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つまらん絵しか描けないのは、「人の目を恐れる自分の心」 のせいだ

オリジナル記事掲載日:2019年8月2日(やや加筆修正アリ)

その昔、深刻に病んでいるとき、
「死んだ目の少女」とか
「病んでいる少女」を描くのが
ものすごく好きでした。

その時ふと思ったのです。

「私がこういう絵を描けるのは、
自分が精神病であるお陰なんじゃ
ないだろうか……?」

「だって有名なアーティストって、
どこかしら異常性や狂人性があるし」

「もし自分が精神病でなくなったら、
こういう絵が描けなくなって
しまうのかも知れない」


病気が治ればそれはそれで
幸福なのだろうけど、
絵描きやアーティストを目指すなら
それでいいのか?
もしかして治さないべきなのでは?
と当時悩んでいました。

さて私は現在、
境界性パーソナリティ障害という
精神疾患を寛解(克服)した身です。

いわゆる精神病的症状が
出なくなってから
この絵を描いたのですが、

「ヤバい目の女は
ぜんぜん描けるじゃん……」

「むしろ今のほうが思い切って
描けている……この絵好き……」


と思いました。

思えば、病んでいる時期は
「思い切り」が
足りなかったんですよ。
確かに画力も足りなかったのですが、
画力なんかより「思い切り」のほうが
重要だと私は思います。

つまらん絵を描かせたり
創造力を減退させたり
表現力を乏しくさせるのは
「他人を恐れる自分の心」
だと今は思います。

昔のわたしは他人の目や、
言葉や批評をものすごく恐れていました。
「誰にも何も言われないように」
と考えながら作品を創っていたから、
思い切りが足りなかったんです。

いつも中途半端な絵や漫画を描いては、
いつも苛立っていました。
「評価されない」ことに
苛立っているのかと思っていたけど、
なんのことはない

「自由に創作や表現ができないこと」
「自分を思い切り解放できないこと」

に苛立っていたのです、私は。

誰かに抑えつけられていた訳じゃなくて、
自分で自分を勝手に制限して
抑えつけていただけだったのにね。

この絵を描いていて
「そうだったのか〜」
と、ぼんやり気づきました。

一方こちらは、上の着物女子を
描く前に描いた絵です。

唐突に
「バーーカ! クソが! 知るか!」
みたいな絵が描きたくなって
筆(液タブのペン)をとったんですよ。

さらに描いている最中にふと
「眼帯が描きたい!」
となりまして。

そうしたら頭の中で

「眼帯って厨二病っぽくない?」
「いい年してイタいって思われない?」

という声が鳴り響きました。

昔の私なら、その声に従って
「描きたいけど、やめよう……」
となっていたでしょう。

しかし現在の私はふてぶてしいので、
「眼帯好きで何が悪いのや」
「厨二病も立派な文化です」
と開き直って描きました。

描いてる途中でさらに
「スチームパンクもええな」
と思ってこうなりました。
後ろのクジラが好きです。

あとスチームパンクの資料探してる時に
「トビウオって超スチームパンクだな」
と思ったので描きました。
何を言ってるんだ? わたしは。

何を言いたいかというとですね、
他人の目や声やSNSのコメントを
いちいち気にするな、

という話です。

自分のやりたい表現を抑えつけて
精神病が24年も治らなかったり、
漫画家の夢が諦めきれなくて
30代後半にやっと再挑戦して
「20代の時にやっときゃよかった!!」
って後悔したりしますよ?
(※私です)

まあ、私の人生はそれはそれで
良かったなと思うのですがね。
それではごきげんよう、さようなら。

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