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ベトナム人の好きなところ。

ベトナム在住1年目。ベトナム人といると、居心地がいいのはどうしてか、考えてみた。周りのみんなの、好きなところをあげてみる。


その1 基本的にみんな幸せそう。

休みの日とかに外に出ると、みんなお茶している。半日くらいずっとお茶してる。むしろ休みの日じゃなくてもお茶してる。みんななんの仕事してるんだろって思うくらいお茶してる。

ベトナム人は基本的に、“自分と家族が幸せになること”を考えているとおもう。

うちの会社の社員はほとんどが、子持ちのママ。なんか今は幼稚園にカメラがついてて、親がそれを遠隔でパソコン画面で見れるというママに嬉しい機能があって、暇があればみんなそれを見て子供を観察してる。会社のパソコンの画面で。それによく、「ママの誕生日」とか、「家族が」っていう理由で仕事を休む。


日本からベトナムに来た最初の頃、同僚の同い年の女の子に聞かれて衝撃だった質問がある。

「日本人は、どうしてオフィスにいるときにFacebookを見ないの?メッセージをしないの?そんなにずっと働いていて、いつ家族や友達と連絡を取るの?みんなが悲しむよ。」

わたしの頭の中には、仕事中にFacebookを見ることはいけないことという認識しかなかった。家族や友達とメッセージをやり取りすることを正当化できる理由があったんだ、ということに驚いた。これがベトナム人なのか〜と、おもった。

あとみんな、自分のことが好きというのも関係していると思う。

周りのベトナム人の待ち受け画面は基本的に、「自分」か「子供」どちらかである。



その2 みんなお母さんみたい。

家族や友達を大切にするベトナム人だからかもしれないけど、みんな周りの人に世話焼きで、お母さんみたい。

わたしがオフィスで咳をしたら、デスクの上に薬と喉飴が大量に集まる。

わたしのお腹が鳴ったら(よく鳴る。)、デスクの上におこわとか、フルグラとか、チョコレートとか、さつまいもとか、集まってくる。(魔法のお腹と呼んでいる。)

お菓子の袋を開ける音がして、わたしがチラ見すると、わけにくる。

食べてるものを「美味しそう」と言うと、次の日、わたしにも買って来てくれる。


前に1度、オフィスでコーヒーを、白いスカートにぶちまけたことがあった。

そしたらみんな、私より大騒ぎして、早く脱げ!!洗え!!私が洗う!!!乾かす!!!アイロンかける!!!!!!!

といった出来事があった。

その間わたしは、1人でスカートを履かずに、オフィスの会議室で待機するという。


わたしが休暇中に、仕事が入ってしまった時があった。「本当にごめん。。」と、同僚のベトナム人に仕事を頼んだら、「大丈夫!楽しんで!」と言ってくれた。わたしは、「お土産買うね!何がいい?」と聞いた。その時帰ってきた言葉には、思わずスクリーンショットした。

「何もいらない。欲しいものがない。エリちゃんの幸せだけ!」

泣いた。


(わたしは、もう少ししっかりしなければいけない。)



その3 みんな友達。

さっき、お客さんにたまたまお花をもらった。それを持ってオフィスのエレベーターに乗っていたら、「綺麗な花ね。どこで買ったの?」と隣のベトナム人のおばさんに話しかけられた。

こういうのは、日常茶飯事。

信号待ちしていると、よく道を聞かれる。(ベトナム人だと間違われがち。)

カフェに行ったら日本語を勉強したいのであろうベトナム人が、突然自己紹介してきたりもする。

歩いていて目があうと微笑んでくれたりする。


好きな小説シリーズがある。岡田光世さんの「ニューヨークの魔法シリーズ」である。その中の「ニューヨークの魔法は続く」にある話。

ニューヨークでは、街中のいたるところで話しかけられるという。偶然の、人との出会いを大切にしているのがニューヨーカーである。そんな話の、あとがき。

"ニューヨークでいやな思いをすることも、もちろんある。でも、こちらが心を開けば、そこには人間み溢れる、憎めない人たちがたくさん住んでる。"

私は、ふとこの小説を思い出した。もしかしたら、ハノイはニューヨークに近いのかもしれない。


その3 笑顔が可愛い。

ベトナム人の男の人は、本当に女性に優しい。しかもみんな、スマート。ベトナムにいると女性はかなりお得だともう。女性の日が2回もある(国際女性の日と、ベトナム女性の日)し、クリスマスも、誕生日もバレンタインも女性がプレゼントをもらえる。ベトナムに住んでいたら年に5回も、女性は男性にハッピーにしてもらえる。

会社の車のドライバーが、ジュースを突然ご馳走してくれたことがある。女性と食事をしたら、男性が払うのが当たり前だと、前に言われたことがある。会社のスタッフに、1週間おきに3回、薔薇の花束が男性から届いたこともあったっけ。

雨の日に、うっかりUberのバイクをよんでしまった時があった。バイクのドライバーが、自分のカッパを私に差し出してくれた。「あなたが濡れちゃうからいらないよ!」と言うと、「僕は男だから必要ないよ!」と、優しくカッパを貸してくれた少年もいた。


ハノイで1度、iphoneをなくした時がある。でも、なんと、見つかった。

なくしたiphoneに電話をしたら、郵便屋さんが出た。「もしもし!」けっきょく、その郵便屋さんが待ち合わせした場所と時間に、わたしに届けてくれた。


(とりあえず、わたしはもう少ししっかりした方がいいかもしれないな。)


「ありがとう」って言って、ニコって照れ臭く笑うベトナム人の笑顔が大好き。嘘がない、というかなんというか。みんなとっても素直。


*


この記事を書いて、自分の周りのみんなを思い出したら、とても幸せな気分になった。心があったかい。


わたしは、週末に歩行者天国になっているホアンキエム湖の周りが、大好き。みんなそれぞれに休暇を楽しんでいて、本当に幸せそうだから。


だから、ベトナムが好きだな。


いつも見てくださっている方、どうもありがとうございます!こうして繋がれる今の時代ってすごい