他社の真似よりも、自分たちで自社をつくろう
人材育成の仕事をしていると、クライアントからよく聞かれる質問があります。
「他社はどうしてるんですか?」
気になりますよね。情報収集の大切さは以前も触れたところです。ただ、「他社で行っている施策が必ずしも自社に当てはまるとは限らない」ということは冷静にとらえた方が良いと思います。
以前、関西圏を地盤とした生活インフラ商材のチェーン店の総務部長から人材育成についてこんな相談を受けました。
「うちの社員たちにGAFAの仕事のやり方を学ばせたい」
正直、私は目が点になりました。
こちらの会社はGAFAのビジネスとはかけ離れたビジネスをしているし、社員はいままで研修というものをあまり受けたことがないし、そもそもひとり一台のパソコンもないのです。
その状態でGAFAって…。
きっとまじめに考えている(?)であろう総務部長さんに失礼がないよう丁寧に説明し理解を得ましたが、何とも言えない気持ちになりました。
そういう意味で、こちらの「20代を伸ばす企業ランキング 7位に意外な専門商社」は興味深く読みました。
#COMEMO #NIKKEI
・国内最大級の社員口コミサイト「OpenWork(オープンワーク)」で話題
・20代成長環境ランキングを発表
・上位をコンサル会社が占める中、7位にランクインしたのは、大阪市に本社がある井上特殊鋼という会社
・その理由を探る
他社の真似をするのではなく、「自分が入社したい会社を作りたかった」という社長の言葉は本質的です。
他社の良例を参考にしながら自分たちで自分たちの会社をつくっていく。これが本来の姿です。
ちなみに、前述の会社の研修は、総務部長が社長に提案したところ「他にやることあるだろ」の一言でなくなりました。
さすが社長です。
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