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OWL magazine 旅とサッカーを紡ぐWeb雑誌

サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポーターは紛れもなく「主役」です。OWL m… もっと読む
スポーツと旅を通じて人の繋がりが生まれ、人の繋がりによって、新たな旅が生まれていきます。旅を消費す… もっと詳しく
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#JFL

カズを訪ねて花園へ ラグビーの聖地で観たFC大阪の歴史的一戦

2022年上半期の日本サッカー界の話題ベスト10というお題があれば、読者の皆さまにも必ず上位に入っていると思います。 それはキングカズこと三浦和良選手がJFLクラブ・鈴鹿ポイントゲッターズへレンタル移籍をしたことです。このニュースが発表された時は正直驚きました。 ただ単にアマチュアリーグでカズがプレーすることに驚いただけではありません。 「カズの試合観たいねんけど、どこで観れるの?」という40歳代の友人からの問い合わせが僕のところに来たからです。 サッカー経験者であっ

【新・蹴日本紀行】代表ウィークでのささやかな旅の思い出<札幌〜東京〜関西>

 やっと終わった──。何が終わったかといえば、書斎の掃除。そして留守中の郵便物と取材中の領収書の整理である。  6月2日から14日にかけて、日本代表の4試合を取材してきた。すなわち、2日のパラグアイ戦@札幌、6日のブラジル戦@国立、10日のガーナ戦@神戸、そして14日のチュニジア戦@吹田である。本大会を想定した、中3日での4連戦。久々に地上波での中継もあったので、ご覧になった方も多いことだろう。  試合内容については別媒体でのコラムに譲るとして、本稿はOWL magazi

【新・蹴日本紀行】おんせん県でのフットボール旅と2002年の記憶<大分〜別府篇>

 3年ぶりに行動制限なしとなった今年のGW、皆さんはどう過ごされただろうか? 私は取材のため、久々に大分県を巡っていた。今年は2002年のワールドカップ日韓大会開催から20年。あの大会が開催地やキャンプ地となった地域に、どのようなレガシーを残したのかを取材する旅である。  OWL magazineが「旅への回帰」を宣言しているのに合わせて、私のほうも今月は「ライターなるには日記」をお休みして、久々に旅の物語を綴ることにしたい。題して『新・蹴日本紀行』。そのオリジナルは、こち

僕は、クリアソン新宿のサポーターになっていたかもしれない。〜元区民、ポスターを探す旅に出る〜

来る5月14日。武蔵野陸上競技場で東京武蔵野ユナイテッドFCとクリアソン新宿の試合が予定されている。クリアソン新宿は今シーズンが初のJFL。同じ東京都のチームである武蔵野とは初の顔合わせだ。 サッカー好きの方ならば、このクリアソン新宿というチーム名を聞いたことがある方も多いだろう。23区初のJリーグを目指して百年構想クラブの認定を受けたほか、クラブトークンの発行など多くの話題で見聞を集めている。また、今シーズンオフには、社会人チームながら上田康太や大﨑淳矢といった元J1選手

ブックライターとデザイナーの理想的な関係性とは?〜ライターなるには日記【第8回】<裏>

 先日(録画ではあるが)久々に民放のバラエティ番組を視聴した。3月14日の夜にテレビ朝日でOAされた『激レアさんを連れてきた。』に、松本光平選手が出演していたからだ。  SNS上での「神回」という評価も納得できる内容。おかげさまで私が構成を担当した『前だけを見る力』の売り上げにも(わずかながらではあるが)貢献することとなった。「オワコン」扱いされて久しいTVだが、まだまだ根強い力を持っていることを、あらためて実感した次第だ。 『前だけを見る力』のカバーデザインは、版元であ

全てはグッドゲームを追求するために〜Honda都田サッカー場が特別である理由

 本題に入る前に少しサッカー旅の移動手段についてお話します。  読者の皆さまのサッカー旅の移動手段は公共公共機関を利用していますか?それともマイカーでしょうか?  OWL magazineが2019年2月に創刊してはや4年目。過去の記事を読み直しているとき、ふと僕はあることに気が付いたのです。  それは何かというと、OWL magazineのサッカー旅は90%の割合で公共交通機関を利用しているのです。その理由を考えると、旅の醍醐味を味わうアイテムである「お酒と食事」を存

ブックライターとデザイナーの理想的な関係性とは?〜ライターなるには日記【第8回】<表>

 今年の「サッカー本大賞」の読者投票が、3月10日で終了した。優秀作品に選ばれたのは12作。選手ものあり、旅ものあり、歴史ものあり、ハードなジャーナリズムあり。活字離れと言われて久しい昨今だが、2021年は思いのほか、サッカー本の佳作が揃い踏みした年であったと言えよう。  こうしてエントリー作品を並べてみると、書籍の内容だけでなく、カバーデザインのバリエーションを見比べてみるのも楽しい。手にとってもらえるチャンスを増やすという意味で、やはり書籍は「見た目」が大事だ。  今

