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【パーマカルチャーデザイナー vol.18】Keiko Kato

これはパーマカルチャーデザインコース(以下、PDC)を修了したパーマカルチャーデザイナーたちのリレーコラムです。

※パーマカルチャーとは
"Permaculture is a dance with nature, in which nature leads."
パーマカルチャーとは自然に導かれる自然とのダンスのようなもの。
Bill Mollison

ビル・モリソン


#18 Keiko Kato

#17 佐藤卓人からのバトンは 加藤恵子。
あたたかい笑顔と大きな心で気持ちを受けとめてくれる彼女に会うとみんな安心してしまう不思議な力の持ち主。

Q1.あなたについておしえてください

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©︎Keiko Kato

まずはこの豊かな場を作ってくれた茜ちゃん、素晴らしい機会を与えてくれた卓人くんに心からの感謝を。

千葉県千葉市出身。

まだまだ家の周辺に落花生畑の残る のんびりした街で生まれ育ちました。

小さい頃はひたすら家にこもり読書とお絵描きの毎日。
身体を動かすのが大嫌いなのに長距離走だけは黙々と走り続けるという対局の色を持った子どもでした。

20歳を過ぎて山登りやシーカヤック・マラソンを始めて世界各地を旅するようになり、仕事をこなしながら有休をめいっぱい使って遊びまくっていましたが、結婚を機に超お堅い神社の嫁という立場に。

結婚当初は神社と寺の違いもよくわからず、神さまの名前を聞いても全然知らないという無知ぶり。自宅には広大な果樹園があった為、慣れない農業も同時に開始。

15年ほどなんとかいい嫁いい妻いい母でいたけれど、ふと「このままじゃ死んじゃうなあ。」と感じて娘3人を連れてマレーシアへ移住。

理由は若い頃旅したこの国が好きだったから。

英語もろくに話せず最初の1年はトラブル続きでしたが、たくさんの気づきを経て自分のやりたいことをひたすらやり続けるというあまりに自由な毎日に、「この国に一生住んでもいい!」と感じました。

しかし心のどこかに他にやるべきことがあるのでは…という感覚もあって、帰国することに。

その直前にたまたま見つけたPDCに参加の申し込みをしたのでした。
ちなみにこの時点でパーマカルチャーに関する知識はゼロ。

PDC卒業後は元々できるだけ農薬を使わずに果物や野菜を育てていた義母にならい、果樹のお世話を本格的にするように。
今は竹炭、剪定枝のチップ、緑肥などを活用しながら神奈川県で果樹園を運営中。

神社の杜の大切さもひしひしと感じていて、周りに生活する人たちと調和しながらどう次の世代に残していくかが課題。

自分が神職と農業というお役目をいただいた意味を日々考えています。

でも根っからの移動体質。
長くひとつのことに集中できないという性格で、いつまたどこへ飛んで行ってしまうか自分でも心配です。

Q2.パーマカルチャー デザインコースを通して

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Permaculture Design Course 2017
Osamu Ricca Keiko Aki Phil

コースが始まってすぐ感じたのは
「うわー何も知らずにとんでもないところに来ちゃったな。」
でした。

参加している人は皆優秀で知識も豊富。素敵な人ばかりで最初はかなり萎縮していたのを憶えています。

慣れないロケットストーブで一緒にご飯を作ることから始まり、勉強して、作業して、海を眺めながらヨガをする。

時にはお腹をかかえて笑ったり、気持ちのすれ違いに涙したり。

そんな時間を過ごすうちに、肩書や経験を外したところにある”素”の自分でそこにいることの大切さと、まるごと受け入れてもらえた時の限りない心地よさを感じ始めました。

同時に自分で自分の気持ちがよくわからない、その為に言いたいことがうまく表現できないという状況にも何度か遭遇し、内面をじっくり見つめながら少しずつアウトプットするという作業を試行錯誤しながらやっていきました。

PDCを終えて自分の中に残ったのは、どんな自分でも偽らずにいた方がずっといろんなことがうまくいく、ということ。

自分をさらけ出せる場所があるという安心感。
人と人との幸せな繋がり。

長く探していたのは、こういう関係性だった。

お互いが分かり合う為に必要なのは血の繋がりでも長い時間でもなかった。

そんなことを気づかせてくれたとても幸せな時間でした。

Q3.あなたにとってパーマカルチャー って 

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©︎Keiko Kato

世界はギフトで溢れている。

神さまは私たちが生きられるように、必要なものはすべてこの世に用意してくれた。

だから本当は独占したり所有権を主張したり売ったり買ったりしなくても大丈夫。

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©︎Keiko Kato

まずは自分の周りにある循環に気づいて、それを生かすことが大事。

でも、無理はしなくていい。

心が笑顔でいられるようにやりたいことをするときっとみんなうまくいく。

それを愛をもって伝えてくれたのがパーマカルチャー。

愛や感謝によって動くこと(moved by love)によって、幸せなエネルギーが巻き起こる。

そんなワクワクする世界を、今も日々見せてくれています。

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©︎Keiko Kato

Q4.PDC卒業生の中で次にバトンをつなぎたい人

樋田拓也くん(アルフ)。

彼の笑顔を見ているだけで、ふわっとした幸せに包まれるのは私だけではないはず。

穏やかな空気の中に、凛とした意思を感じる人。自分のやりたいことには妥協しない、でも人にそれを強要しない。

我が家の果物を愛してくれて、美味しいコーヒーと交換してくれる人(笑)

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加藤恵子
Keiko Kato

無農薬無肥料で育てた果物を繋がりある人に食べてもらうことを大切にしています。
顔が見えることが、作るものに責任をもつというモチベーションを支えてくれています。

「くだものごよみ」
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三嶋神社 大井町」
田舎の神社に遊びに来てね
(HPデザインは2017PDC同期の吉田政勝さん
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恵子さんからのバトンは #19 百瀬拓也へ。
お楽しみに!

2021/12/7 大雪