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野球で理解するボストン

内向的でシャイで自信まったくないアメリカ人男性との出会い

彼らが私たちのゲストハウスに来たのは2019年のハロウィンの時期でした。子供の頃からです、日本のアニメに夢中で、日本の音楽も大好きで、日本に来ることを夢にして生きてきた仲良しの二人でした。わたしたちは2019年の7月にゲストハウスをオープンしていました。

ゲストへの対応は教科書もなく自分たちで考えて体当たりでやっていました。当時コロナ前、私たちは会社員でしたので通勤していましたので、朝ゲストにコーヒーを出して交流して、時間になると、

 もうオフィスに行かなきゃ、会社に行かなきゃいけないので
 じゃあね、またね!

みたいな感じでコーヒーを終えて急いで会社に行く生活をしていました。

アメリカの若い男性ということだけで、私たちは陽気で明るい、テンションの高いひとたち、を勝手にイメージしていました。

実際、彼らと会って話してみると、フィリップは体が大くて、陽気で、とっても優しくて穏やか。ビリーのことをいろんな意味で精神的にも旅行のすべてのこともサポートしている感じ。
ビリーはキャップをちょっと斜めに被っていて、少年っぽい。そして内気でシャイ。自信がなくて、すぐボクなんかダメだ、と言い出す。
二人ともとにかくお酒が好き。飲む量が半端じゃない。お酒飲むと、ビリーもちょっとは喋るかなという感じなんですけど、普段はちょっと下を向いている。最近ではそういう言葉を使わないかもわからないけど、うじうじ系。

ボストンを理解する

ボストンに10代のころ行ったことがありましたが、東海岸だとニューヨークのほうが数回訪れたことがあって、ニューヨークシティマラソンにも参加したことあるよ!みたいな話をしたんです。
しかし、なんか彼らのリアクションが薄い。そうなんだ、みたいな感じで笑ってはくれてるんですけども。で、夜いっしょにお酒飲みながら話したら、ボストンはニューヨークを敵対しているし、なんなら嫌い、ってことが判明しました。へーーーーーーー!!!!となるわたしたち。夫が、

 わかった!日本でいうところの東京と大阪だね!
 ボストンレッドソックスとヤンキースはジャイアンツとタイガースだ!

って言ったら、そうだそうだみたいな感じで、異様に盛り上がった。そうすしていたら、ぜんぜん帰らなくなっちゃって。出すビール飲んでも飲んでもまだ飲むし。さすがに夜1時過ぎて2時近くなって私たちも明日会社行かなきゃいけないので、これこのままじゃ大変だなと思ってたら、夫が、最後にもうこれテキーラをおごるから、これ飲んでもう解散!って言ったら、OK!OK!とそのテキーラ飲んで、彼らは帰っていきました。でも、彼らはさらにまた駅の方に行って飲み続けてましたけど。

Wicked awesome!

教えてくれたボストンのスラング、Wicked awesome! これをわたしたちが言うとめちゃくちゃ喜んでました。日本人が言うと嬉しいのか。以来メッセージでやりとりするときも合い言葉みたいなかんじで使っている。

仲良くなった彼ら2週間の滞在を終えいよいよお別れ。ガンダムのグラスをプレゼントしてくれました。最後の夜はカラオケパーティー。初めはちょっと躊躇しながら歌っていたのですが、そのうちマイクの持ち方変?!(見出し画像がその写真です)ってなって夢中になって歌っていました。

ビリーの仕事は屋根の工事をする職人。屋根にのぼって膝をつくから膝を壊しているそうで、自分の膝はもう老人だ、って言って、膝だけじゃなくて、僕なんか本当にダメな人間だみたいな感じで言っている。

彼らが東京に来た様子をフェイスブックで投稿していました。ビリーは写真のセンスがよくて、歌舞伎町の路地や、ネオン街を味のあるいい写真をたくさん撮っていました。そういうのを投稿していてついているコメントを読んでみると、

 夢だった東京に行けたんだね、すごいよ!!!

的なコメントが家族だったり、親しい友人から寄せられていました。彼を励ますようなコメントでした。ビリーてみんなにこういう風に見守られるような存在なんだな、と感じました。わたしもすでに彼を見守る東京のおばさんになってしまっていて、彼がちょっと気分が落ち込んだり、ブルーになったような投稿をすると
 あっ、大丈夫かな…
と心配になってしまいます。そして、また彼の親しい励まし隊たちが

 ビリー、何を言っているんだと、あなたはあの東京に行ったじゃないか!すごいんだよ!自信を持って。東京に行ったことを思い出して!

みたくコメントがつく。

仲間とともに再来日

愛されキャラのビリーとフィリップ。それ以来たまにやりとりしていました。コロナが明けて日本にくる外国人が増えてきたころ、
 元気ですか?って誕生日メッセージを送ったら、ビリーが日本に行くつもりです!って言ってきて昨年7月にまた日本に来ました。そのときフィリップはこなかったのですが、もう一人の仲間ルイスといっしょでした。

旅のはじめは京都だ、というのでわたしたちも二拠点ライフしているし京都で会おう!一緒に場所取りして祇園祭みました。すごく楽しかったです。

彼らは京都の後、大阪、奈良行って、最後の日程で東京に来て、また私たちのゲストハウスに泊まってくれて、飲み会です。

ボストンのフィリップとFacetimeでつながって一緒に喋って、あいかわらず陽気でやさしいフィリップでした。今回は彼らが私たちにお土産として、私たちが大好きな「サミエルアダムス」のビールグラスをプレゼントしてくれました。

サミエルアダムスは村上春樹の作品に登場していて、それ読んで飲んでからずっと大好きなビール。ボストンから来た彼らにサミエルアダムス最高だよね!って言ったらそれを覚えててくれて、私たちにビールのグラスをプレゼントしてくれました。

一緒に来たルイスとも仲良くなり、彼は今年5月にひとりでまた日本にくるというので京都と東京で会う計画にしています。

いつかわたしたちがボストンに遊びに行って、フェンウェイパークでボストンレッドソックスの試合を見たい!

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