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カナダでハーフ成人式を迎えた、10年前2100gで生まれた「大丈夫」な息子

息子は10年前の今日、33週、2100gの低体重で生まれました。
28週で早期破水し緊急入院となり、「まだ十分な羊水があるので、なるべくお腹の中にいさせましょう」という先生の指示のもと、毎日寝た状態で1ヶ月安静に過ごし、一日が過ぎることに<せめてあと1日>と願っていた10年前。

陣痛が起こって分娩室に運ばれた時、今思えば新生児集中治療室の先生や看護師さんもズラッと手術着を身につけて分娩室に入ってきて、大人数に囲まれての出産だったなと思い返します。

産まれてすぐに気道にチューブを入れられ新生児コットで大慌てで運ばれた息子。
落ち着いてから会い行かせてもらえた我が子は仰々しいほどの数のチューブで繋がれ、NICUの頑丈なケースの中で、触れてはいけないんじゃないかと思うほど小さい身体で眠っていました。


2人目の出産があまりにも平和だったので、一人目はなんて緊張感のあるお産だったのだろうと思います。

そんな息子も今日で無事に10歳になりました。
まさか10年後にカナダで母子で生活してるとはあのときの自分は1mmも想像していませんでした。

10年前、歩けないだろうと言われた息子はカナダで週2回サッカーを習い、好きなテレビ番組は<逃走中>と<RAIZIN>、<SASUKE>。シャドーボクシングや公園でmonkey barをやりながらSASUKEを真似してみたり、よく走るし、よく動くし、そしてとにかくよく喋る子に育ちました。
みんなからもらったバースデーカードを読みながら「いやーなんかさ、すごい嬉しいなー。」と言いながら後ろを向いてささっと涙を拭いてる姿に心の成長もすごく感じました。(ちなみに息子は感動系テレビ番組とかも大泣きします。)


初めての出産で聞いたPVLという病名や、発達に対する懸念、子供に繋がれたたくさんのチューブ、炎天下の中NICUに毎日運んだ母乳、いろんなことがありすぎて当時は毎日を過ごす事に精一杯だったし、出産ってこんなに色々あるの?って思ってたけど、あの時も今も変わらないのは「この子の未来は絶対大丈夫。」という根拠のない自信。

今も何かあった息子によく言うのは「絶対大丈夫だから。」いつも根拠はないけど、思い返すとこの10年、「大丈夫」と言う言葉は私にとってもすごく安心できる言葉となってずっと私と息子を支えてくれています。

誕生日当日の今日は、実はカナダのお友達の誕生日会に呼ばれていました。
カナダは仲の良いお友達を招待して、インドアの遊び場や夏だと公園でピクニックをしながら、とか大人数で誕生日会をすることが多いです。

一応招待状をもらった日に「なんとあなたの自分の誕生日当日だけど、どうしたい?」と聞いたら「絶対行くでしょ、」と即答。「祝ってもらう誕生日もいいけど、みんなで誰かをお祝いするのなんて最高に楽しいじゃん。」と言われたので、
そこまで言うならと、お誕生日会の会場であるレーザーシューティングの大型施設でみんなで遊びながらお誕生日会をしました。

そして今日寝る時に「This is the best birthday ever.」と言っていたので、<ならよかった。>と私もとっても嬉しくなりました。

こんな10歳の誕生日。あのときの自分に教えてあげたいなーなんて思いながらもしかしたら10年後の私も同じように今の私に向かって「色々大丈夫だから。」とか思ってるんだろうとパラレルな思いを馳せています。





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