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乳がん術後、再発予防の化学療法を受けることにしました。

「あなたのキズはハート型に塞がってきたね」

「うん、私もそう思ってた」

オンコタイプDXのスコアは28。26未満だったら“化学療法の上乗せ効果なし”と判断されるところ……、

病理診でグレード3。腫瘍の悪性度が高かったことから、仕方のない結果でした。かえってスコア25あたりで悶々とするよりも“やること”一択で良かったと思います。

しかしです。すぐに始めたいのに、できない理由が上記の会話。術後4日目にドレーン抜去してくれたホームケア部門のナースさんと、私は一期一会についての話をしたのですが、なんと術後7週目にもなって出戻り、再会となったわけです。

初めて絆創膏を剥がして、創部を見たときからずっと存在していたカサブタの治癒が遅く、汗でふやけて表面が擦れるたびにチョロチョロ滲出液があって、

畑仕事の日に暑かったから……。そんなに長時間、外で作業していたことはなかったし、キズを引っ掻いたりもしていなかったのに、シャワーのあとにボコッとカサブタが取れて、1cmの穴が開いたようになっちゃったんです。

悪夢のようでした。恐るべし汗のチカラ。

延長開設中(移民政策のカナダに押し寄せるホームドクターがいない人々で大忙しの)ホームナースに無理を言って、新たにキズをこさえた私の手当もしてもらっています。

抗菌作用も値段もバカ高い銀のドレッシング剤も無料のカナダ。そのおかげで、この1週間でかなり快方へ。

それでも自分のケアレスだったといえる、術後のおっちょこちょいに凹んでました(草刈りだってちょっとしかやらなかったのに、もっと慎重でいる必要があったとはつゆ知らず)。
でも、そのナースさんが「あなたは良く頑張ってるわよ」と言ってくれて、慰められています。

しかし、術後の注意事項にぜひ、極力汗をかかないようにと書いておいてほしかった。執刀医もカサブタのことは何も言っていなかったし、私も自然に治るのだとばかり……。


とにかく今日はナースによるキズの手当に加え、ホームドクターの女医さんにも診察してもらい、「ここまで良くなってきたら、化学療法はできる」とゴーサインが出ました。

ホルモン療法に行きつくまでの長〜い道のり。


化学療法終了後に放射線治療(胸の内側に出来たがんは全摘でも放射線をやったほうがリスクが下がる)ということで、腫瘍専門医が放射線専門医にコンサルトした結果もきて、「私の場合、益より害が勝る」だそうです。

そんなことだと思ってました。こんなに痩せて薄っぺらな胸に照射したら、肋骨と肺が危険ですって。

放射線の適応がないことを喜んでいいのか、悪いのか。内胸リンパ節の再発リスクはそのままです。

それとは別に、最近になって脇の下と足のつけ根、両方のリンパの痛みのせいで、体調が思わしくない(ドクターに相談しても、触診でしこりがないので様子見)。

オンコタイプの結果、スコア28の他に、
「9年以内に遠隔転移するリスク」というのもあって、私の場合17%が、化学療法をすると12%に下がる。

たったの5%しか下がらないんだ……。
人によっては1桁台まで下げられるのに。
比べちゃいけないのはわかっていても、やるせない気持ちが拭えません。

私のはとんでもなく頑固で屈強ながん細胞だった!?
本人の性格に、その性質は似てしまうのでしょうか??

腫瘍専門医からは、2種類の化学療法を勧められています。

しっかり治療、6ヶ月コース。
リンパ節に転移がある人向け。
私がそれを心配する気持ちが強いなら、これ。

それなりに治療、3ヶ月コース。
副作用のリスクも低め。リンパ節に転移がない人向け。どうせ5%しか下がらないと思うなら、これ。
目に見えて再発した場合、私は6ヶ月を選択しなかったことを後悔するのでしょうか。

どちらかを自分で選ぶ。



ひと山越えたら、またノートします。
どちらにしても、未体験の世界へ行ってきます!

元の体に戻るために。
シャベルもバケツも草刈り鎌も持てない今の状況では、自分の生き甲斐もヘッタクレのままなんです。

掘りたての敢えて泥つきのままのラディッシュで私らしく。

以前のようにシャキシャキ歩きたいし、畑仕事がしたい。脇の下の痛みを庇って縮こまっていたくない。


我慢、頑張る、頑固の3Gは、がん患者の特徴だそうですね。でも自分はその性格でしか生きられないし、本来の自分を偽らないのが一番ですから。


どうせなら誇り高くいきます。
私は自分のがん細胞が憎い。
再発したら仲直りして共存するしかないですが、
今はこの怒りが化学療法を受ける原動力なので。

最後の晩餐というか味覚異常になる前に
私がカフェで食べておきたかったのは、
パンケーキとトーストとサラダ。
楽しくヤケ食いです。


初期治療、頑張ります。
ではまた。


#乳がん再発予防
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#放射線療法
#術後のキズ













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