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週記

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日記の週版。有益な情報は何一つないです。(2022年に終了)
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2022年4月の記事一覧

週記17【筑前煮】

・今週は、伊坂幸太郎氏新刊発売記念「伊坂幸太郎の小説風に週記書いてみた」をお送りします。
風です、あくまで。

イメージは、「SOSの猿」前半です。
二つの話を一歩一歩書いてます。
長くなるんで、ダリィわ、って人は「○某ファストフード店にて」の節だけ読むといいです。「○時の理論」の節は飛ばしてね。
繰り返すと、風ですので。濃密なストーリー展開とか、後半怒涛の伏線回収とかないので。勘弁してください。

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週記16【思考が根を張らない】

・朝の自分と思惑が一致しない。
昼に大学が終わって、電車に揺られている間に「よし、今日は図書館に寄って課題とかしよう。そう、そのために朝に明日の講義のノートとかレポート用紙とか入れてきてるんだよな」と思っていざ図書館でカバンを開くと無い。レポート用紙はあるけど、肝心の課題の内容が書かれているはずのノートが入ってない。
いや、朝、入れよう、ってなったはず。なんで入ってないんだ。
帰宅し、自室の勉強机

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週記15【ラジオ確変期 他一本】

・三月に深夜ラジオ好き万歳の生活リズムを形成し、四月に入り改編期を経て、ラジオウハウハシーズンとなっております昨今の私です、こんばんは。

朝刊配達のバイトを始めまして。
友人が1年前くらいからやってるんですけど。私はコバンザメなんで、そこに勤めさせてもらうことになって。まあ面接で合格決まった後に「実はここで働いてる〇〇、同級生なんすよ」ていう順番だったんで、コネ入り、ではないんですけど。人手足り

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週記14【その日暮らし】

桜が咲き始めた。
モノクロのような街の景色が、仄かにピンクに彩られるこの時期。私は高揚感に包まれる。
少しずつ開き始める桜の花。日に日にその数が増えていく。一番始めに開いたたった一つの花も、満開になる直前、一番最後に開いた花も等しく愛せる。桜には、それほどの魅力がある。

と、私は男に伝えた。共感してくれるだろう、という魂胆があった。
すると男は予想に反して———予想に反する、ということはある意味

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2022 週記13【創造】

男がスーツの内ポケットから、紙を取り出した。深緑のダブルスーツがよく似合う男は、胸ポケットに刺していたペンを持ち、四つ折りにされていたB5サイズのルーズリーフに、何かを書いている。
人生設計をするには唐突すぎるし、あみだくじを書くにしても、目的がない。
いったい何をしているのだろう、と不審がっていると、やがて書き終わり、紙面を私の方に見せた。

紙には、縦書きで、二つの文が綴られていた。

石田の

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