見出し画像

生理とPMSと戦った軌跡(1)低容量ピル編(2019年)

オリジナル記事掲載日:2019年1月26日
(当時の記録として転載するものです。現在とは状況が違う可能性もありますのでご了承ください)

「ピル」はみっともないものとか、何だか悪い認識を持っている人が男女問わずまだまだ日本には多いようです。
セックスしても子どもができない薬、くらいの認識しかない方もいるのかも。

そういうことを思っている方へ、それは昭和の認識です。
もういいかげん平成も終わろうというので、そろそろ認識を改めてはいかがでしょうか。(※この記事の転載時はもう令和ですね)

実はピルって「月経困難症の治療薬」でもあるんです。
あなたは知っていましたか?

女性ですら知らない方もいるので
別に知らなくても恥ではないのですが、
「男だから知らなくて当たり前」
と開き直っている男性はモテませんよ(個人の見解)。

この記事は月経困難症やPMSなどで困っている女性当事者のために書いていますが、月に1回なぜか彼女や妻が豹変して困っているという方や、今後大切なパートナーができた時のために知っておきたいという男性のためにも書いています。

モテるモテないはさておき、知っておいて損はない筈です。

ちなみにわたくしは、月経困難症の治療のためにピルを飲んでいる人です。
現在のピルは2017年から飲んでいますが、別の種類のピルは2016年から飲んでいました。
(2013〜14年頃にちょっと飲んでいた時期もあります)

婦人科の専門医ではありませんので、あくまで「体験記」としてお読み下さいね。 

PMS・月経困難症とは何なのか

わたしはそもそも「境界性パーソナリティ障害」を診断されていたので、そのために精神不安定だった、というのもあるのですけど、月経前は特にその不安定さが顕著になる気がしていたんですよね。

なので2013年11月の時点から、「多分これはPMSも併発しているんじゃないかな〜」と思っていました。

※境界性パーソナリティ障害については以下の記事やマガジンをご参照ください。

PMSというのは「月経前症候群」と呼ばれるもので、月経開始前のある期間中(人によって日数はさまざま)、自分でコントロールできないほど精神または身体に強い不快症状が現れるものを言います。

わたしは下腹部の痛みもあったのですが、何より精神的ダメージが物凄かったです。
もともと境界性パーソナリティ障害を患っていたせいもあるのでしょうけど、もう、シャレにならんくらい死にたくなるんですね。
布団からまったく起き上がれなくなったり。
いわゆる抑うつ状態ってやつです。
あと「乳がんじゃないのか?」と疑うくらい胸が痛くなったりしていました。

で、「月経困難症」も起きていました。
これは症状自体はほぼPMSと同じなんですけど、起こる期間が「月経中」のものを言います。

月経前も死にたいし痛いし、月経中も死にたいし痛い。
要するにわたしは1ヶ月約4週間のうち2週間、体の痛みと抑うつ状態にひたすら悩まされてきたわけです。
これはもう本当に最悪でした。
元気なのが残りの2週間しかないわけですから。

単純計算すると1年365日として、約半分の180日くらいしんどいわけです。
どうです? 想像したら死にたくなってきませんか?
わたしは死にたかったですよ。いやマジで。

ピルにも種類がある・自分に合ったものを見つけよう

昔から困ったことがあるとすぐググる癖があったので、当然「これは異常だ」と思って検索しました。
で、自分の症状がおそらくPMSでないかということ(月経困難症はずいぶん後から知った)、PMSの症状は低容量ピルで軽減されるらしい、ということを知りました。

で、さっそく婦人科へ行って「ピルを処方してほしい」と頼んだところ、「ハア?」みたいな対応をされました。
当時はPMSも月経困難症も今ほど有名ではなく、婦人科の医師ですらも「治療薬」としての認識が薄い人がいたのです。
本当に。田舎だったせいかもしれない。
(もしかしたら病院によっては今もいるのかもしれません)

最初に処方されたのは「ヤーズ配合錠」。
ピルって「ピル」という名前の薬が1個だけあるんじゃなくて、何種類かあるんですね。
簡単に説明するとピルとは「ホルモンが入っている薬」なのですが、種類によって入り方や量が違うようです。

で、わたしはこのヤーズ配合錠との相性が悪かったらしく、まあまあ改善したんですけど、変な胃のむかつきとかが出てきました。

そう、ピルにもいろんな種類があるように、人間側にも「その薬が合うか、合わないか」という種類があるようなのです。

紆余曲折を経て、わたしは「ルナベル配合錠」という別のピルへ変更することになりました。
そうしたら、ヤーズを飲んでいた頃より劇的に症状が回復しました。
「布団から動けない」とか「猛烈に死にたい」とかはなくなりました。

