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Q4 「再エネ」太陽光発電は災害を起こすのではないか

今回のシリーズではパシフィコ・エナジー株式会社の社長の松尾大樹が太陽光発電所に関する様々な疑問に回答します。

今回は太陽光発電所の建設が災害を起しているのではないかというテーマについてです。

太陽光発電所はそれ自体騒音や排気、排煙、汚水、振動などの環境影響を引き起こさない静かな施設です。災害が起こりうるのは大掛かりな土木工事が必要な場合で、かつ、しっかりとした工事計画と防災対策がなされなかった場合です。

太陽光発電所のための用地を造成する際には、斜面の角度を緩くするブルドーザーでしっかり踏んで固める排水路を設ける斜面が地滑りしない様に緑化などの表面保護を施す造成面への降雨を一時的に場内で貯めるための調整池を全ての流域に設置するなどの防災工事を行う必要があります。0.5ヘクタールを超える造成工事には厳格な開発許可基準が適用され、国や県が上記の工事を監査・監督しています。これは太陽光発電所に限らず、住宅地、工業用地、学校や公共施設の造成工事に共通するものです。従い、土砂災害は太陽光発電所だけに関係するものではなく、すべて施設の造成工事を安全な基準以上の条件でしっかり施工することによって防ぐことができます。事業者が法・条例や技術基準を違反した場合、許可権者である国や県は行政指導、是正勧告、許可取り消しなどの厳しい措置を取ることができます。
 
当社では大規模な太陽光発電所の開発を行っているため必ず国の法律や県による厳正に審査及び現場の立ち入り検査を受ける開発許可を受け、工事後に完了検査を受けています。それによって基準を超える防災ダムなどの防災施設の設置が担保され、施設の安全が確保されています。

0.5ヘクタールを超えない小規模な太陽光発電所はこうした許可が不要になる場合が多く、行政の審査・監督を受けていないものがあります。また0.5ヘクタールを越えても必要な許可を得ない事業者がいたことも報告されています。
 
全国でも最大となる作東太陽光発電所では県基準の1.8倍の容量となる調整池を計21カ所設置し、地域の安全の向上に貢献しています。

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