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映画「正欲」を観る

Netflixで観る
この種の作品を観た後は、原作を読むべきかいつも悩む
文字として表現された人物の本質は、映像で描かれているのか


と、この作品、
多様性という不透明なものを描こうとしているが、恥ずかしながら上映時間内にその不透明なものが何であるか理解出来なかった

そのため上手く人物に寄り添えず、その世界の外側にいる冷静な傍観者になってしまった

個人の多様性については、私のような昭和世代は「抑制」することを社会の常識としてきたが、それが時代の流れの中で、個人の正統化するべきものと定義されるように変化し、そして「制御」することを要求された

それは、他者への抑制の制御であると同時に、自らの抑制からの解放であったのかもしれない

但し、自身の解放は、一般的な秩序の中で許容されるべく線引きがされていなければ、社会から疎外される

残念ながら私の貧相な理解力ゆえ、映画ではそれぞれの人物の抑制と制御の線引きまでたどりつかなかった

その線引きを必要とする人物の具現化において、その是非の判断など出来るはずもなく、感情を持っていくすべがなかった

唯一救われたのは、宇野祥平が演じる越川事務官、その戸惑いの表現は、自らをを見失わないうに傍観者に徹しているように思える

diversityとは何なのか

多くの部数を重ねて共感者を生み出した原作では、その答えが見いだせるのか

結局、私はこの作品の原作を読むのか否か、


読まないだろうなあ


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