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【第47回】ジミー・リード/ロッキン・ウィズ・リード

今回は「ジミー・リード」の2枚目のLP「ロッキン・ウィズ・リード」について書いていきたいと思う。リードさんといえば以前、「アイム・ジミー・リード」について書かせていただことがある。その際に甲高いハープの音に、いい意味で気の抜けたリードさんの歌声が絡み合った、埃っぽい田舎の雰囲気のスロー・ブルースが気持ち良いというようなことを書かせていただいた。
この「ロッキン・ウィズ・リード」についてもそれは変わることなく、期待通りのジミーさんと言えるLPとなっている。「アイム・ジミー・リード」が気に入ったなら間違いなくこのLPも気に入るだろうと思う。
これを書くために改めて「アイム・ジミー・リード」と「ロッキン・ウィズ・リード」を交互に聴き直してみたのだが、どちらも見事なまでにジミーさんであった。交互に聴いているうちに今自分がどっちのLPを聴いているのか見失うほどである。「ザ・ムーン・イズ・ライジング」という曲にいたっては、「アイム・ジミー・リード」の1曲目に収録されている「オネスト・アイ・ドゥ」という曲にそっくりである。
ここまで雰囲気が変わらないと「ジミーさんを聴きたいなぁ」となった際に、どちらを聴くべきかおおいに迷ってしまいそうだ。まあどちらを聴いてもちゃんとジミーさんしているので間違いはないのであるが。
映画で例えるなら、恋愛ものを楽しみたければ「プリティ・ウーマン」か「ノッティングヒルの恋人」どちらを選んでも間違いないようなものだ。もうひとつ例えるなら、カウボーイ・ハットを被った冒険活劇を楽しみたいなら「インディ・ジョーンズ」か「キングソロモンの秘宝(誰も知らないかな)」どちらを選んでも間違いないようなものである。
ちょっと似たような映画の話ついでに。前に友人と「ディープインパクト」の話題になったときに、私が「あ〜、大統領がエイリアンと戦う奴だよね」なんてことを自信満々で友人に話したら「いや、それインデペンデンス・デイだから」ってツッコまれたことがある。さらに「あれ?エアロ・スミスのヤツだっけ?」と聞いたら「それはアルマゲドン!」とツッコまれて、三つ巴の大混乱に陥ったことがある。この3作を私は「3大SFパニック映画」と呼んでいる。
話をリードさんに戻そう。リードさんのこの2枚のLP、録音時期を調べてみたらほぼ同時期の録音のようである。なるほど、これなら雰囲気が変らないのも納得である。もしかすると、「アイム・ジミー・リード」からこぼれた曲を拾って編集したものが「ロッキン・ウィズ・リード」なのかもしれないね。
というわけで、リードさんを聴きたくなったら、どちらを聴こうかなんてケチ臭いことは言わず、両方聴いちゃう「男聴(おとこぎ)」をしちゃおう。どちらのLPも30分ちょっとの収録時間なので、両方通して聴いても長すぎちゃうってほどでもないしね。

変らない
染み(ジミー)るブルース
聴かせるぜ

季語はブルース。

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