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ゲストハウスを開業するまで vol.10

前回は中のお片づけのことを書きました。

今回は外壁修繕について書きます。
これからは写真が多くなると思いますので、あらかじめご了承くださいませ。


ひととまるは海沿いの町にありまして、建物の外壁に焼杉板が使われています。理由は諸説あるようですが、一番は塩害に強いからだそうです。
遠景ですが、こんな感じです。

目を凝らしてみるとなんとなくわかっていただけるかと。

木造のふるーい町並みが今でも残っていまして、お散歩するのも楽しいです。昔は職人さんが一枚一枚焼いて作っていたそうですが、最近はコストの問題や職人さんが減ってきたりして、既製品を使うことが増えてきました。
(そもそも焼杉板を使わない家も増えていて、景観的にどうしようみたいなこともあります)

ただ、私は竹野の町並みが好きだったので、もし可能ならば焼杉板を使った外壁にしたいなぁ、でも予算的にも技術的にも難しいよなぁと諦めていたのですが、神が舞い降りてきました。

なんと、明石高専の学生さんが協力してくれることになったのです。

実は、町並み調査で竹野に来ていて、もしかしたら一緒にやってくれるかもとダメ元で声をかけたところ、快諾していただきました。
学校的にも調査だけではなく、実際に焼杉板作りを体験しようと計画していたこと、作ったら張るところまでやりたいと思っていたそうで、なんともタイミングがよかったです。

ということで、地元の大工さんの指導で一緒にやることになりました。

杉の板を三角に組んで針金のようなもので固定します。

木の削り節のようなもの(カンナをかけると出るかつお節みたいなやつ)を着火剤として入れて、もう一つ上の写真にあるドラム缶の上に木を置いて火がちゃんと点くまで待機。
火が点いたら、まんべんなく焼けるように鎌で隙間をあけたりして調整します。この調整が難しくてなにせ熱いので、恐怖との戦いです。

そして焼けたら一気に水につけて消火します。
このまま乾燥させて使うこともあれば、表面の炭をブラシで削ってから乾燥させるパターンもあるそうです。削っておくと表面の炭がなくなるので汚れずに済むそうですが、削るのはめちゃくちゃ大変でした。

左端が焼いたまま、右二つが表面を削ったものです。

竹野では削っていないものを使うのが一般的なので、ひととまるも同じように削らずにそのまま乾燥させたものを使いました。
明石高専の学生さんと一緒に作りましたが、鼻の中は真っ黒になるわ、洋服に穴は開くわで大変です。
でも大変だった分、達成感もあり、いい思い出にもなります。

ということでいよいよ外壁に張っていくわけですが、本編にたどり着く前に焼杉板の説明が長くなってしまったので、今日はここまでにします。

横道それ子ですいません。
それでは、また明日!



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