【コロナと私の日常】 Day73

72日目 7月18日(土)

今日も重たいまぶたをこじ開けて、のっそりと起き上がる午前10時。

11時頃に消防点検が来るため、家をきれいに整え、自分の身なりも子綺麗にしておかないとというミッションがある。

なんだか物騒な音を撒き散らしながら無事に点検を終え、ごろごろしながら本を読み、ランチにいつも通り質素に納豆ご飯を食べ、ネフリでBLEACHを見まくる午後。相変わらず今日も大して書くことがない。

パソコンの前で倍速にしたアニメを見ながら、もうコロナ前の生活には戻れないなあと思う。もちろんコロナ前のあの自由でどこへでも行ける感じの生活には戻りたい。でも、戻れないと思う。

コロナになる前は、用事のない日なんて1ヶ月に1日もないですよくらいにスケジュール詰め詰めな毎日を送っていた。けれど今はどうだ。1ヶ月間で用事のある日なんて数え切れるし、スケジュール帳は以前が嘘のように白い。「何もない」こと、「何もしなくていい」こと、「無理をしなくていい」ことの喜びを知ってしまったら、もう前の生活には戻れない。戻りたくても戻れないし、戻ろうとしても、なかなか取り戻せないものである。そんな風に、最近は感じる。

友人を誘って、四ツ谷で落ち合って焼き鳥を食べながら飲む。密には気をつける。休日の四ツ谷は人が少なくていい。家も大好きだけど、友人と会って飲むのも好きだ。こういう何気ないありきたりな日々が私は大好きだったし、今も好きだ。こういう時には、コロナ前の生活がひどく恋しく思えて、切なくなるのだ。私の最後の学生生活は、こうして2020年に閉じ込められたまま終わっていくのだと思うと、なんとも言えない気持ちになる。もっともっと、学生生活を堪能しておくんだったなあと少し後悔。

人生なんて結局何が起こるかわからないのだから、その時その時の一瞬を大切にして、その時にしかできないことをして生きるのが一番なのだと改めて思う。でもやはり当たり前のように明日は訪れると思っているのが人間で、明後日も明々後日も1週間後も来年も5年後も10年後も同じように訪れると思っている。でもきっとそうではなくて、そういう当たり前の日常は、いつ崩れてしまうかわからないものなのだ。だからこそ、今日も私たちは汗水垂らして働くし、くだらない毎日を這いつくばって頑張って生きているのだ。そういうもんなんだ。

でも、それでも。それでも、その大切さを体感しないとわからないのが大抵の人というもんで、失ってから初めて気がつくのが人間ってもんで、そうして私も毎日をだらだらと明日が当然と思って過ごしているのだから、どうしようもない。仕方がないから、自分がクズでどうしようもないということを受け止めて、私は明日も生きていくよ、おかあさん。

ああ。今日は、友人と会った。

おやすみ。

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