パシフィック わか

鶏とヤギと犬がファームの仲間。カナダの大自然と共生する、循環させるをモットーに。不便と…

パシフィック わか

鶏とヤギと犬がファームの仲間。カナダの大自然と共生する、循環させるをモットーに。不便といびつ、自己責任が当たり前の生活。

最近の記事

私と乳がん――手術前後の記録。自分の家族とカナダの病院で出会った方々について。

私の家族とは、夫と2人の娘たちのことですが。 ちょっと遠方に住む夫の両親は、私の手術翌日、毛布や果物、たくさんの手作りケーキやおかずになるパイを宅急便で送ってくれました。 ちなみに日本には高齢の母がおりますが、手術のことをまだ知らせていません。それでなくてもカナダにいるだけで心配をかけているのに、信心深い母は仏壇の前にいる時間をさらに長くする。私が完全に回復するまでは、高齢者向けのジム通いで、健康的でいてほしいと思っています。 とにかく私の術後の経過は良好。 ヘッダー写

    • Let's do Easter egg hunt ! 復活祭のイースターに思うこと

      今年2024年、3月31日。 昨年2023年、4月9日。 2022年に至っては、4月17日。 イースターほど動く休日は、珍しいと思います。 実は春分の日を過ぎたあとの満月から数えて、最初にくる日曜日だから、なんですって。 イースター直前直後の金曜日から月曜日までが休日扱い。雪どけの時期と重なるカナダでは、キリストの復活祭と春を祝うための重要な行事になります。 さて、この記事ではエッグハントにちなんで、大人のための推理ゲームをしたいと思います。 お題は「うちは卵農家ですが

      • 日本は20日が春分の日、カナダは19日。いつもは時差で1日遅れですが、季節の分け目は同じ時を共有できるんですね。 雪どけのあと最初に咲くのはヘーゼルナッツ。落ち葉ばかりの山中に2,3mmのピンクの花がひっそり、可憐に。活動を始めた蜜蜂が受粉し、盛夏にリスの食料になります。

        • 不安になっても始まらないし。乳がん告知後の心境。

          2024年3月11日。私には忘れられない日になりました。 カナダはホームドクター制です。 がん告知は、毎年お世話になっている女医さんからの電話でした。 本当にいい先生で、いつも結果が出れば、良くも悪くもすぐに電話をくれます。ほかのドクターによくあるのは、結果が悪くて再診が必要な場合だけ連絡、患者が知りたければ、別途の電話予約で教えてもらいます。 私は1ヶ月前に胸のしこりに気がつきました。すぐ電話したその翌日に緊急で診てくださり(通常の診察は1,2週間後のところ)、超音波

        私と乳がん――手術前後の記録。自分の家族とカナダの病院で出会った方々について。

        • Let's do Easter egg hunt ! 復活祭のイースターに思うこと

        • 日本は20日が春分の日、カナダは19日。いつもは時差で1日遅れですが、季節の分け目は同じ時を共有できるんですね。 雪どけのあと最初に咲くのはヘーゼルナッツ。落ち葉ばかりの山中に2,3mmのピンクの花がひっそり、可憐に。活動を始めた蜜蜂が受粉し、盛夏にリスの食料になります。

        • 不安になっても始まらないし。乳がん告知後の心境。

          赤くないボルシチは、カナダの【ドゥホボール派】の人々の伝統

          ◆ビーツが入ると赤くなる。でも入っていないボルシチもある。 ちょうど小腹が空いたときに、街で人気のローカルカフェに寄ったのですが。 コーヒーにサンドイッチをオーダーする気でいたら、メニューに『Doukhobor Borscht』がありました。 カナダはまだまだ寒いです。メニューを見たとたん、温かいスープが欲しくなりました。ポテトにトマト、人参。バターやクリームのコクが嬉しい。 こちらにはベーコンが少し入っていて現代風。しかし、Doukhobor(英語発音するとドゥカボ

          赤くないボルシチは、カナダの【ドゥホボール派】の人々の伝統

          カタフーラ犬の今昔物語。木登りする珍しい犬?

