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野球の話

本日のテーマ野球、今結構危なくない???

東京オリンピックでは野球復活。
やったーって思った人も多かったと思います。
野球関係者は特にでしょう。

しかし、私は今の日本において野球というスポーツはけっこー危ない立ち位置なんじゃないかなと思っています。

危ないというのは、これまでの日本における野球の国民性や規模が失われ始めているということです。

理由①体質が変わらなさすぎる

野球は明治に日本に輸入され、戦前に初のプロ野球ができて、今日に至るまで国民から絶大な人気を博してきたスポーツです。
が実は明治の終わり頃に、多くの識者や著名人が「野球害毒論」と題して野球を痛烈に批判していた時期もありました。
この野球害毒論自体は合理性に欠ける内容なのですが、今の高校野球の現状ってまさに害毒だなって感じてしまいます。

「高野連」とかいう老害集団

春の選抜や夏の甲子園になると「ここぞ」とばかりに出てくるこの人たち。
参加校や選手たちに目をぎらつかせて「健全」という言葉を盾にまったく合理性に欠ける指摘や規制、処分を繰り返す集団。
ものすごく偏見が入ってると思われるかもしれないですが、近年の高野連が下した判断でニュースになったものを見ると彼らは独善的で時代遅れだと言わざるを得ないと思います。

例えば
甲子園で女子マネージャーがノックの手伝いをしたところ「危険だからグラウンドに立てるのは男子のみ」と、強制退場の判断。
とある野球部員数名が同じ高校のダンス部の有料イベントにゲスト出演したところ「球児の商業的利用(このイベントの入場料は500円)」と、同野球部部長は謹慎処分。

いつの時代の話だと思うくらいませんか?
2つとも最近5年以内のニュースです。

本当にこの組織どうなってるんだろうと思って調べてみると2019年度の事業計画書があったので見てみると

なんとpdf4ページ分(最初のページはタイトルのみ)

内容も事業計画というより大雑把な年間予定という感じの文書でした。

役員は指導者や選手での現役を退いた人たちがなっているようです。

こうなってしまう大きな原因は

不完全な指導者制度

だと私は思っています。

野球の指導者はライセンスがありません。
一見すると、「誰でもできるからいいじゃーん」と思いますが、実際は

現役で結果出した人ばかりが評価される

んですよね。

だから、未経験者や選手としての実績は無いが指導にとても興味がある人といった外からの風を完全にシャットアウトしてしまう雰囲気が出来ているんだと思います。

サッカー選手の本田圭佑さんはサッカー指導者のライセンス不要論を常に唱えていますが、
私が思うに、

ライセンスは指導者全体の適切なボトムアップと指導者の社会的地位を担保するために必要なもの

だと思います。

少し話が逸れましたが、前時代的体質の話は以上です。

理由②長すぎる試合時間

日本は地球温暖化の影響からか年々平均気温が高まってきています。

夏の甲子園はそんな灼熱のなかで行われる大会で、
「こんな暑いのに選手たちが頑張る姿に感動する」という方も多いと思います(私は理解できませんし、そもそもこういう方たちは野球を観に来ていないのでは?)。

すると熱中症の問題はやはり出てきます。
これは選手の問題としては勿論ですが、観客も十分その危険にさらされています。去年の100回目の甲子園では300人以上が熱中症の疑いがあったそうです。

そんなこと他のスポーツでも言えるじゃないかと思うかもしれませんが、他のスポーツ(サッカー、ラグビー、バスケットボール、陸上競技等々)と比べると野球の熱中症件数は倍以上でほとんどが高校野球で発生しています。

これは中学年代から高校年代になると試合時間が長くなる(7回から9回)ことや、野球は守備時には一切の給水ができないことも原因だと思われます。

実際、野球人口は急激に減ってきていまして、高野連の発表では5年連続での減少となっており、2013年の時点でサッカーに競技人口の多寡で抜かれています。

暑いことが直接の原因かどうかはわかりませんが影響は受けていると言えるのではないでしょうか。

娯楽の多様化、Bリーグの開始、東京オリンピックによるマイナースポーツへの注目度の高まり。
時代の流れのなかで、これまでに野球が築き上げてきた日本での国民性はすでに失われつつあります。

しかし、日本のスポーツ産業においてはまだまだリーダー的存在である野球。

けれど、引っ張っていく存在ではなくなっているのは紛れもない事実。

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