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予備校講師の新年度

今回は、予備校講師としての私についてのお話をします。もちろん、こうした経験が文法能力開発の個別指導などにも反映されていきます。

4月の中旬になると、予備校は新年度の開講を迎えます。この時期は開講へ向けた授業の準備に追われます。授業は毎年同じことを教えるようでいて、同じでなかったりします。

一つは教える内容を捉え直すことができたために、教える内容が少し変わったというのがあります。教師はつねに勉強ですから、新たに学んだことが授業に変化をもたらすこともめずらしいことではありません。

授業を受ける学生・生徒が毎年変わることによって、授業が変わることもあります。これは当然と言えば当然です。物事の捉え方、頭の働かせ方、学習習慣、皆それぞれ違うわけで、そうした違いを抱えた人たちが教室に集まっているわけですから、授業は毎回生き物のように変わっていきます。

ICTによって授業のあり方が大きく変わってきていますが、生身の人間同士の交わりにより学びの場を作り出そうとするときには、機材の進化による影響は必ずしも大きくはないように思います。それよりも、昔からある個人差のほうが授業に大きな変化をもたらすように思います。人の生き方が多様になったぶん、その個人差が大きくなってきているということは言えるかもしれません。

全体的には、高度な英語力を要求する社会の動きに反して、基礎を学ぶ機会が以前に比べて少なくなっているように思います。予備校のような数か月で一定の成果を上げることが求められる場では、授業をどう創るかというところが年々難しくなってきているように思います。私たちが授業を創るために学ばねばならないことも、年々増えてきているというのが実感です。それは理論知、実践知の両方に言えます。

大変ではありますが、よりよい学びの場を作り出せるよう最大限の努力を続けてまいります。どうぞ、今年度もよろしくお願いいたします。

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