          ◆この犬のブリーダーに語り継がれてきた歴史 17世紀――。 フランス人開拓者がアメリカ大陸、ルイジアナの湿原に入植し、見た目が奇妙な犬に出会います。 オオカミのよう。でも人懐っこい。 明らかに短毛で、足が長い犬の血が入っている。 それが“ウルフ・ドッグ”。 その100年ほど前、入植を断念、退却時にスペイン人が置いていった猟犬とアカオオカミとの子孫だった。 このときにフランスから持ち込まれた猟犬の血も入り、カタフーラは犬種として確立していくことに。 ボースロン、グレー

          カタフーラ犬の今昔物語。木登りする珍しい犬?

          【牧羊犬】多くの種類の中からピッタリを見つけるまで

          牧歌的なカナダの田舎に欠かせない牧羊犬と牧畜犬ですが、何種類もの中から家畜の種類に適した犬を探します。 たとえば牛のファームなら、heeler:牛の踵(ヒール)を軽く噛むなりして群れを誘導する犬。オーストラリアン・キャトル・ドッグが有名です。 近所のファームにはその犬がいますが、牛に蹴られて片目が見えなくなったらしいとか、歯が折れたとか。人間が蹴られた場合、死亡事故まであるので、体を張ってくれる貴重な犬です。 日本での牧羊犬というと「過去にそうだったので、たくさん運動さ

          【牧羊犬】多くの種類の中からピッタリを見つけるまで

          【冬アルバム②】雪の結晶2024

          今年に入ってから、ようやく冬らしく雪が降りました。(積雪量は30〜50cm。場所により風通しにより異なる)とにかく嬉しいのは、つるつるの氷の道を転ばないように、慎重に歩かなくてもよくなり、ザクザク歩くことができます! でも喜んでばかりはいられなくて、雪かき。やっと終わったと思ったら屋根からまた落ちてきて、もう一度です。 積もるような雪が降っているということは、気温が上がってきたからです。最近はマイナス5℃〜0℃。シャツ1枚で雪かきしています。 住んでいるのは、カナダの田

          【冬アルバム②】雪の結晶2024

          【冬アルバム①】氷と霜の世界2023

          ❅ 上の写真はクリスマスに集めた自然素材が凍ったところ。(赤:ローズヒップ、オレゴングレープの葉。緑:アザミの葉、松葉) カナダの中部地方のファームにいます。冬真っ盛りの今はマイナス10℃からマイナス30℃の気温。寒い年はマイナス40℃から50℃になる場所なので、マイナス10℃に上がる昼間は暖かいと思ったり。 例年の積雪は1mのところ、今年は少なくて20cmくらい。それでもニワトリとヤギは外へ出られない(出たくない)深さ。(ご近所の牛や馬は強くて普通に外で過ごしている)

          【冬アルバム①】氷と霜の世界2023

          【空色アルバム】withコットンウッド秋〜冬

          カナダの中部地方の自然をお届けしています。 今回はコットンウッドというポプラの大木とその背景の空の色をアルバムにしました。春になると綿そっくりのタネを飛ばすのが名前の由来です。秋にはうちの周りを一気に華やかにしてくれます。 まずは、その木に近づいてみましょう。上の写真の黄色い木です。後ろにヤギたちが写っていますが、人懐っこすぎて、放牧日和のピーカンにヤギなしでの撮影はできません。ちなみにヤギはこの葉っぱを好んで食べます。 ここからは動物なしで、純粋に空の色を追いかけてい

          有料
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          【空色アルバム】withコットンウッド秋〜冬

          街で知らない人から話しかけられるようになった

          若いころにはなかったけれど、ひとりで街を歩いていると、道をきかれたり、ふと立ち止まった瞬間に話しかけられることが多くなった。 私が日本へ一時帰国したときのことだから、久しぶりの街並みを余す所なく焼きつけようと見渡していたせいなのか、バスの行き先をワクワクと眺めていたり、エコな形の車に見とれてもいた。さぞかし良いタイミングで現れたヒマ人に見えたと思う。 外国人にも道を尋ねられた。私が海外在住を思わせる物をいっさい持っていなくても、知らない人に片手を上げて「ハイ」と挨拶してし

