言葉の力

朝数時間私は一人作業の掃除のバイトをしてから平日の毎日をスタートしている。
オフィスで働く人たちが出勤する前と少しずつ出勤し出すそんな時間にバイトが終わる。

朝の私はとってもめんどくさい。
頭がお花畑の朝もあれば
根暗....なんて思う日もある。

このアルバイトは作業に慣れれば頭を使わずに体が勝手に仕事をこなしてくれる。一人で掃除をしていると自分の感情だったり体の重さだったりに氣づいてどんな思考をしているのかに　はっ　とさせられる。

普段人と話していたり、仕事していたり、youtubeやnetflixを見ていたりで思考が忙しい。
自分と向き合う時間があまりない。ないのではなくて自分と向き合うことを避けるために忙しくして作ろうとしていないだけなのかもしれない。

そんなことやこんなことを頭の中で独り言のようにバイト中ずっと考える。帰り道の私は毎回行きよりもスッキリした前向きな感情になって帰宅している。

でもこの数日間は違った。心も体も重い。一人暮らしを始めたばかりで慣れず、眠れなくて孤独を感じた数日間が続いた。こんな暗い自分じゃあ誰にも会いたくない...そう思った私は布団から見える壁に紙を貼り付ける事にした。

愛で溢れてる！
幸せだ〜！！！

大好きな赤と水色の文字で大きく書いて貼り付けた。恥ずかしくて人には見せられない。

一人で何度も寝る前に自分に言い聞かせる。

ずっとやっているとそんな感じがする。
私が幸せという事実はわかっている。だけれどなぜだか孤独を感じて苦しかった。この感情は波のように私にひょっこりと現れたりする。きっと皆もそうだと思う。

起きたら書いた紙が見えるので思い出してまた自分を励ますかのように支度中繰り返し言い続ける。向き合いたくもない数日間続いたどんよりした重い感情にまた数時間向き合わなければならない。そんな朝に飽き飽きしてバイト中何回も頭の中で「幸せ」だって言えるかなゲームをしようって思ってバイトに向かった。向かう途中もずっと頭の中で自分を励まし続ける。
幸せだ〜幸せだあ。..
幸せだああ〜..
幸せだ！！..
幸せーーー〜..
時々忘れて何か考え事を始める...
おい！と自分に頭の中でべシッとしてまたゲームに戻る。
何回言えたかは途中でわからなくなるがずっと続ける。

その日の帰り道いつも以上に気分がよかった。
大好きな明太チーズ玄米のおにぎりを買って帰って家で食べながら久々にとってもほっこり暖かい幸せな気持ちになった。

次の日も続けた。前より１日が明るい気持ちになる。少しずつあったどんよりした重みが軽くなっていくのが確実にわかった。

次の日も続けた。あることが起こった。その日も壁に貼った紙の言葉を支度中も行きも掃除中もずっと自分に頭の中で言い続けた。

「おはようございます！いつも綺麗にしてくれて有難うございます！」

ってお姉さんが元気よく言ってくれた。私もおはようございますと大きな笑顔で答え、お姉さんが去った後に涙が止まらなくなった。
何にそんな涙が溢れ出しているのかよくわからないこの曖昧なほっこりした気持ち。久々に涙が溢れた。人間って暖かいなあ。幸せだなあ。って。
私はハッとまたした。
言葉の力ってすごいって思った。
ここ数日言い続けていた言葉が現実で起こった。

数日後また起こった。休憩中、自動販売機の前でPASMOがうまく反応しないので手こずっていると別のお姉さんが

「私これ昨日飲んでとっても美味しかったからおすすめです！今日は私が！」

と言ってアーモンドミルクの缶を奢ってくれた。またうるうるしたがグッと堪えた。マスクの中は一人になっても嬉しくてニヤケが止まらなかった。

幸せだなあ。暖かいな。本当に思った。

幸せって本当にすぐそばにあった。ただ感じようとしていなかっただけだった。

心の健康も体の健康と同じぐらい大切だと思った。体が健康に見えても心が不健康な人はたくさんいる。

人と接する時、出来るだけ自分の心が健康な状態で接したい。自分から発する言葉一つ一つが相手へ影響を与えるかもしれないから。そうであるためには自分と向き合う時間を出来るだけ作ることが大切なのかなと思う。

今頃ですが自己紹介忘れていたので次回は自己紹介を...

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