画が始まりました。

初回の犠牲となったのは、わたくし片伯部です。
2020年度より再びタイ支店の勤務ときまっていたはずが、、コロちゃんのせいで香港からでれないナリ、という状況です。


▶気になるチャレンジの内容は?

企画をした香港人スタッフより言い渡された指令。
それは、、

”広東語を話してローカルマーケットで食材を買い、広東語のレシピを見て料理をしろ”

といった無慈悲なものでした。

香港は4年目に突入していますが、サボっていたので広東語はほとんど話せません。(どうも音が私の好みとあいませんでした笑)

それよりもなんといっても、料理をしない私。食べなくともビールが飲みたい毎日、そして飲んでいる毎日。気になる食べ物は買ってくればいいのです、出来合い最高が口癖です。
つまり、包丁を握るのなんて家庭科の授業以来。。

不安が増えていく中、チャレンジは始まってしまうのです。


▶魚香茄子を作ります

片伯部に渡された1枚の紙。
料理に必要な買い物リストと調味料のつくりかたなどが書いてあります。

画像1

恥ずかしながら漢字が弱い私は、全然読めません。
そんな私でも、食材、茄子、魚、豚肉くらいは読めました。

大見出しの項目くらいは日本語で意味を教えてくれました。

・食材=食材(そのままですね)
・醃料=下味用のもの
・調味料=調味料(そのままですね)
・勾茨=仕上げ用のもの

1/2茶匙、1.5湯匙とか書いてあるのは、分量とのことでした。

番組ディレクターが食材の名前の発音を教えてくれます。
必死にひらがなで聞いた音をそのまま書く私。

画像3

なんと優しいディレクターは、完成した料理の写真を10秒見せてくれました。

料理の画像

麻婆茄子のようなものかな?イメージが降りてきましたが、茄子はわかるけど麻婆なんてどうつくるんだ、と困惑しています。麻婆だったら豆腐派です。


▶買い物にいざ出陣

戦いの場所は、油麻地街市(YAU MA TEI Market)。

香港には、街市(ガイシー)と呼ばれる生鮮食料品などを小売りする市場がたくさん街中にあります。街の中にある市場なので、そのまんまの意味ですね。

スーパーよりも比較的安く、新鮮な食材が手に入ることで、街市は香港人の生活には欠かせない存在です。
ただ、、香港に在住している外国人はあんまり買いにいくことは少ないのでは?
私は、街市で買ったことがありませんでした。初体験です。

画像4

街市の中は、魚屋さん、お肉屋さん、八百屋さんなどが乱雑にお店が並びます。

とりあえず、茄子を買うために八百屋さんへ。
茄子は広東語で、けいじーと言うそうです。

画像5

けいじー、けいじーと連呼して、なんとか茄子は手にはいりました。
その他のものも頑張って、なんとか揃えることができましたので、端折ります。
詳しくはYoutubeを見てね?笑


▶いざ、料理

お買い物パートが無事に終了し、収録はキッチンパートへ。

食材

・茄子=けいじー(なす)
・免治豬肉=みんちーじゅうよ(豚ひき肉)
・鹹魚=はむゆー(塩漬けにした魚)
・蒜頭=すんたお(にんにく)
・紅蔥頭=ほんちょんたお(エシャロット)

ここでディレクターより渡されたもう1枚の紙。

画像7

もう何がなんだかまったくわかりません。
漢字をパズルのように読み解いていきます。

パズル

以下、私の勝手に推測した意訳です。

1.將紅蔥頭,蒜頭,鹹魚切粒備用
紅蔥頭、蒜頭、鹹魚を粒のように切って準備してください。(だろうな多分。。)

2.用醃料將豬肉醃15分鐘
豚肉を15分間何かしてください。(何をすればいいんだ?!)

