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自分は今、依存側にいるのか自立側にいるのか簡単にわかるチェック方法

以前noteで、人間関係や心の問題を治療する過程は「依存→自立→相互依存」の順番になる、という話を書きました。

※こちらの記事の無料部分で書いています。↓

この時は情緒不安定の悩みについて書いたのですが、お金・仕事・恋愛・人間関係…などなど、実はどのジャンルの問題であっても、解決までの順番は「依存→自立→相互依存」になるんですよね。

自分が依存か自立の立場にいると、人は悩みます。
そして依存の立場にいるか自立の立場にいるかで、解決までのプロセスが若干変わってきます。

でも、今の自分の立ち位置がどっちなのかって、自分ではぶっちゃけよくわからないじゃないですか?

来月でカウンセラー歴が丸5年になる私、いろんな方のご相談を聞いていて、「自分が依存と自立どっちの立場にいるか簡単にわかる方法」を見つけてしまいました!

今思い悩んでいる問題がある人は、ぜひやってみてくださいね。

◆依存と自立どっちの立場にいるかチェック方法

チェック方法は非常に簡単です。
まず紙とペンを用意してください。
文字を書くのが苦手な人は、パソコンとかスマートフォンのメモ帳アプリを開くのでもいいです。とにかく文字が書ければ(打てれば)何でもいいです。

あなたが私のカウンセリングを申し込んだと想定して、今悩んでいることについて、そこに思いの丈を全て書き出してください。

当カウンセリングも、本番前に必ず「事前ヒアリングシート」を書いていただくようにしています。

あなたに何が起こってどんな環境でどんな問題を抱えているのか、私は知りません。全然知らない人に状況を説明するつもりで、今の悩みについて思ったままを自由に書いてください。

先に答え(結果)を見てしまうと、賢いかたはそれを想定して文章を書いてしまうことがあるので、この先に書いてある答え(結果)はまったく見ずに書いて欲しいですね。
うちの読者はさかしいかたが多いですからね。

では、シンキング&ライティングターイム!





はい、どうですか、書けましたか?
書けてもいないのに先に答えを見ようとしていませんか? 大丈夫ですか?

まあ、あの……先に答えを見ようとしてしまう人は、もうその時点で
「格好悪い自分になりたくない、絶対に失敗したくない、不安が強くてプライドが激高い人」
という別の分析結果が出てしまうんですけどね……(笑)。

では、結果発表!

◆自分が依存と自立、どちらの立場にいるかの見分け方

悩みについて書き出した文章を、今一度読んでみてください。

相手のせいにしたり、周囲の環境のせいにしたり、とにかく自分以外のものに悩みの原因をもっていきがちな文章を多く書いた人は「依存」側にいます。

自分を責めたり、自分の悪い部分をたくさん挙げたり、とにかく悩みの原因や責任は自分にあるという文章を多く書いた人は「自立」側にいます。

「両方書いた自分は相互依存の立場なんですか!?」と言いたくなる人もいるかもしれませんが、相互依存の立場にいる人は、そもそもその問題にそこまで悩みません。

悩んだり苦しんだりしている時点で、もう依存か自立かどっちかに片足を突っ込んでいるわけですね。
「両方を同じ比率で書いているのに」と自分で思った人は、第三者に読んでもらうといいですよ。人から見るとどっちが強いかハッキリ分かりますから。

私もよく、事前ヒアリングシートを読んでいて「この人すっごい自分のせいみたいに書いてるけど、めちゃくちゃ相手のせいにしてんな〜😊」と思うことありますもん(笑)。嫌なカウンセラーですね〜!(笑)

ではそれぞれ、もっと深く解説していきましょう!

◆依存側の心理

心が依存傾向にある人は、「被害者」になろうとします。
被害者って、加害者の加害が必ず必要ですよね。

しかも、自分に加害される原因がひとつもなかったことを証明しなければなりません。だって加害に至る原因がもし自分にあったら、「正当防衛」と見なされてしまうからです。

なので自分を被害者にしたい人は、相談シートを書く時、「自分の非」をなるべく書かないようにします。
たとえば「自分がイライラしてキツい言葉を言ったので、夫が怒鳴り返した」場合も、「夫が怒鳴ってきた」部分しか書きません。

それは策略的にそうしている訳じゃなくて、無意識であることがほとんどです。無意識に、自分の非を隠してしまうのです。

これは、周囲の加害に依存している状態と呼べます。

だから自分以外のものが悩みの原因であるという文章を書く人は、「依存傾向」が強いのです。

しかし、私たち人間は、自分を変えることはできても他人を変えることはできません。変えることのできないものが悩みの原因だと考えているので、いつまでも状況が変わらず、延々と同じ苦しみが続いてしまうのですね。

◆自立側の心理

心が依存傾向にある人が被害者になろうとするのなら、自立傾向にある人は当然……そうです、「加害者」になろうとしますね。

人間は普通に生きていたら、自分から進んで加害者になろうとはしません。

しかし自立側にいる人は、「依存側にいた過去」を持っています。
依存していた弱い自分が嫌い、という自己嫌悪から、加害者の道を選ぶ人もいます。

また、過去に「誰かを傷つけてしまった」「誰かを助けてあげられなかった」という罪悪感を持つ人は、その罪を罰するために自ら加害者になったりします。
だって加害者にならなければ、裁いてもらうことはできませんからね。

よく考えたら自己嫌悪が強い人も、嫌いな自分を罰して&裁いてもらうために加害者になろうとするのかもしれません。

ただ、自己嫌悪はともかく、罪悪感については自分で意識できていない人がほとんどです。「え、そこまで罪の意識とか感じてませんけど……?」と言う人も多々いらっしゃいます。

そう言う人ほど、めちゃくちゃ大きくて深い罪悪感を無意識下に抱えていたりするんですよね。
なんでそんなものを無意識下に封じ込めるか分かります?

