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【ウモ星人からの書簡】 D41-6 T8 - 15/16, 19/22 出勤の準備 - UMMOの車両 - プラズマエンジン

#UMMO

D41-6 T8 - 15/16, 19/22
手紙のタイトル: 食事から家族の出勤準備、
UMMOの車両図、
車両の説明、
プラズマエンジンの説明
日付:1966年?月?日
宛先:フェルナンド・セスマ氏
原語:スペイン語
備考: 全百十二枚中、六枚の手紙
以前は41-7に分類されていました。ファリオルスのレファレンスでは、D41-6のページとD41-7のページが散在しているので、原版のスキャンではページが続いていません。



UMMOの日常

食事が終わると、休憩時間に入り、大人同士で穏やかに会話します。仕事上の出来事について意見を言い、イデオロギーや科学の発展についての話題を、常に相手の教養と知性にきちんと合わせて議論します。

この点で、同じUMMOGAEOAO DII(専門的心理技術評価)、つまりUMMOの住民の間で心理生理の適性を均質にするために、全員が同じ訓練を同じ時期にUNAWO WI教育コロニーで受けていることを挙げておくべきでしょう。この教育プロセスは、次回のレポート紹介するように、私たちの星のすべてのGEE(男性)、IIE(女性)で全く同じというわけではなく、もちろん人によってNOAUIW(就学期間)も違います。最短で9.46XEE(地球時間で約二年)から28XEE(地球時間で約六年弱)です。

私たちの兄弟の知的形成度は、地球のように大きな差がありません。地球では教育を受けた高度に知的な少数派とは対照的に、文化指数の非常に低い大集団が存在しています。後者の多くは特別な精神能力を備えているという事実があり、それが培われていれば地球に思想分野の科学者や知識人を大幅に増やすことができるのです。

246 UIWです。家族の短い安息の時が終わりました。あなたが食後という時間になり、お父さんは何キロも離れた仕事場まで出かけなければなりません。近くの部屋で素早く服を脱ぎ、歯にスプレーをかけ、消毒液で口をすすぎ、目、耳、鼻孔、脇の下、股間と生殖器、肛門と足首を保護するために同様の素早い作業を次々と行い、その後、職種に合った出来たての衣服に着替えます。この場合、UULWAAGIADAA EEWE(註1)は、体にぴったりとフィットする「仕事着」の一種で、この場合は紫の地色に黄色い円形模様があり、地色と色のついた幾何学模様の複雑な記号の構成で私たちの社会の色々な専門分野を表しています。

(1)衣服の名称はその職業の名称と結びついています。

IIE(妻)はGEEの両親と一緒にXAABIUANAA(家)に残り、GEEは両親に出発の挨拶をした後、GOONIIOADOO UEWAA(空飛ぶ車)に乗り込みます。

一般的なUMMOの牽引方法について、まとめてご紹介したいと思います。

地面と接触する牽引力が不可欠な場合(土木工事、油圧工事、地下耕運機など)以外で、交通網のある地点から別の地点への移動には、私たちの星でごく一般的な二種類の方法があります。

まず、YEDDO AYUUタイプ(ネットワークや組織とリンクしていないタイプ)として記録されている、人体に装着するOEMMIIUEWAというシステムです。ある地点から別の地点へ低空(最大高30ENMOO<約56m>)を移動する装置です。
それほど遠くない距離を移動するときに使いますが、短距離の移動では、あなたと同じように足を使うことがほとんどです。

この装置(OEMIIUEWAの個人用機器を指します)での移動は、XANMOO AYUBAA (コンピュータネットワーク)からの制御は受けません。あなたが乗用車を運転するときのように、操縦者は常にその運転を制御する必要があります。唯一の違いはハンドルやペダル、ボタンなどの手動操作ではなく、シンプルなコードの音響コマンドを使うことです。

ですが、なかでも私たちの星でよく使われている乗り物は、間違いなくGOONIIOADOO UEWA(図16)です。
その形状は、未来の旅行用デバイスや、空気力学に基づいた輪郭を持つ現代の自動車を思い起こさせるかもしれません。

GOONIIOADOO UEWA(図16)

その理由は、システムが恒星間飛行に使うOAWOOLEA UEWA(宇宙船)とは全く違い、大気圏での長距離の旅に非常に便利だからです。

牽引システムは、GOONNIAOADOO(固体、液体、気体ではない物質の特殊な状態)のBUUTZ(エンジン)で構成され、その図と基本説明は、別に添付します(図 17)。燃料は四フッ化キセノンのみです。

この乗り物は非常に低い高度で走行し、常に障害を避け、地形や人工物に対して常に同じ高さ(地上0.3ENMOO、約0.56m)を保つので、事故や緊急事態が発生する確率は0.0007となっていますが、その場合でもドライバーが大怪我をすることはありません。

その遠隔操縦はXANMOO AYUBAA(世界コンピュータネットワーク)で制御され、気象条件や静止障害物の有無だけでなく、周辺の他の車両が走る方向も監視する車両検知装置も付いています。また、「地中の」XAABII(住宅)が急に出現し、運悪く衝突するという事態も避けられます。

古代のNOIA UEWA (図18)が、大昔に走っていた古い道路や路線は姿を消しました。多関節の足(技術の擬人化で、車輪を移動手段として使う習慣は廃れました)が移動した舗道や軌道はあなたの道路とは違い、土壌に純粋な粘土質の組成物を加えて地面を安定させ、敷設しました。地球の高速道路のように、骨材とアスファルトなどの瀝青物質で構成されるのではなく、約1700℃の温度で溶かした二酸化ケイ素の層で路面を処理し、摩耗や車の静的・動的負荷に強い厚く均質な結晶化した粗い層を作りました。