          街で知らない人から話しかけられるようになった

          ミルクがたくさんあるときのカンタン満足メニュー

          肉だんごのミルクスープを作ったけれど、 主食は何にしよう? パン? ご飯? 麺類? そういえば、いただき物のハチミツがあるから……。 ●パンケーキの材料(4人分)生地・木綿豆腐……1/2丁   ・卵……1個   ・オートミール……200g   ・全粒粉(または薄力粉)……100g   ・塩……2つまみ   ・ベーキングパウダー……小さじ1   ・ミルク(または水)……400ml サラダ油……適量 バター……適量 ハチミツ……適量 ●パンケーキの作り方1,ボールに豆腐を入れ

          ミルクがたくさんあるときのカンタン満足メニュー

          富士山みたいな形のチョコレートを見て思ったこと

          先日、カナダの田舎に住む私たちの元へ義母からの小包が来て、その中にウクライナのお菓子が入っていた。 義母がよく行くヨーロピアンショップで選んでくれるものは美味しいものばかり。さすがというか、ヨーロッパ系の移民だからというか。 日本でも経済支援の一貫で、あちらのお菓子が買えるそうだが、もしこのお菓子を見かけたときに、購入するかの参考までに記事にした。 お菓子の名前は、ズバリ『モンブラン』。キリル文字でなく、フランス語表記。 ウクライナのお菓子に何故かフレンチの真意はさておき

          富士山みたいな形のチョコレートを見て思ったこと

          ヒヨコの気持ちがわかるのは自家繁殖で飼育しているから

          私は毎年10〜15羽のヒヨコを孵卵器で取り上げ、飼育を始めて8年がたつ。自家産の有精卵を使うが、他所の有精卵やヒヨコを導入したこともあり、経験を積んできた。 そもそもすべての有精卵が孵化することはない。発育不全や出血、時間がかかりすぎれば失敗。ヒヨコが自力で生まれてきただけでも立派である。 卵の中でピーピー鳴いて、親兄弟を呼びながら懸命に殻を割る。数時間後には体も乾き、周りの兄弟と遊びだす。まずは最初の難関を描いたショートストーリーでヒヨコの気持ちを伝えたい。 そとの空

          ヒヨコの気持ちがわかるのは自家繁殖で飼育しているから

          家庭菜園の穀類だけで何日間食べられる?(potato🍕pizzaレシピ付)

          年間を通して食料の貯蔵が必要。こんな土地にいると、つい『アリとキリギリス』を思ってしまう 〜交通事情が悪いカナダの田舎の悩み〜 【太く短く楽しく】vs【備えあれば憂いなし】 夏の暑いさなか、私はその両方を考えながらジャガイモの収穫をした。 降水量によって毎年サイズは違うが、概ね1個の種イモから10個が収穫できる。 家庭菜園に機械はなくシャベル一本の手作業だ。 今年は60個の種イモなので、600個を収穫できた模様。(およそ。数えていない) ジャガイモは1m²に6個の

          家庭菜園の穀類だけで何日間食べられる?(potato🍕pizzaレシピ付)

          お雑煮のダシにはオンドリの名前があった

          うちのレシピ①は、ヒヨコを自家繁殖するところから 日本を離れて11年になる。すでにカナダの生活に馴染みはあっても、年末年始くらいは日本的に過ごしたい。 まずは食材の準備。うちはファームなので自給できるものが第一だ。 期待させるような書き方をしたが、それは鶏ガラ。 年越し蕎麦とお雑煮のダシ用に冷凍保存しておく。 自然養鶏を始めてから毎年のことだ。 放し飼いのニワトリは、好きなだけ野山を駆け回り、地面を掘り日光浴も。丈夫な骨は煮込むほどに味が増す。 しかも骨周りの脂は、

          お雑煮のダシにはオンドリの名前があった