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名刺代わりの小説10選


*ウォーリアーズ/エリン・ハンター
*儚い羊たちの祝宴/米澤穂信
*春琴抄/谷崎潤一郎
*悲しみの歌/遠藤周作
*砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない/桜庭一樹
*漁港の肉子ちゃん/西加奈子
*逆ソクラテス/伊坂幸太郎
*店長がバカすぎて/早見和真
*ロリータ/ウラジーミル・ナボコフ
*かがみの孤城/辻村深月


ウォーリアーズ/エリン・ハンター

森で”部族”を作って暮らしている野生の猫たち。部族に入った元飼い猫ラスティーは様々な困難に立ち向かっていく。猫たちの友情、愛、戦いを描いた物語。

本好きになったきっかけの本です。大人が読んでも絶対に楽しい!登場する猫たちの姿がありありと浮かんで来て、ドキドキハラハラしっぱなしでした。

儚い羊たちの祝宴/米澤穂信

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」を取り巻く5つの事件。

お嬢様や使用人の淡々とした語り口調に気品と優雅さを感じながらも、どこか不気味な雰囲気で、最後に明かされる真実にゾッとしました。ダークな短編集、好きです。

春琴抄/谷崎潤一郎

盲目の三味線師匠・春琴と、奉公人である佐助の物語。

佐助の”盲目的”な献身と、それを受ける春琴の関係に引き込まれました。谷崎潤一郎の本には何か気持ち悪さを感じるけれど、言葉・文体・語りかたに加え、世界観さえ美しいと思ってしまうのが不思議です…

悲しみの歌/遠藤周作

『海と毒薬』の後日譚で新宿に生きる人々の群像劇。

登場人物1人1人を通して、社会に溢れる問題を投げかけられた気がしました。現代でも違和感なく感じられるのは、それだけ社会や人々の弱さ、悲しみが変わらないということなのか…
2冊セットで読んで頂きたいです。


『海と毒薬』
第二次世界大戦中、九州帝国大学で行われた、捕虜に対する生体解剖事件が題材となった一冊。
時代や立場が変わった時、私は自分の良心に従って行動できるのか…みんな死んでいく時代に、意志や心まで殺していく状況に、胸が痛くなりました。
学ぶことの多い本でした。


砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない/桜庭一樹

嘘つきで残酷で美しい転校生・藻屑は、日夜、父からの暴力に曝されていた。

撃ち抜けなくとも確かに届いていた砂糖菓子の弾丸を思うと苦しくなりました。大人だって実弾が撃ち抜けると知っているからこそ、引き金が遅れるのかもしれない…

漁港の肉子ちゃん/西加奈子

常に天真爛漫な肉子ちゃんと、冷静で気を遣ってばかりのキクりんの母娘物語。

ただ読みやすくて楽しいなと前半は思っていたのですが、ラスト100ページでグッと持ってかれました。久しぶりに小説を読んで涙が出てきた一冊です。

逆ソクラテス/伊坂幸太郎

小学生達が主人公の短編5編。

どの話も読みやすく面白いのに、心に響く言葉が沢山。勇気を貰えます。先入観と同じくらいリスタートも重要なテーマに感じました。私が好きなところはネタバレになってしまうので🤫
小中学生の頃の自分にオススメしたい一冊です。

店長がバカすぎて/早見和真

書店の契約社員である京子はバカすぎる店長に苛立つ日々。毎日辞めてやると思いながらも、本を仕事を愛する書店員のお仕事コメディ。

ふふっと笑ってしまう一冊。ミステリー要素も面白かったです。今まで以上に帯の推薦文やポップに注目してみたい思いました。

ロリータ/ウラジーミル・ナボコフ

少年時代の恋人が忘れられないハンバート。30後半の彼は12歳の少女ロリータに倒錯した恋心を抱く。

ロリコンの語源となった小説。
素直な感想はハンバート気持ち悪っ!なのですが、傑作と言われると納得してしまう…。愛って厄介ですね。

かがみの孤城/辻村深月

不登校となった中学生のこころ。ある日、突然光った鏡を通り抜けた先のお城で、こころを含め、似た境遇の7人は出会う。

そっと寄り添ってくれる優しい小説でした。1つ居場所が増えるだけで、心が軽くなる。自分の居場所である場所、人を大切にしようと思いました。

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