なぜその記事はウケないのか?「スキ」の少ない記事を分析した結果
noteの毎日投稿を急にやめ、気づけば1ヶ月以上経ってしまいました。
その間も実は水面下でちょこちょこ小細工をしていまして。まず自分の「スキ5以下」の記事を(一部)表から下げ、内容をチェックしました。
こう見えてもライターなのと、「研究材料」を観察・分析するのが好きなので、「何故これらの記事は『スキ』が少ないのか?」を分析したのです。
ざっと観察・分析して、私が感じた「スキが少ない記事」の特徴は以下の通りです。
・自分の話しかしていない
・なんだか押し付けがましい
・単なる予告や告知で終わっている
総合すると全ての記事の共通点は「誰も共感できない・あるいは共感できる人が少ない」でした。
SNSは何よりも「共感できるか」が大事と言われているので、まあ当たり前の結果なんですけど……。
しかし「共感が大事」なんて、ちょっとネット発信を学んだ人なら誰でも知っている事じゃないですか。なのに、できていないのです。私も知っているくせに、100%できている訳じゃないし。
わかっているのに何故できないのか、その辺も考察していこうと思います。
なぜ「スキ」の数を重要視するのか
個人的には「スキ」の多い少ないに左右されず、自由に記事を書くのがいいんじゃないのかなー、と私は考えています。
とはいえ最近はやはり、自分の事業とか活動のためにnoteを書いていらっしゃる方もいるでしょう。
「仕事の依頼をしてもらう」「サービスや商品・作品を買ってもらう」「申し込んでもらう」などはもちろん、お金が絡んでいなくても「交流してもらう」ためには“好感度”が必要になります。
noteは「いいね」ではなく「スキ=好き」なので(いいねと同じ意味で使っている方も多いかもしれませんが)、「スキされない記事」を分析するのは色々な方のお役に立てるかもな、と思いました。
なぜここで「『スキ』の多い記事」のほうを分析しないかというと、多い記事は単にタイミングとか、たまたまnote公式おすすめに載ったとか、「運」による力が結構強いなと感じたんですね。
しかし「スキが少ない」記事には、運よりも「少ないなりの原因」があると考えました。
それに「好かれている人(物)と同じ事をする」よりも、「好かれにくい人(物)と同じことをしない」方が簡単な気がします。た、たぶん……。
「自分の話しかしない」は諸刃の剣
noteでバズったりおすすめされている記事を読んでいると、「非常に個人的な話」をしている人がとても多いです。
それを読んで「自分も自分なりの個人的な話をしたらうまくいくのでは……?」と思った人もいるのではないでしょうか。
「自分の話をする」は間違っていないのです。
ただし、そこに「多くの人が共感できそうなネタか」「読んでいる相手を想像しているか」などが必要になってきます。
たとえば私がTwitterでややバズった話に「36度の微熱」というのがあるのですが、自分の話しかしていないのになぜバズったかというと、
・低体温で悩んでいる人が世の中に多い
・低体温の人は36度台が最もつらいのに、「36度を平熱と言われてぞんざいに扱われた過去」がある人が多い
からです。また、この話は逆に「平熱が高体温でつらい」人の心にも刺さったようです。「対象になる人」と「対象と全く逆の人」の両方に刺さると、バズりが発生するんですね。
↓その時アップした漫画の1P目(全4Pでした)
とはいえバズりはやっぱり運があるので、これを分析しても仕方がありません。(そもそもこれを書いている時は、こんなに共感する人がいるんだと思ってビックリしたくらいなので、狙って書いた訳じゃないんです)
スキされない「自分の話しかしていない記事」を読み返すと、大体ちょっとニッチな趣味とか特殊な環境とかのことを言っているんですよね。
あと、読んだ人がどう思うかなどをほぼ考えていないです。何を伝えたいのか、この記事を読んで何をして欲しいのか、全然わからない。
で、何でそんな記事が生まれてしまうかというと、大体は「時間がない時に書いているせい」です。私は先日まで3ヶ月くらい「毎日更新」をやっておりまして、仕事がめちゃめちゃ詰まっていたり、引越しの作業で大変だったりした時も無理やり毎日更新をしていました。
で、「時間がない!」と思って慌てて書いた記事は、大体「読者のことを全く考えていない、スキされない記事」です。
ということでスキされない記事を書かないためには、「時間(や心の余裕)がない時に、無理やり記事を書くのをやめる」ことです。
「誰かの役に立つ」を意識しても、押し付けがましいのはNG
じゃあ読者を意識して「誰かの役に立つ」記事を書こう! と思っても、やはりスキされない記事は爆誕します。
それは「押し付けがましい記事」です。
私も過去いくつか「こういう事に悩んでいる人に、こういう話をしたら役立つんじゃないかな」と思って色々な記事を書いていますが、「良かれと思って」やることなんて大抵はお節介です。
しかも人間は歳を重ねれば重ねるほど「押し付けがましさ」がにじみ出てくる生き物です。おそろしい……。そもそもこの記事を書いている今も、「この記事、押し付けがましくない? 大丈夫?」と思っています。
