6、なぜあなたは私では無いのかという絶望
高橋さんは、職員を怒鳴ったり声を張り上げたりすることが多いのですが、驚くべきことはその持続だと思います。1時間怒り続けるのはよくあることで、ひどい時は4時間、ひとりを責め立てます。
怒りというのは人間の感情の中でもあまり長く持続しないほうだとよく聞きます。実際、士業をしている友人が「よっぽど怒っている人でも30分で疲れて、冷静になる」と言っていました。怒るのに慣れていないとその程度なんでしょうが、とはいえ、高橋さんはあまりにも長すぎる。なので、高橋さんは怒っている訳では無いと考えます。
文句を言っている点もなんだか的外れです。
たとえば、「なるほど」「それはそう」などの口癖を言うなと怒ります。口癖なので、どんなに気をつけてもつい口に出してしまうのですが、その度に「また言っている」と怒ります。
さらに、職員の働き方にも口を出します。職員の中には「アルバイトに徹し、重い責任を負いたくない」「課されたノルマを達成することに集中して、その他の社内政治などには関わりたくない」という方もちろんいるのですが、高橋さんはそういう人への不満を隠そうとしません。
しまいには、興奮して、職員の家族関係にも「愛がない」「軽蔑する」などとわめきます。
ここからは友人が指摘してくれたことなのですが、高橋さんは他人が他人であることを受け入れられないのだ、ということです。高橋さんは、なぜあなたは私では無いのかと、その現実に絶望しているのです。
それは、私にはどうしようもない。
諦めて、距離を置くしかないと思います。
おわり。
楽しくない話ばかりで恐縮ですが、誰かの何かに役に立つような記事になるように頑張ります。