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公立小・中・高の忙しさの違いと、高校の先生は進学校に異動希望を出すのか

 私は 高校勤務ですから、義務教育の学校の実態はわかりませんし、地方によっても全然違うと思うので、参考までに。私見です。
 結論から言うと、「高校、しかも専門高校や進学系以外の高校の勤務時間等は比較的恵まれている」ということです。しかし、教育者として精神的なダメージは多かれ少なかれあります。あと、忙しさにも関係すると思うのですが、高校の先生は進学校に異動希望を出すのかについて少し触れてみたいと思います。ちなみに、部活動についてはあちこちで語られているので、ここではほとんど触れません。
 長めの記事となりました。読まれる方は、お時間のあるときにゆっくりとどうぞ。

【忙しさ】小学校 > 中学校 > 高校(進学系)> 高校(それ以外)

 実際に見聞きする話からすると、たぶんこうです。義務教育の先生方は多岐にわたる仕事をされて、帰宅時間も遅いようです。

公立の小・中学校の忙しさ

 公立の小・中学校の学区は、基本的に地域で区切られているので、学習状況や家庭状況も様々な子どもたちがいて、多様な分だけ何をするにも時間がかかりそうなことが、容易に想像できます。

 あと、誤解をおそれずに言うと、保護者の年齢が若いので、人生の経験値が大きくない人もいらっしゃると思います。多くのことを丁寧に説明したりと対応に追われることも想像できます。高校生の親の場合だと、20歳のときの子どもであっても、高校に入学してくるころには、36歳にはなっています。それなりの年月を重ねて大人になっています。

 中学校では、教科が分かれて、それに専念できますが、部活動という業務があります。

 小学校の先生は、児童の夏休みなどの長期休暇期間に部活動がないため、平日に比べると余裕があるんじゃないかなと思います。児童が学校にいないことはさみしいことですが、きっと心と時間にゆとりがあると思います。もちろん忙しい先生もいらっしゃると思いますが。

 この段落で書くことは、全くの私見なので読み飛ばしてもらってもよいです。私たちは受けないといけない「研修」というものがあります。ときどき小中学校の先生と一緒に受けます。小中学校の先生は、従順で何ごとにも前向きでまじめな先生が多い印象です。「すばらしいですね!やってみましょう!みんなで考えましょう!」みたいなイメージです。高校の先生はというと、冷静でときには批判的です。「これはそもそも課題が間違っている。こんなことでは何も変わらない。研修自体が意味ない。」みたいなイメージです。ちなみに私もこの私見の高校の先生のイメージと相違ありません。言い方はきつくないほうだと思っているのですが。話を戻しますが、この小中学校の先生の従順でまじめな気質が、仕事が減らずに増えていく一方ということを招いているかもしれないと思っています。何度も言いますが、全部の先生がこういうわけではないですよ。そして私見です。

 最近、Twitterをはじめて、先生方を中心にフォローしているのですが、教師のバトンの影響もあるのか、「忙しさ」に比例してアカウント数もあるような気がします。そして、小中学校の先生が圧倒的に多い気がいします。

 ※小中学校の先生、義務教育でひとくくりにしてしまってすみません。そして私の認識が間違ってたらごめんなさい。

公立高校の学校種による忙しさ

 進学系の高校の先生は、夏季休業などの長期休業中も、大学進学の補習や模擬試験などがあり、忙しそうです。教科の内容も難易度が高いほうだと思うので、自分が教材を研究するだけでも時間がかかります。同じ教科でも進学系の学校とそうでない学校で、学ぶ内容が違ってくるのが、いかがなものかな?と個人的には思うのですが。

 高校入試は、ペーパーテストの点数で基本的は輪切りされてしまっています(残念ですが)。進学系の高校が人気なので、進学系でない高校の生徒は、学ぶことが得意でない生徒が多いです。もちろん目的意識をもって入学する生徒もいますが、多くはないです。そういう数少ない意欲的な生徒の高校での実績が、進学系でない高校のウリみたいになっているのが現状かと思います。

 「自分の担当の教科の学びを深めてほしい」と願うのはどの先生も同じだと思うので、学ぶことが得意でない生徒の集団と授業をすると、疲弊します。自分の教科は、こうあるべきだという強い気持ちをもっている、まじめな先生は、精神的なダメージが大きいです。しかしながら、教科で学ぶ本質はなんだろうか、楽しみは何だろうかと、教育観というんでしょうか、そういうものを見直すことができます。また、それをいかに生徒と共有できるかを考えるのも教育者として楽しい部分ではあります。

 私の住んでいる地域では、私の教科「工業」など専門教科がある専門高校は人気はなく、授業はなかなかうまくいきませんが(私だけ!?)、地場産業が強く、多くの企業や大きな規模の企業がある地域の専門高校は、就職後もそれなりに安定した暮らしができるため(予想)、人気もあり、その分いわゆる学力は高いみたいです。

 高校でももちろん部活動業務があります。

専門高校の勤務時間のゆとり

 少し話が逸れましたが、進学系でない高校では、学校全体として大学入試に向けた補習なども多くは存在せず、学習内容も生徒に合わせる形で、学ぶ内容が進学系に比べると応用的な内容よりも基本的な内容が多くなり、教材研究にはそれほど時間がかからないほうだと思います。しかし、いかに生徒に興味をもってもらうか、どうやったら学習効果が高まるかなどを考える時間が増えます。また部活動もそれほど活発でないことも多く、部活動に関わる時間も短くなりがちです。
 
 夏季休業などは、専門学科は資格の補習があったりすることもありますが、進学の補習などはあまりないため、時間にゆとりがあり、休みも取りやすいです。

 あと、2月くらいになると3年生が自由登校となり、ほとんどの生徒が学校に来ません。自動車学校に行ったりして、卒業後の生活の準備をするためです。3月には卒業しますから、そうすると2月3月の3年生の授業時間はなくなります。担任は生徒指導要録作成などがあったり、高校入試があったりしますが、この2カ月はゆとりがあります。

高校の先生は進学校に異動希望を出すのか

 教員自身の教科の力があるというのはいろんな意味を含んでいると思うのですが、教科の指導力のある先生は、やはり進学系の高校に所属している気がします。異動しても進学系の高校です。自分で異動希望を出すか出さないかもあると思いますが、進学系の高校の先生と、進学系でない高校の先生はある程度わかれている気がします。
 普通教科の先生の中には、あえて進学校を移動先として選んでいない先生もいらっしゃいます。進学校はどうしても帰りが遅くなるからです。

 学ぶ意欲の低い生徒に、学ぶことの楽しさを伝えることが、教員としての力が一番発揮されるような気がするのですが、どう思われるでしょうか。

 自分の担当教科の意義と、働く時間や忙しさのバランスですね。

※「教育」に関する投稿の画像は、今まで統一していたのですが、変えてみました。canvaが楽しいですね。

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