考えを変えてみる ~オリンピックと東京都知事選から~
パリオリンピックが始まりました。
東京の後なので、盛り上がりに欠ける感じがします。何ごとも初めては興奮するようで、東京のときもそうでしたが、二回目以降は興奮度がやや欠けるのも致し方ないかも知れません。
それでも大会が進み、日本選手の活躍が見られると、テレビの前に釘づけになる気がします。
体操女子宮田選手の辞退
今回、開会前に女子体操のエース、宮田笙子選手が喫煙と飲酒をしていたことで、パリオリンピックに出場辞退になったことはとても残念ですね。
この処置について賛否両論いわれています。「厳しすぎるのではないか」と述べている人もいれば、「してはいけないことを承知しており、それを守らないのだから、当然の処置だ」という人もいます。
政治問題のときのように、賛否が保守とリベラルに偏っていない点に私は注目しました。みんな本音を語っているなと感じます。それぞれの人の考え方がわかり、私にとっては一つ、収穫があったように思えます。
ストレスがあったとはいえ、オリンピック出場するには何をしてはいけないのかの、判断がなぜできなかったのか、残念に思います。
喫煙、飲酒は意図的なところがあります。自分からしようとしなければできません。過失ではないのです。車の運転でいえば、飲酒運転やあおり運転は運転手の明確な意思がなければできません。スピード違反や標識の見落としによる違反は、大部分は思わずしてしまった違反です。
体操界のスーパースターがヘビースモーカーだったと聞いたことがあります。うがった見方をすれば、あこがれの先輩がしているから許されると、頭の片隅によぎっていたのでしょうか。
リスクの判断力
今回の宮田選手の喫煙、飲酒が発覚したり、見つかったりすれば、オリンピック出場が取り消しになるかもしれないと、頭のどこかで考えたのでしょうか。スポーツ選手は能力が優れているからといって、そういった判断力はおろそかにすべきものではありません。
指導者や周りの人たちがしっかりと選手に教えてこなかった責任も重大です。選手だけでなく、彼らにも強く反省をうながします。
なぜ、彼女は煙草を吸い、お酒を飲んだのでしょう。軽く考えていた面があります。大人の世界、日本社会では少々の違反でも大目に見てくれるだろうという甘さがあったように思えます。
判断ミスは社会も責任
なぜなら、先般の自民党のパーティー券売り上げの裏金問題で、逮捕されるなどの痛い目に遭った議員はいませんでした。世間からは脱税と言われても、裏金を納税した人はいませんでした。
数年前、検事総長候補の筆頭だと噂されていた検事の賭けマージャンも、逮捕されるようなことはありませんでした。
こういった社会の状況を見れば、覚せい剤や麻薬を飲用するほどの重罪ではないから、許される、黙認されると思ったのかも知れません。
今回の喫煙、飲酒事件は選手一個人の問題ではありません。体操協会や日本のスポーツ界のみならず、日本社会全体の問題です。
4年後、どう立ち直っているか
エースの宮田選手が抜けた穴を他の選手がどうカバーして、人々を魅了するパフォーマンスを見せることができるか?
宮田選手が次の4年後までにどう立ち直り、オリンピックに出場できるようになれるか?
体操協会がこれを機にどんな反省をし、どう進めていくのかが厳しく問われます。
4年後の女子体操がどう発展するのか、楽しみにしたいですね。
尊敬する人の意見でも常に正しいと限らない
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