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no.8 介護食を手作りしてみる…
義母が帰って来た日の翌朝、意を決して、義母のため、煮物を作った。
じゃがいも、にんじん、玉ねぎなど、義母が好きだった野菜を、鰹節と昆布の出汁で煮る。
普段より明らかに丁寧に作っている。
なぜだろう。「嫁スイッチ」があるのか。
味付けは甘めに。義母の好みなのだ。
ちゃんと覚えているものだなあ、と思う。
以前と違って、義母は腹の立つようなことはもう言わない。お陰で穏やかでいられる。
姑がモノを言うところから、嫁姑問題が起きるのだ。
それにしても、良いことをしていると思うと気分が良い。
煮物と味噌汁、おいしそうにできた。
あとは夫が、食事のときに、ミキサーをかけて、食べさせてくれる。
わたしのお昼は、おにぎりだけになってしまったけれど、満足であった。
夕方帰宅してから、真っ先に義母の様子を聞いた。そしたら、なんと!
義母は煮物を食べなかった (°_°)
一口食べたあとは、夫が義母の口元まで、スプーンを何度運んでも、口を1ミリも開けなかったのだとか。へ?
そして、言った言葉が「もう結構ですっ!」だと (°_°)!
とは言え、何も食べないわけにはいかないので、レトルトの介護食を用意したのだそうだ。
そして、こちらは、完食したのだとか(*_*)
ふーん。
ここで意地を張ると、負のループにはまる。ま、残念ではあるが、仕方がない。大事なのは「義母が美味しく食べる」ことなのだ。
嫁の「どやっ」という鼻息を、感じ取ったのかも知れぬ。
義母はちゃんといる。
そう、感じた一日であった。
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