その罪の意識は、まともに受け取って感じたら今すぐ死にたくなるくらい、バカデカくて激重な罪の意識だからです。社会や周囲から見たらそれほどではないものでも、その人本人にとってはね。

心理ってのはおそろしいもので、自立側にいる人は「加害者になりたい」欲がにじみ出ちゃうんですよね〜。

だから悩みの原因や責任は自分にあるという文章を書く人は、「自立傾向」が強いのです。

自立傾向が強い人は、他者を頼れません。
誰にも頼らず、一人で問題を全部抱えて、自分の力だけで全部何とかしようとして、その荷物の重みで悩み苦しみます。

しかし人間は一人では生きていけません。自分の持てる荷物の量にも限界があります。
限界まで頑張って体or心を壊し、休息を余儀なくされ、復活したらまた限界まで頑張って体or心を壊す……というループを延々と繰り返し続けます。

また、その過程で再び依存側に戻ってしまうこともありますね。
依存と自立のループを延々と繰り返し続けている人もいます。

◆相互依存とは何なのか

では、悩み苦しむ人が目指す「相互依存」の立場とはどんなもので、そこに行くためにはどうしたらいいのでしょうか。

相互依存とは、めちゃくちゃざっくり簡単に言うと「助け合い精神」です。

自分だけが他者から一方的に助けられ続けるわけでもなく、また、自分だけが他者を一方的に助け続けるわけでもありません。

依存側にいる人は「欲しい、欲しい」という欲求が強いです。
話を聞いて欲しい、甘やかして欲しい、なぐさめて欲しい、愛して欲しい、助けて欲しい。
相手から時間や愛情や優しさを奪う思考が強いので、それをされ続けると、周囲の人は離れていきます。

自立側にいる人は「してあげなきゃ、してあげなきゃ」という強迫観念が強いです。
周りが嫌がることでも進んでしてあげなきゃ、困っている人は助けてあげなきゃ、できない人の代わりにやってあげなきゃ。

ただそれは大抵、自己犠牲から成り立つ与える思考なので、それをし続けると「自分はこんなに頑張っているのにどうして」「こんなにしてあげているのにどうして」という不満がつのります。

その不満から周囲に厳しくするようになり、さらに誰も頼れないので、どんどん孤立して孤独になるわけですね。

「誰かに助けを乞う」ことも、「誰かを助けてあげる」ことも、どちらも良いことです。要するに、どちらかに偏っているから苦しくなるのです。

だから相互依存の段階に入るには、「誰かを頼りつつ、自分も頼られる存在になる」ことが必要なんですね。

依存側にいる人は、自分がまさか頼られる存在になれるなんて思えません。
そのくらい、自分の能力・価値・魅力を過小評価しているからです。
なので小さく見過ぎな自分の実力を見つめ直すところから始めます。

自立側にいる人は、プライドが高すぎて人を頼れません。
自分の能力・価値・魅力はある程度理解しているけど、自分のことを「頑張らなくても愛される存在」だとは思えません。
なのでまずは休みかたを覚えることから始めます。

まあ、頑張りすぎているのは依存側の人もなんですけどね。
どちらの側にいる人も、ゆっくり休んでいても愛される自分であることを受け取っていく必要があります。

何を隠そう私もだいぶん自立傾向が強い人間でありまして、昔よりはかーなーり弱まってきましたが、気を抜くとすぐ相互依存から自立に戻っちゃうので、12月1日からカウンセリング業を全面的に休むわけです(笑)。

というか今すでに「ゆっくり休む」を実践し始めていまして、コタツでひたすらダメ人間になったり、無理〜と思ったらすぐ家事をサボったり、お金のことをパートナーに任せたりする日々を過ごしております(笑)。

それをやり過ぎると依存に転がっていっちゃうので、もちろん周囲の人を喜ばせようとしたり、パートナーに感謝を伝えまくって時々おいしいご飯を作ったり、こうして誰かの役に立ちそうな記事を書いたりしているわけなんですけどもね。

いやー、こんな有料級の記事を無料で書くなんてバカじゃない? 自己犠牲じゃない? とちょっと思ったりもしますけど、最近それしてもおつりが出るくらい休んでるし周囲に甘えまくっておりますからなあ。

結局なにごとも、塩梅あんばいが大事なんですね。

ということで本日の記事、悩み苦しむどこかの誰かのお役に立てれば幸いです。ではごきげんよう、さようなら。

◎お知らせ

年内最後のカウンセリングは下記クリエイター向けグループセッションとなります。
特に自立側にいる人は「誰かに悩みを話す」だけで自立が和らぎますので(うちのカウンセリングは本当にそういう人が多い)、おすすめです。
【申込受付期限:2023年12月1日(金)23:59まで】
 ↓

2023年12月1日から通常のカウンセリング業務を全面的に休業いたします。
2023年内の受付はすでに終了しました。
ゆっくり休みたいので、再開予定は未定でーす。
たぶん来年中旬以降になるんじゃないでしょうか。

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