【しをよむ116】濱口國雄「便所掃除」——私たちが人体である限り。
週間に一編、詩を読んで感想など書いてみようと思います。
濱口國雄「便所掃除」(田中和雄編『ポケット詩集』(童話社)より)
タイトルから察せられる通り、読んでいるうちに顔をしかめて鼻にシワを寄せたくなる感じです。
短い文で一つ一つの場面を描くことで、掃除を追体験している気にさせられます。おそらく作者がここで書いているのは男性用トイレなので、
女性の身である私が想像する様子とは多かれ少なかれ異なっているとは思いますが。
公衆便所(和式)を掃除するひとの語りなのですが、
私が