ぜひ書き切った自分の記事を、一度「他人になったつもりで」「初めてその記事を読んだ人のつもりで」読み返してみてください。
大体スキされない記事は「お前、誰やねん」という文章になっています。おそろしい……。私も昔は「ファンが何人もいる芸能人」みたいな書き方をしていました。「皆さんご存知大泉洋です」みたいな。
恥ずかしい……。穴があったら入りたい……。だれもおまえのことなんかしらない…………。
しかし「客観視」に慣れていない人は、自分で読んでも問題が見つけられないことが度々あります。そもそも人間とは完全に客観的にはなれない生き物ですからね……。そんな時はもう仕方ないので、恥ずかしながら誰かに読んでもらいましょう。
ネットの人は優しい人が多いので、読みづらくて押し付けがましい記事にいちいち指摘してくれません。「アドバイスお願いします!」と言っても的確なアドバイスをもらえる場合はほとんどありません。
バズった記事や有名人が書いた記事は重箱の隅をつつくように指摘するのに……。
なぜかというと、バズった記事に指摘コメントを書けば「沢山の人が自分のコメントも一緒に読んでくれる」という“うまみ”があるからです。
ほとんどの人がスキしない記事に指摘しても何の得もありません。つまり、そんなことをする人はほぼいません。
話が逸れてしまいましたが、とにかく「スキ」が少ないと、その記事の「まずい所」すら誰にも教えてもらえないのです。
で、そういう記事はやっぱり「時間がない時」に生まれます。
時間がない時にnoteを書くのをやめましょう。心の余裕がある時にしましょう。(大事なことなので二回言いました)
単なる予告や告知はスルーされる可能性大
あなたの人柄・サービス・商品・作品などを好きな人は予告や告知でも「スキ」してくれますが、そうでない人にとって「ただの予告・告知」は何の興味関心も湧かないものです。
仮に「ファン」であっても、自分に関係ない・興味のない予告や告知はスルーします。
しかし自分の事業や活動のためにnoteをしている人は、どうしても予告や告知が必要なはず。いっそ「予告や告知はスキされないもの!!」と割り切って発信するのもいいですが、ひとつ工夫できることがあります。
それは、「予告や告知にもストーリーやお役立ち情報をくっつける」ことです。
私は自分の「スキ5以下」の記事を表から下げている時、「やっぱり予告・告知は反応うすいな〜」と思っていたのですが、予告・告知記事にも関わらずなぜかスキされている記事もありました。
で、そういう記事には、「その予告・告知をするに至ったストーリー」とか、「予告・告知に絡めた何らかのお役立ち情報」が書かれているんですね。
だからただの予告・告知記事でも、人の心をふるわす何かがあれば、スルーされないし「スキ」と思ってもらえるのです。
ということで何か予告・告知をしたい時は、読んでいる人に何か感じてもらえるような+αをくっつけてみましょう。
で、それができない時は、やはり時間がない時です。時間がないと人は「あーもう、告知だけでいいや!」と思って公開ボタンを押し、つまらない記事を爆誕させます。
大事な予告や告知ほど、ちゃんと時間に余裕をもって、付加価値をつけた記事にしてあげましょう。だってもしかしたら、その付加価値のおかげで本題の「予告・告知」に食いついてくれる人もいるかもしれないのですから。
結論:時間と心の余裕がない時に記事を書いてはいけない
色々言ってきましたが、結局のところは「時間と心の余裕がない時に記事を書くと、スキされない記事が爆誕する」ということでしたね。
とはいえ時間があっても筆が進まなかったり、ネタが思いつかなかったりする時もあります。何回書き直しても書き直してもつまらないような気がしたり。そういう時はもう、公開しましょう。
どん詰まりになった時は、「自分は何を一番大事にしているか?」をはっきり軸に置くことです。
「スキを沢山もらうこと」が大事にしたい軸なのであれば、毎日更新はせず、いいネタができて時間と心の余裕がある時だけ書いてみる。
「とにかく毎日更新をする」が大事にしたい軸なのであれば、スキがもらえなさそうな記事も平気でアップしていく。
両方を軸にしたいなら、毎日更新しつつ、反応の薄い記事は「下書き保存」にして後から下げる。
そうすると「毎日書いてるけど、スキが多い記事だけ残る」感じになります。
っていうのをけんすうさんのnoteで拝見した気がするのですが、どの記事なのか見つけられません。各々でお探しください。
私は時間に追われるのが嫌なのと、すでに別のブログで毎日更新をしているのでnoteの毎日更新を諦めましたが、「毎日更新は無駄じゃなかった」と思います。
だって毎日更新したおかげで「研究材料」が揃い、「何故スキされないのか」を考察できて、この記事が生まれたのですから。
もしこの記事があなたのお役に少しでも立てたなら、それもやはり「noteで毎日更新をしていた」意味になります。
まあでもホント、個人的には「スキ」の数とか関係なく、自分の好きなものを書くのがいいんじゃないかと思いますけどねー。
長文を読んでくださり、ありがとうございました。
それではごきげんよう、さようなら。
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