クリアソン新宿の新体制発表会&書くことへの「想い」

本日は宇都宮徹壱さんにお声がけを頂き、クリアソン新宿の新体制発表会に潜入してきました。パチパチパチパチ! 新体制発表会、実際に現場に足を運ぶのは今回が初めてでした。キョロキョロソワソワしながら、ウロウロ……。 席につき、スタートを待ちます。 「本日の新体制発表会の解説は阿部雄太選手です!」 ん!? 新体制発表会に解説……!? そんな謎のスタートを切ったクリアソン新宿の新体制発表会は、私の想像をはるかに超えていました! 座って1時間半お話を聞くだけかなと思っていました

横断幕を「創る」男のオフシーズン〜スタジアムを彩るクリエイターの舞台裏〜

選手の退団や引退によって、あるものも同時にスタジアムから姿を消す。 それは、横断幕だ。 スタジアムの壁や手すりに張られた横断幕。殺風景なコンクリートや無機質な構造物をチームカラーへと変え、ホームゲームの雰囲気を作り出す。選手の名前、選手を鼓舞する言葉や絵は、時にそのチームの象徴や名物として語られる。 長く使われて親しまれる横断幕がある一方で、選手の名前が刻まれた横断幕は選手と共にひっそりと退く運命にある。 選手に両親がいるように、横断幕にも製作者がいる。手塩にかけて作

鉄道・登山・サッカーの三段重ね!三重北部の楽しみ詰め込みました!!

2021年10月23日、早朝5時。夜行バスで名古屋駅に到着すると、すぐさま近鉄線に乗り換える。土曜日の早朝の列車に乗る人は少ない。シート端の座席を難なく確保し、発車までのわずかな時間で路線図を眺める。 桑名、四日市、ひと文字だけの「津」。松坂を通って伊勢市、鳥羽、そして志摩へ。途中で乗り換えれば鈴鹿だ。そうだ、この前近鉄に乗ったのは、3月に鈴鹿へ行った時だった。 半年近い緊急事態宣言を経て、やっと戻ってきた旅という楽しみを噛み締める。それにしても、年間2回も近鉄に乗って三

OWL magazine 2021年著者別イチ押し記事!!【無料公開】

読者の皆さま、こんにちは!OWL magazine 広報担当の豊田剛資です。 OWL magazineは2021年から記事を「毎日更新」をしています。その数、なんと当記事で360記事です!読者の皆さまへ毎日OWL magazineを届けることができる喜びがあります。それと同時に、読者の皆さまに対する心配もあります。 ・タイミングよくご覧いただけているのか? ・記事数が増えた分、見逃した記事も増えていないか? ・執筆者も多くなり、作風と著者が一致されているか? といったこ

今年最初の雪の山で、僕はJFL残留を神に祈りました。〜JFL最終節 in 滋賀〜

泣いても笑っても、最終節は訪れる。 最終節を迎える心境は、人それぞれだろう。例えば既に優勝や昇格、残留が決まったチームのサポーターにとっては、心持ちは多少穏やかだ。試合中は引退や退団する選手の勇姿を見届け、今年一年頑張った選手に最後の声援を送る。来年もぜひうちのチームでプレーしてくれと念じながら。試合後はセレモニーで選手を労い、サポーター仲間達と少し早めの年末の挨拶をする。 私もそんな最終節を迎えたかった。 私の応援している東京武蔵野ユナイテッドFCにとって、今シーズン

【無料公開】11月度OWL magazineあしかセレクト記事3プラス1

こんにちは。 コミュニティ『OWL's Forest』担当の大城あしかです。 Jリーグ2021年シーズンも残すところあと1節となりました。 今シーズンも、あまりサッカー旅へ出向くことができない状況が続いていました。 せめて! OWL magazineではサッカー旅を満喫してほしい! そんな思いから、今回もサッカー旅を題材とした記事を3記事……選ぼうと思ったのですが、どうしても絞りきれずにプラスワン! 合計4記事をチョイスしました。 今も青春真っ只中!かずみさんの18

どこまでも行こう!刈谷のサッカー 時代も世代も超えてつなぐもの

JFL昇格をかけた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(以下・地域CL)が大詰めとなりました。今年度の地域CLでは優勝チームと準優勝チームは、JFL下位2チームとの入替戦に勝てばJFL昇格となります。 この入替戦は該当チームの関係者やサポーターにとって非常に大事な試合となるのでドキドキヒヤヒヤします。この当事者以外にも落ち着かない人たちがいます。その人たちとは、該当するチームが所属するサッカー協会です。 上位カテゴリーに所属するチームが昇格、残留、降格いずれにしても、次年