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・・・んな訳ねーじゃん

めっちゃ久しぶりにnote書こうと思ったら、エディターが激変してて、驚いております。

忙しかったのもあるけど、私のnoteは“言葉”をテーマにしていて、言葉を巡って炎上騒ぎがあったときに、感想を書いたり考察することが多く、このところはそんなに「書こう」と思う事件が起きてなかった(書いてる場合じゃないことは多々あるけれど)ので、しばらく書いてなかった。

今回書こうと思ったのは「生娘をシャブ漬け」騒動について。
何年か後に見返したら「え?!何だっけ、これ???」ってなりそうですよね(笑)
まさか牛丼屋さんのマーケティングの話とは思わない。

で、これって、そんなに怒られないといけないですか?
「田舎から出てきた初な若い女性が、男に高いご飯を奢られて牛丼に見向きもしなくなる前に、“牛丼中毒”にしてしまうくらいの、若い女性をターゲットにした戦略」の例えですよね?
だって今時、田舎に住もうが都会に住もうが、受け取る情報量に大差はなくて、田舎に住んでるから都会を知らないなんてことはないだろうし、反社の人たちも昔ほど大手を振って歩けないから、現実味がなくないですか?
バブルの頃じゃあるまいし、牛丼の味を忘れるほど、連日高価な食事をご馳走する男性、もまぁ、いないだろうし。
起こりうるとしたら、古臭い任侠映画とかでテンプレ的に描かれるくらいだと思う。
そんな、例えば“鬼と戦う”くらい現実味のないことで、でもフィクションの世界ではよくあることで炎上してしまうなら、生きにくい世の中だな、と思う。
ただ、選べるコンテンツも数限りない今の世の中では、そのテンプレは多くの人と共有できるものではないし、“女性蔑視”だの“反社会的”だの言われることは、予測しないといけなかったね、と思うくらいで、役員をしていた別の会社からも契約を切られたとか、さすがに気の毒にも感じる。
「他の美味しいものを知ったら、自社の商品なんて食べない」みたいなことも言ってたみたいなので、現場で頑張る社員達から総スカンを喰らうのは、まあ、仕方ないとして。

ただ、世の中には現実味がなかろうが、自分の周りにそんな人がいなかろうが、怒る人たちもいる。
炎上騒動に乗っかって誰かを叩きたい、て人もいるかもしれないけど、本当に共感力の高い人かもしれない。
私はどちらでもないので、「そない怒らんでも~」くらいにしか思えない。

ところで、この騒動に関する記事を確認しようとしたら、また別の騒動が起きているのを見つけてしまった。
ネット上(Twitter上?)ではエンドレスに繰り広げられている、
「エロマンガ等を公共の場に出すな!」
「フェミニストのわがままで表現を規制するな!」
って、あれである。
私はフェミニストではないが、2次元の表現に女性を“性的に消費している”と感じるものはあるし、そういうのを見たい人が買う雑誌や単行本、ファン仲間などの閉じられたコミュニティで楽しんでくれ、と思う。
(女性だけじゃなくて、BLとか「男性は嫌じゃないのかな?」と思うものもあるので、それも好きな人達の仲間内で楽しんでくれ)

しかし、満員電車での通勤通学経験のある女性なら、痴漢に会ったことがないほうが珍しいくらいで、一方的に性的に見られることへの恐怖感や嫌悪感を持っている人も多いだろう。
「それを想起するから止めてくれ」が、男性社会なせいか、いつまで経っても届かずに、同じ論争を繰り返す。
「何故なんだ?!」と思うが、もしかしたら公共の場に巨乳女子のイラストを掲載したり、「規制するな」と主張する人々にとって、女性の性的被害が「生娘をシャブ漬けにする」くらい、現実味のないことと思っているのかもしれない。
と、したら、私の「そない怒らんでも~」くらいの感覚でいて、自分の好きなマンガやキャラクターが攻撃されている!と思ったら、反撃するかもしれないな、と思った。

そう、現実味のないことを無理矢理、現実と結びつけて論争するなんて無意味だし建設的ではない。
多くの人にとって、それよりも、現実に解決しないといけないことが山積みだ。
それでも、こういう炎上騒ぎは後を絶たない。
きっと、文字通りの被害を受けていなくても、例えばシャブ漬けにされる、なんてとんでもない目には会わなくても、「田舎者の若い女」と見くびられた経験がある人なら沢山いて、その人たちは心の古傷を抉られているかもしれない。
そういう“まるっきり同じじゃなくても、過去の嫌な経験を呼び起こされた人”の怒りに、良い意味でも悪い意味でも感化される人が多くなると、炎上してしまうのだろう。

しかしですね・・・やいのやいの言ってる人の中には「食べ物を扱ってるのに、怖い!」という人が時々いるのですが・・・食べ物屋さんがクスリをジョークにしたら、その店の食べ物にクスリが入っているとでも?
いくらなんでも、んな訳ねーじゃん。
それは想像力の暴走というものである。
(そもそもクスリが手に入るくらいヤバい人脈がある人なら、シャレにならんから、ネタにはしない)
いや、でももしかしたら、過去に食品の異物混入で辛い思いをした人が言ってたりして?
一人一人の背後にある真実までは、調べようも、慮りようもないのだが、最大限気を付けるのが、ネット社会のリテラシーなんだろうなぁ。
そして見たくないものは見ない、想像力が暴走しないようコントロールする、という、受け手としてのリテラシーも必要だと思うのでした。

(そう言えば例のマンガのやつ、某サイトに広告を出した雑誌の編集者の「月曜から元気になって欲しくて、新聞の一面広告にしました!これを機にこの作品を読んでください!」みたいなコメントに、主人公の女の子がニヤニヤしてる男子に背後から胸を掴まれてるという、単行本の表紙イラストが載ってて「これはサイトの編集者の嫌がらせか?そうじゃなくて、“このコメントとこの画像を使ってください!”って渡したとしたら、この雑誌の状況把握のできなさは救いようがないぞ?」と思ってしまった・・・)

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