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物書きになりたかった

cakesが燃えてますね。
それに伴って、noteを離れるひとが増えているであろう今、何故か初めてのコンテンツを書いてみています。

何故なんでしょうね。

多分、今回の炎上のきっかけが、自ら命を絶った友達のことだったから。

私にもそんな友がいます。

彼女に会う前は、授業で書いた作文や詩が誉められるから、私は文章が書ける人なんだと思っていました。
そして当時、高校1年生で、初めてのバイトの本屋を「万引きを見落としてばかり」という理由でクビになり、普通の社会人としての将来に不安を感じていたこともあり、物書きとして生きていけないか、と考えていました。

でも、彼女は独特の文章を書くひとで、文章力も世界観も私なんかとは比べ物にならなくて、「この子がプロになれないなら、私なんてとても無理だな」と思いました。
負けず嫌いの私なのに、普通にすんなり、そう思えるだけの圧倒的な才能の持ち主だったのです。

それでも、ジュニア小説誌や文芸誌に原稿用紙100枚の小説を送ってみたりはしたけど、私ごときでは当然のように、箸にも棒にもかかりませんでした。

そんな頃、図書館の蔵書量も学校選びのポイントになった、短大の図書館で、鷺沢萠さんの小説に出会いました。
『スタイリッシュ・キッズ』
…あぁ、この筆力でこの世界を描く作家さんがいるなら、私が無理して小説を書く必要はないな、と思いました。

その後、友人の小説はあるコンテストで入選し、アンソロジーの一篇として単行本に収録されました。

でも、もう、友人も鷺沢さんも、この世にいません。

私が文章を書かない理由は、なくなったのかもしれません。

二人がいなくなって10数年、世の中は随分変わりました。
100枚もの原稿を書かなくても、今だってスマホで片手で打っているだけの文章を、見知らぬ誰かに見てもらえるnoteというプラットフォームがあるのです。

利用できるものは、利用すればいいんじゃないか。

そう思いました。

仕事のために書くブログなら、何かしら有用なことを発信しなくては!と構えてしまいます。

ここには、役に立とうが立つまいが関係ない、日記のようなエッセイのような、散文を書き散らして、「物書きになりたかった」自分の中の燃え残りみたいなものを昇華していけたらよいな、と思います。

ビジネスでもなんでもないので、定期的な更新などはしないと思いますが、もし読んでくださる方がいたら、インナーチャイルド的な、私の中の10代の私が喜ぶはずです。

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