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在宅介護*観察日記『義母帰る』

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要介護4(→5)の義母(90代)が特養からまさかのリターン。同居の義父(90代)はアルツハイマー型認知症が進行中。再びの在宅介護は夫(60代)が中心。老後ノープランの義父母を、引…
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2023年5月の記事一覧

no.11 続きの話…もうすぐ桃の節句という頃

在宅介護は、心理的にも肉体的にも、負担が大きい。 義母がデイサービスに行く日だけ、夫は半日ほど介護から解放される。 それから、在宅介護は来訪者が多い。 介護サービスなしでは、在宅介護はできないから、仕方がないのだけど、 在宅介護をしていると、家の中で、いろいろな人とすれ違う。 ケアマネ氏、ヘルパーさん、訪問診療の医師、看護師など。感謝の思いは尽きない。それでも、夫も同居の家族も、それなりに気は使う。 というわけで、夫も私もデイサービスを心待ちにしているのだ。 とくにこの日は、

no.9 在宅介護のお買いもの…その2

介護にはお金がかかる。 介護保険はあるが、自己負担額もある。それに、介護サービス利用料の他にも、いろいろと必要になるものがある。 ケアマネ氏から用意しておくように言われ、準備したもの以外に、購入したものは以下の通り。 ■必要になるだろうと、予め購入ておいたもの ◯ミキサー【食事作り用】  フカイ工業 ジュースミキサー  税込3,600円 ◯電気保温ポット   タイガー魔法瓶 電気保温タイプ  税込6,980円 いずれもAmazonで購入。 ミキサーは、粒のない、な

no.10【閲覧に注意】義母と義父、夫婦の絆って?

義母の「在宅介護」復活から、ひと月ほど経った頃、事件は起きた。 早朝巡回のヘルパーさんから、義母が下痢をしていたと聞く。いっぺんで目が覚める。 下痢は結構な規模で、着ていたパジャマ、肌着(上下)、防水シーツ、その下に敷いてあったシーツまでも汚れた。 ヘルパーさんは、義母の体を拭き、着替えをし、汚れ物を大まかに片付けて下さっていた。感謝しかない。 この日は祝日だったが、デイサービスは通常通りにあり、朝9時半に送迎の車が来た。職員の方に事情を話し、施設でも様子を見てもらうこと

no.8 介護食を手作りしてみる…

義母が帰って来た日の翌朝、意を決して、義母のため、煮物を作った。 じゃがいも、にんじん、玉ねぎなど、義母が好きだった野菜を、鰹節と昆布の出汁で煮る。 普段より明らかに丁寧に作っている。 なぜだろう。「嫁スイッチ」があるのか。 味付けは甘めに。義母の好みなのだ。 ちゃんと覚えているものだなあ、と思う。 以前と違って、義母は腹の立つようなことはもう言わない。お陰で穏やかでいられる。 姑がモノを言うところから、嫁姑問題が起きるのだ。 それにしても、良いことをしていると思うと気分が良

no.7 義母が帰ってきた。4年ぶりの再会…

コロナに感染した義母であったが、幸い症状は軽く、無事に退所の運びとなった。高齢者施設で感染、重篤化して亡くなる方のことは、毎日のように報道されていたから、万一のこともあるやも知れぬ、とひそかに身構えていたが、杞憂であった。 義母の退所の日、わたしは仕事を休めず、お迎えには夫が行った。 夫の話によると、退所にあたって、たくさんの書類にサインをしなければならなかったそう。施設費の支払いをするだけと思っていたから、面食らったようだ。サインと支払いを済ませて、義母の荷物一式ととも

no.6 義母の食事をどうするか…

義母の食事のことを考えると、くら〜い気持ちになる。 義母には歯がない、総入れ歯である。かなり前から。 ほかにも、胃腸が弱い、肝臓が悪い、胆石がある…等々の理由から、食事については、同居を始めた当初から細々とした注文を出し、さらには「もっとこう…」と、のたまうところがあった。 それなら「自分で作ればいいじゃん…」 言い方は違うけれど、嫁の私がそのようなことを言うと、義母は「私は体が弱いの、こうなったのは、お父さん(義父)が薄情だったからで…」という恨み言を始める(T_T)

no.5 義母帰らない!?

いよいよ退所の日。 義母は本当に帰ってくるのか?当日になってもまだ、現実味がないのである。 義母がいないことが当たり前になってしまっているのだ。 結局、義母の部屋の片付けはあまり進まなかった。 片付けようとするのだが、まるで「大リーグボール養成ギブス」をつけているかのように体が動かなかった。 義母の退所は午後2時。 介護タクシーは、午後1時には施設に到着するとのこと。 片付けは午前中が正念場だ。 とりあえず、壊れた椅子2脚と義父母の部屋から出た生ゴミ、不燃ゴミを市のゴミの

no.4 準備その1…「福祉用具」をレンタルする。

要介護4の義母のためにレンタルした福祉用具は5つ。 ①在宅介護用ベッド  床ずれ予防のマットレス使用  背上げ、つま先上げ、高さを昇降するモーター式 ②落下防止のサイドレール  平たく言うとベッドの柵 ③サイドテーブル  ベッドで食事をするときに使用 ④車椅子  週1回のデイサービスを利用する際に使用 ⑤折りたたみ式スロープ   玄関の段差解消する。  車椅子での移動する際に使用。  広げて一方を上り框に掛けて、玄関にスロープを作る。 福祉用具のレンタルにも介護保険が適用

no.3 在宅介護のお買いもの…その1

義母が帰ったその日から在宅介護が始まる。 義母が入所して以来4年間、私は義母に会っていない。 ほかの家族も同じ。親戚も。 そのうち、3年間はコロナ感染防止のため、面会制限があった。 なかったとしても、同じだったと思う。 これまで、義母の「友だち」という人に会ったこともなければ、聞いたこともないから、おそらく友だちはいない。 なんというか、「会いに行こう」という気が起きない人なのである。 ケアマネ氏によると、義母は要介護度こそ、入所当時と同じ「4」のままだけど、いろいろと「

no.2 義母帰る…準備が超大変

昨年末、義母を特別養護老人ホームから退所させることを施設側に申し出た。退所後、誰が義母の世話をするのか、など聞かれる。その辺りの確認なしに、帰すわけにはいかないのだとか。なるほど。 退所日は2023年1月中旬の午後と決まる。 入所したのは2019年4月、当時、義母は90歳で要介護度は「4」だった。 持病もあったから、この施設が義母の終の住処になるのだろうと、思っていた。 が、しかし、義母は生きて再び、戻ってくる。 アンビリーバボォー(*_*) である。 施設のケアマネージ