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創作と僕

創作がしたい。

大学1年目、夏休み。課題に追われるでもなく、ただ長い時を過ごす。
空白の時間は、すっと僕を思考の海へと沈めるのだった。

創作をしたい。

高校生の僕はもう、そんな想いはどこかに持っていたと思う。部活の気の合う友達と集まって、バンドを結成した。そこで僕は曲を、歌を描いていた。ただ描くだけだった。
何かしたいことがあるわけでもなかった僕は、普通に予備校に通い、普通に大学に合格した。

創作が、したい。

思い立ったときには大学生を辞めていた。こんにちは自由。
そもそもやりたくもなかった勉強を、これ以上続ける気になれなかった。このままバイトで生活を繋いで、どこにも届かないような人生でいい。
それから数年、僕はそんな生活を続けている。

一口に創作といっても、いろんな形がある。
音に乗せ、色で伝えて、言葉で魅せる。人の心を動かす素晴らしい作品は、この世にごまんと溢れてて、僕にはそれが、作れない。
それでよかったのだ。どんな方法でもいい。
僕は僕の世界を、創りたい。

曲を作った。絵を描いた。詩を綴った。

僕は、なんでもできて、なにもできない。

創作がしたい。
僕はただ、創作がしたいのだ。

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