PMSや月経困難症は、そのとき抱えているストレスや環境・仕事の状態にも影響されると思うので、「ルナベルにしたからめっちゃ回復した」という訳ではないと思います。
ちょうど同時期くらいに、境界性パーソナリティ障害も寛解に向かいましたしね。

ただ、“人と薬には相性がある”というのは考えたほうがいいと思うんです。
これはピルに限らず、すべての薬に言えることだと思います。

わたしはたまたま「ルナベルが合った」けど、人によってはヤーズの方が合ったりすることもあるかもしれません。
その辺りは、お医者さんとちゃんと相談してみてくださいね。

信頼できる婦人科医を見つけるのも大事

人と薬の相性だけでなく、人と病院の相性も大事です。

なぜかというと、わたしは「ヤーズ配合錠」を処方されていた時、調子が悪くなったのを当時の担当医に相談していたのです。

「ヤーズでそんな風になる訳ないから、続けて飲んでください」
「あなたの気のせいじゃないですか?」
で終わりでした。
女性の婦人科医さんでしたけど、女性だからって女性の気持ちがわかる訳じゃないんだなと思いました。

むしろ月経などに関しては、男性より女性のほうが厳しいな〜と思うことがあります。
あのね、同じ女性でも、めちゃくちゃ痛い人と全然痛くない人がいるんですよね。
で、自分が痛くないもんだから、「痛いって言ってる人は大げさに言っているだけだ」と思う人もいるんですね。
「最近の若いもんは弱い」って言ってるオッサンと同じです。
同じ女性なので余計タチが悪い。

そういうわけで、この女性婦人科医が最高に嫌いだったので、友人に「評判のいい婦人科を教えてくれ」と泣きつき、教えてもらった病院へ変えました。

その病院は男性の先生だったので、最初は「怖い…」と思っていたのですが、ヤーズで気分が悪くなった話をしたらちゃんと聞いてくれました。

「あなたはヤーズでもそんな風になるんだね。
じゃあ、ルナベルに変えてみましょうか」

その先生は初診でそう言ってくださいました。
あっさり。もう本当にあっさり。

先生の口ぶりからするに、ヤーズも副作用の少ないピルなのでしょう。
だけどこの先生は、
「あなたが調子が悪くなるっていうなら、変えてみましょう」
と判断してくださったのです。

ああ、あの女性婦人科医はなんだったんだ。
「そんな風になる訳ない」「気のせいだ」という台詞はなんだったんだ。
もう二度と行かねえ、あの病院。

セカンドオピニオンは本当に大事です。
あと、周りの人にいい病院を聞いた方がいいです。特に婦人科は。

ということで、PMSや月経困難症に本気で悩んでいる方は、信頼できる婦人科医を見つけてくださいね。
(境界性パーソナリティ障害の記事の時も同じようなこと書いたけど、
信頼できる担当医を見つけるのは本当に大事…。本当に…。)

個人差はあるけど、悩んでいるならまずは病院に行ってほしい

最近はピルも通販で買えるようになっていますが、わたしのように「ピルを飲んで謎の吐き気がする」という感じのさまざまな副作用が起こることもありますので、ちゃんと病院で処方してもらいましょうね。

あと、本命の彼女のピルを盗んで浮気相手の女に渡すようなクソ男と付き合うのはやめましょう。(実話)
別れろ、今すぐに。

クリエイター職で感受性が強い方や、すでに何らかの精神疾患や精神障害を罹患している方はPMSや月経困難症が併発するとさらに苦しいよな〜と思い
(わたしがまさにそうだったんで)、この記事を書くに至りました。
もちろん、上記以外の方でもPMSや月経困難症で苦しんでいる女性が沢山いらっしゃると思いますし。

誰かの何かのお役に立てば幸いです。
ごきげんよう、さようなら。

※わたしはルナベルで何とかなりましたが、ヤーズやルナベルとか関係なく、どうしてもピルが体に合わない女性もいます。
そういう方は他の方法を探しましょう。

※あくまでわたし個人の体験談です。
全ての女性に当てはまる訳ではありません。
月経の苦しさが全女性でまったく同等ではないように。

◎わたくしのウェブサイト↓

漫画家(イラストレーター)と心理カウンセラーを兼業しております。
お申し込みやご依頼は以下のサイトからどうぞ。

◎無料メールマガジン(月〜土20時配信)

サポート頂けるとわたしの創作活動や生活費の支えになります。支援が増えると更新頻度が高くなります。