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学生から見た中小・ベンチャー企業

管理会計を使って企業変革に取り組む税理士P-CFOまあーつんです。
4月は新卒採用の季節です。新卒採用を行っていない企業においても、新卒採用が気になってくる時期ではないでしょうか?
今回は、学生は中小・ベンチャー企業をどう見ているのか、就職活動の候補として見てもらえるか、実体験に基づいて述べていきます。

1. はじめに

今回、自社で採用しているアルバイト学生にインタビューを行ったことがありますので、その内容から検討していきたいと思います。2名なので、インタビュー内容には偏りがあるかもしれません。
学生の特性は次の通りです。

・関西圏に存在する大学に通っている大学3年生2名
・2人とも理科系の学部に属している
・大学院に進学する意図は持っていない
・通っている大学は異なる
・(ここが重要ですが)現時点で就職活動の用意はしていない


2. 中小企業に勤めたい意思はなさそうである

理科系の学生であり、例えば大学発ベンチャーに興味があるかと思うとそうではないようです。中小企業・ベンチャーに興味があるか聞きますと、2人とも「興味がない、関わりたくもない」と言われてしまいました。就職するなら中小企業・ベンチャーではなく、一流企業に勤務したいという発想のようです。

特に、有力大学に通っているような学生からすると中小企業・ベンチャーには検討にすら値しないということで、大企業でない限り有力大学の学生を新卒採用するのは困難だと思いたくなります。
ですが、社会に出たことがない学生ですから、まだまだ社会の仕組みを理解していないとも言えます。インタビューした学生からは「自分が興味を持つことを仕事にしたい」という発言もありました。

自分が興味を持つ仕事をしたいなら、大企業ではなく中小企業・ベンチャー企業が有利と言えるでしょう。日本の大企業では新卒一括採用をベースにすることから、会社は広範な人事権を持っています。会社が大きすぎて、自分の希望する部署に配属されないことはよくあります。また、配属部署の業務内容が限定的すぎて「潰しがきかない」、「転職するときに通用するような経験やスキルを貯めることが難しい」こともあるでしょう。

以上から、我々中小・ベンチャー企業にとって「自分のやりたいことができる」という点を理解させることで、学生に興味を持たせることはできると思います。では、どのような形で興味をもたせたら良いでしょう?


3. 学生に興味を持ってもらうならインターンがおすすめである

最近では大企業でも選抜の一環として、大学3年生を対象としたインターンシップを行うことがあります。大企業が大学3年生であるならば、我々はそれよりも早く、2年生までを対象としたインターンシップを行うのがよいでしょう。もちろんアルバイト募集でも構いません。

当社はパート従業員で現場を回している零細企業ですが、繁忙期と学生の夏休みが重なることから、学生を対象としたアルバイト募集をしたことがあります。もともと大学二年生のバイトを雇っていることから、その伝手で1名学生を連れてきてもらい、学生バイト2名を雇いました。

当社が人手が足りていないことを理由にして、学生バイト2名には「当社でできる経験の全て」をやってもらうことにしました。経理の記帳や、早期経営改善計画立案の主要部分の担当。更に企画業務にもシフトしてもらったり、実に様々です。大企業ではきっと体験できない経験をすることができたと思います。

このように、中小企業・ベンチャーに興味がない学生であっても、実際に自社の業務を体験してもらうことで、「自分がやりたい仕事こそ、中小企業・ベンチャーでできる」と実感してもらえるのではないでしょうか。インターンシップやアルバイトなど、学生が手を出しやすいところから自社と接点を持ってもらい、彼らに業務を体験させることで「中小企業・ベンチャーも面白いよ」とメッセージは出せるかと思います。


4. 最後に

現在も学生2名にはアルバイトとして働いてもらっているのですが、彼らを正式に雇用するかというと、そこまでは考えていません。給与の折り合いがつかないこと、現在の自社の業務内容的に理科系の学生を満足させる仕事が用意できないからです。
ですが、彼らが雇用を望むなら迷わず雇います。今はそうではありませんが、当社はベンチャー的発想を持って企業成長をしようと計画しており、彼ら2人は間違いなくベンチャー企業向きの人材だからです。
一般社団法人日本パートナーCFO協会
まあーつん

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