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本当にある不思議な農作物品種名① 稲編

 何となく農作物の品種名の一覧を見ていたんです。そうしたら、ちょこちょこ不思議な名前があったので、つい集めてしまいました。集めたら誰かに見せたくなる。私としてはいつものパターンにハマり、役立つ情報かどうかなんて全然検討せず、こうやって皆様にご紹介する形を選びました。いつもご迷惑をおかけしております。

 参考にしたのは農林認定品種データベースというサイトです。

 上記サイトに載っている品種のうち、今回は「稲」から個人的に不思議だなあと感じる名前を選んでみました。では、早速参ります。

どんとこい

 水穂の品種。「トリック」というドラマが好きだった私には「超常現象」という言葉を後ろにつけたくなってしまいます。
 東北南部や北陸、関東より西の地域での栽培に適しており、収量が多くて倒れづらく、味もいい品種。名前の由来は「倒伏に強く、多収穫が得られる力強い品種であることを表現」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000335

モグモグあおば

 水穂の品種。何やら可愛らしい名前です。もちろん、モグモグが理由でしょう。
 九州地域の平坦部及び中山間部での栽培に適しており、玄米の収量が多く、飼料用の米に適した品種。名前の由来は「家畜が喜んでモグモグ食べる様子をイメージ」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010001922

モミロマン

 水穂の品種。マンで終わっているせいか、新しい特撮ヒーローにも見えます。
 関東より西での栽培に適しており、玄米の収量が多く、粉にして麺に使うのに適した品種。名前の由来は「籾がたくさんとれる飼料用米が普及しますようにとの願いが込められたロマンあふれる品種の意味」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010001891
https://www.affrc.maff.go.jp/docs/10topics/2008/attach/pdf/2008-10.pdf

キンパ

 水穂の品種。不思議な名前です。キンバなら金歯かなと推測するところですがキンパとは。
 東山地方や北陸地方の平坦な地域での栽培に適しており、病気や虫による害が比較的少なく、良質で収量が安定した品種。名前の由来は今のところ不明。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000167

ユーカラ

 水穂の品種。こちらも由来の想像が難しいレベルで不思議な名前です。
 北海道の南部空知・石狩・胆振・日高・後志地方などでの栽培に適しており、耐冷性が強くて収量が多く、品質に優れた品種。名前の由来は不明ですが、ユーカラ自体は「アイヌ民族に伝わる叙事詩の総称」を指す言葉でもあります。この品種との関連性は不明です。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000138
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%A9

ほっかりん

 水穂の品種。誰かのあだ名みたいな可愛らしい名前です。
 東北北部での栽培に適しており、耐冷性があり、味もいいい品種。名前の由来は「ご飯のつやが良く、もちもちしていて、食べると顔がほころび、ホカホカした気持ちになるイメージから命名した」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010001890

おどろきもち

 水穂の品種。とにかく驚きがあるらしいという予測はできます。
 東海より西の平坦な地域での栽培に適しており、倒れづらいと共に収量が多く、加工食品に向いている品種。名前の由来は「草型の見事さに驚き、大きな穂と桿の太さに驚き、収穫時のあまりの多収に驚くことを表現」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000338

しろくまもち

 水穂の品種。もちシリーズ2番目。しろくまは多分あのしろくまだと思います。
 北海道での栽培に適するレベルで耐冷性が強い品種。名前の由来は今のところ不明。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000424

風の子もち

 水穂の品種。もちシリーズ最後の刺客。風の子が登場です。
 北海道でも気象条件の良好な地域での栽培に適しており、耐冷性が非常に強くて収量が多く、外観も味もよい品種。名前の由来は「耐冷性が強く多収である。北の大地にしっかりと根を下ろして大きく育つことを願って命名」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000332

にこまる

 水穂の品種。ゆるキャラっぽい名前に見えます。もちろん、笑顔は必須です。
 温暖な地域の平野部での栽培に適しており、味が良くて玄米の形も安定しており、収量も多い品種。名前の由来は「粒張りが良く(丸いイメージ)、おいしくて笑顔がこぼれる品種である(旧系統名である「西海250号」の番号にちなむ名)」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000410

いただき

 水穂の品種。ほのかに欲望を感じさせる名前です。
 東北南部や北陸、関東より西の地域での栽培に適しており、収量が多く、炊いた時の味に優れた品種。名前の由来は「阿蘇地方のような涼しげな地帯(頂き)で栽培された「戴きます」と言いたくなる美味しいお米であることを表現」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000364

おきにいり

 水穂の品種。ネットが浸透した今ではすっかりブックマークの印象が強くなってしまいました。
 東北地方の中南部での栽培に適しており、倒れづらくいもち病に強く、耐冷性も強めで味もよい品種。名前の由来は「美味しくて定番として食べ続けたいお米であることを表現」とのこと。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000341

クセシラズ

 水穂の品種。いかにも名が体を表しているような名前です。
 近畿・中国・四国地方の平坦な地域での栽培に適しており、いもち病に強く玄米が良質の品種。名前の由来は今のところ不明。

参考
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/4010000067


 いかがでしたでしょうか。名前というのはジャンルによってそれぞれ独特な雰囲気を漂わせていたリいなかったりするものですが、農作物の品種もまた、独特な理屈で名前がつけられているように思いました。

 それでは今回はこの辺で。次回は「麦類・雑穀類・豆類」から選んだものをご紹介します。

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