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「ロスを出さない食べ方」は手間ひまがかかる問題とどう向き合うか

これまで、お魚や野菜などをなるべく無駄なく食べ尽くす買い方や調理方法などをご紹介してきました。

野菜を無駄なく食べる方法についてはこちら↓

魚を無駄なく食べる方法についてはこちら↓

どちらも、普段捨てられてしまう部位でも、上手く使えば捨てずに美味しく食べられるよ、と言う事をご紹介しているのですが、いかんせん手間がかかると言う問題があるんですよね…

例えば、今までの共通認識や多くのレシピ本では取り除いてしまっていたピーマンのタネやかぼちゃのワタなどが、最近では「食べられる」ものとして見直されています。

上記の記事や過去の記事でご紹介しているように、根菜の皮も捨ててしまうことが多かったし、レシピ本でも多くの場合「取り除く」とありますよね。

でも、実はレシピには「取り除いた」後、「捨てろ」とは書いてはいないんですよね。
取り除いてそのレシピには使わないだけで。

野菜の皮や種だけでなく、鶏肉の皮や余分な脂身、魚のアラやワタも、取り除くだけで捨てろとは書いていないんです。

つまり、(そのレシピに)「使わないものは不要」と捨てていたのは他でもない私達自身だったのです。

ではなぜ捨ててしまっていたのでしょうか?
そのレシピで使わなければ、多くの場合、他に使い方を知らないからです。

ではその「取り除いた」部分をどうするか?と言う話なんですよね。
もしくは、「取り除かずに美味しく食べるにはどうしたらいいのか?」と言うことです。

食べられることや食べ方を知っていれば、レシピに従わずにそのまま使ったり、取り除いても他の料理に活用したり出来ます。

また、食べはしなくても家畜やペットの餌にしたり、コンポストを使うことで「捨てる」量を減らしたり、他の生命に循環させたりしていけたら良いのかな、と考えています。

最近、立て続けに

「野菜の◯◯は食べられる」
「かぼちゃの◯◯はうまい」

との意見を見かけたのですが、今まで食べずに、使われずに、(捨てられて)いたそれらの部分を、どうしたら「美味しく食べられるか」や「手間なく可食部として料理に使えるか」には、残念ながら触れられていなかったんですね。

私は農家の娘でもあり、食を仕事にしているので「食べ物を捨てる」ことに対してとても罪悪感と言うか、倫理的にネガティブなイメージを持っているので、なるべく捨てないような食べ方、使い方をするようにしています。

でも、小さなお子さんやご高齢のご家族がいらっしゃる方には、どうしてもそういった「捨てない食べ方」が難しい場合もあると思うのです。
多くの場合、手間や時間の問題で。

そもそも、食べられはするけれどレシピ本ではお料理に使われない野菜の皮やワタや種などは、苦味があったり、固かったり、筋ばっていたりして、小さな子供には食べにくかったり、高齢の方には噛みにくかったり飲み込みにくいものだったりするんです。

それでも、時間と気持ちに余裕があれば、自分達だけ食べる別の一品にしたり出来るかもしれませんが、いつも出来るとは限りませんし、あるレシピに使わなかった残りものを自分一人食べるのは辛いですよね。食事は共有と共感の場でもあるからです。

捨てたくない気持ちはあっても、かけられる手間ひまには限界があると言うことを前提にした上で、無駄にしない食べ方や調理方法、捨てない方法などをこれからもご提案出来たらと思います。

試作のための食材費や、子供達が使いやすい調理器具の購入に使わせて頂きます!