NOIA UEWA (図18)

しかし、この線路は風景の美しさをひどく損なっていました。私たちの文明が工業化、都市化したことで、自然の美しさが損なわれたと考えた私たちの祖先は、屋外に残る交通網を廃止し、代わりに地下輸送手段を推進することにしたのです。原料や生鮮食料品を運ぶ新しい技術も登場しました。例えば、鉱石は採取地点で粉砕し、不活性の化学発泡剤と混ぜてパイプラインで輸送しました。その他の高密度物質は、水、脂肪酸、液体ヘリウムなどの乱流を利用して、別のパイプラインで極低温で輸送されます。私たちがプラスチック製品に混ぜて使っている地球のセメントに似た結合剤は、非常に強い空気の流れによって、エアロゾル(帯電した浮遊状態の微粒子)の形で運ばれます。 それゆえに地下は広大な配管系統のネットワークで飽和しており、その中には、中心渦内の温度が200万度にも達するプラズマ流を運ぶものもあります。(このような高温の電離ガスを蒸発させずに流せるパイプはありませんが、半径方向に熱勾配が減少し、ガスは壁の近くで1200度まで下がると仮定してもよいでしょう)。

景観の構造が改善されました。私たちは、田園地帯の地形をよりよくするために、力を尽くしました。新しい森ができ、地形を急峻にし、乾燥した土地に荒涼とした外観を与えました。エネルギーや灌漑のためではなく、ある砂漠地帯を美しく変えるために、川の形態に合った運河が作られました。植物工学研究所では、華麗な花を咲かせる新種の植物が作られ、野生動物の保護計画はUMMO全体で合理化され、絶滅が危惧される動物には厳しい管理が行われました。その当時、同じタイミングでUMMOから病原ウイルスを全種類排除するという壮大な生物学上の計画がありました。

人間は、文化の進歩による最も深刻な障害の一つからようやく解放されたのです。それは自然と疎遠になることです。WOA(創造主または神)が生成したWAAM(宇宙)と精神的に同一化することで、当時の兄弟たちや今の時代の私たちは、生物学的な形態を完成できたのです。私たちの生命プロセスは、技術を適用した快適な住まい(XAABII)と、NAANAA、IGUU、OAXAUXAA(UMMOの代表的な木)の枝で覆われた峻厳な岩や、ペンタン酸素の巨大な白熱柱を放出してUMMOの夜を彩る古い火山に象徴される古来からの自然の中で交互に過ごすのです。

そして、この自然との親密な接触は、WOAへの帰依をさらに深め、私たちの祈りと哲学思考の進化を助けてくれるのです。


GOONNIAOADOO BUUTZ(図17)

GOONNIAOADOO BUUTZの説明(図17)

このBUUTZの原理は、第二紀の5476XEE(UMMO年)にYUIXAA36の指示で技術者チームが開発して以来、私たちの惑星ではよく知られています。その後に導入された改良はプロセスの制御についてのものだけで、現在それはXANMOO(チタンメモリを搭載した核コンピュータ)が実行しています。

表示されている図は非常に簡潔で、補助的な自己監視装置は描かれていませんが、どのように機能するかはよくお分かりでしょう。

BUUTZは、液化しておいた空気を急激に膨張させるGOONNIAOADOO熱発電機を基本に動作します。そして、ガス化した酸素と窒素をノズル(13)から地面に向けて噴射し、その反作用で車両の空力バランスをとります。

そのプロセスを見てみましょう。

図には、トロイダル型のチャンバーが描かれています。この装置(1)は、キセノンガスをGOONNIAOADOO、つまり、高温でも原子がNIIOADOO(イオン)の状態の気体に変換します。 トロイダル電流内の温度は、直径わずか3ミクロンの円形または環状フィラメントのガス環境下で1600度に達します。

運転に必要なキセノンガスは、四フッ化キセノン(F4 Xe)の結晶としてチャンバー(4)内に貯蔵されています。 この化合物が(あなたの言い方で)希ガスなら、あなたは驚かれないでしょう。それはあなたが、他の化学元素と結合できないと考えているからです。しかし、フッ素とキセノンの混合物をニッケル金属槽で400度に加熱すれば、容易にこの結晶が手に入るでしょう。水に溶けやすく、昇華しやすい小さな結晶が採取できます。私たちはヘリウム、クリプトン、ラドンの化合物を多く使っています。

四フッ化キセノンは装置(3)内で上記のトロイダルリアクターに通して分解し、フッ素はあらかじめチャンバー(5)内に高圧で貯蔵されており、再生器に流します(6)。

エンジンが停止すると、キセノンガスは導管(7)を通って回収され、(8)で再び四フッ化物の形で合成されます。

プラズマチャンバー(1)から供給されたエネルギーは、拡張機(9)に流れ、この時、装置(11)で液化され、チャンバー(10)に蓄えられていた空気が激しく膨張し、ノズル(12)から下向きに噴射されます。

(2)がキセノンの予熱機で、(3)が自己共振で動作するGOONNIAOADOOを形成する核活性化装置です。

純粋なガスではなく、キセノン化合物を使用するのには技術的な理由があります。それは、この種の不活性ガスが高温で分解される際に、原子の一部が電離する現象のためで、自由状態では発生しません。


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