3.茄子切條,快炒2分鐘,盛起備用
茄子を切って2分間炒めて、準備してください。(これは多分わかった)

茄子切る

慣れない手付きで披露する包丁さばき。

4.鹹魚落鑊煎香,放入紅蔥頭,蒜頭炒香, 再放入豬肉炒勻再放入豬肉炒勻
鹹魚が香りが出るまで炒めたら、紅蔥頭、蒜頭も炒めて香りが出たら豚肉を入れて炒めてください。(多分これもあってると思う)

5.加入茄子及調味料煮2-3分鐘至茄子變軟
茄子と調味料をいれて2~3分くらい茄子が柔らかくなるまで炒めて、、(んん?!っていう漢字があるぞ。ひょっとしたらフライパンに蓋をして2~3分放置するのでは。。)

6.加入適量粟粉水勾茨, 待汁收乾至濃稠即完成
仕上げ用のものをいれて、汁が乾いたら完成です。(大丈夫だろうな。。)

フライパン

なんか順調にすすんでいる気がしました。この時点で既に自画自賛です。


なかでも私を悩ませたのは、調味料関係。

調味料

茶匙(ちゃーちー)、湯匙(とんちー)。どういうこと?
恐らく軽量スプーンのことでしょう、と推理をした名探偵わたし。

軽量スプーン

ただ、どれが大さじ・小さじを意味しているのか全然わかりません。
お茶っ葉は多分そんなに多く必要ないだろうなー。湯のほうが一口分って大きいだろ。と勝手に推理を続ける名探偵。


そんなこんなですべてのプロセスが完了しました。(ほんとによくできたな。。)


▶いざ、実食

食べる

さー取り分けが完了し、今回ディレクターをしたHARUさん、AD兼カメラマンをしたWinnieさんといざ実食。

あれ、料理にモザイクがかかっている?
どんなものができたのか!はたしてそのお味は?!
よろしければ、下記リンクよりYoutubeをご視聴くださいね。


ちなみに、私は麻婆茄子かと思っていましたが、魚香茄子が今回作った料理の名前です。
麻婆と魚香の違いとしては、麻辣でピリっとした味付けをつけるのか、塩漬けにした魚で味を出すのかの違いです。
魚香茄子には麻辣のような山椒のピリッとした辛さはないので辛いものが苦手な人にも食べれる一品です。

ふわっとした説明ですが、食べたらきっとわかります。この広東語レシピをみて皆さんもチャレンジしてみてください~答え合わせはYouTubeで!


▶ETCをやってみて

香港在住も4年目となり、観光地や一般的なレストランの知識は増えましたが、まだまだ現地の人たちの情報には精通できていないな、と痛感します。
その国の良さをお客様に伝えるためにも、私自身いろいろなことを経験、チャレンジしていかないと、と改めて気がつくいい機会にもなりました。

コロナ明けのニューノーマルでは、「海外旅行」のカタチも変わってくると思います。今まで以上にその国の現地の文化にどっぷりと浸かる旅行も一つの選択肢となると思います。

現地在住だからこそ伝えることのできるその国の良さを、色々なカタチで皆様にお届けできればな~と思います!


タイでも料理をしてみようかな~。(いつ行けるのやら…トホホ)


▶つくりかた答え合わせ

魚香茄子(ゆーほんけいじー):2人前

・必要食材
茄子:2本
豚ひき肉:200グラム
塩漬けにした魚:1片(大さじ1くらい)
にんにく:1片
エシャロット:1個

・重要用語
茶匙=ティースプーン=小さじ
湯匙=テーブルスプーン=大さじ

・つくりかた
1.エシャロット、にんにく、魚の塩漬けをみじん切りする。
2.下味用の調味料(片栗粉小さじ1/2、生油・薄口しょうゆ大さじ1、水大さじ1/2、砂糖小さじ2/1)で豚ひき肉を15分間漬ける。
3.茄子を拍子木切りにして、2分間さっと炒めて、お皿に置いておく。
4.魚の塩漬けを香りが出るまで炒めて、エシャロットとにんにくを入れる。また香りが出たら豚ひき肉を入れて全部混ぜながら炒める。
5.茄子を入れ、調味料(豆板醤大さじ1.5、水大さじ4、砂糖小さじ1/2、老油・濃い口しょうゆ小さじ1)を加え、茄子が柔らかくなるまで2~3分間煮る。
6.適量の水溶き片栗粉(水大さじ2、片栗粉小さじ1くらい)を加えて、とろみがついたら完成!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?