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哲学のこと

『人生についての哲学というものは、豊かな実質をともなった生き方にも、また、市井の一個人の生き方にもあてはまるのだから、これでいいのだ。人間はだれでも、人間としての存在の完全なかたちを備えているのである』

昔の人はそういったのだけれども、市井の一個人として生きるということに抵抗を感じる人は少なくない。「自分は特別である」という心理傾向がそうさせるのだ。それを克服するのは容易ではない。老齢になってもその心理傾向は存続するからだ。
しかし、哲学は普遍的であり、どんな人にも当てはまってしまう。自分は特別であるという心理傾向は真理ではない。それを知らずに「自分は間違いない」と勘違いして行動すると、いろんな間違いを犯す。こっちは真理なんじゃないかと思った。