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狼は『爪痕』を残せるのか。

飯塚優選手。
誰もがLIDET UWFを背負っていく選手だと思っている。
プロレスリングHEAT-UP時代から期待していた。
ルックスが良い。
好きな選手はヴォルク・ハン選手。

動きも良い。

僕は去年の7月1日。
青木真也選手との対戦を楽しみにしていた。

UWF拗らせオジィだけに。
だが、青木選手と対峙した時(のまれてる)と思った。
動きも青木選手ペース。
得意なのだろうが卍固め・裏投げみたいな技を繰り出した時はガッカリした。
『UWF』は『プロレス』を否定したプロレスだっただけに。
昔と比べてみればUWFでもなかった。
でもそれが飯塚選手の『プロレス』なのだろう。

青木真也選手を応援にGLEATを観戦するようになった。
12月30日に井土選手と対戦されていた。

だが、それをも目に付く試合では無かった。

今のプロレス界はユニット・プロレスだ。
闘竜門・ドラゴンゲートが産み出した。
色んな派閥の争い。
GLEATもそうなってる。
その方が理解しやすいからだ。
初心者にわかりやすくなっている。

伊藤選手も井土選手もユニットの長である。
だが、飯塚選手はどこにも属していない。
それが僕には嬉しいのだ。
その隙間を突いて欲しい。

今年の3月。
新宿FACEで飯塚選手は田中稔選手を破った。

卍固めで勝ったのだ。
短いタイムだった。
僕は嬉しかった。

現在のプロレス界は、長時間試合する事がすごいとされている。
僕にはそれが疑問だ。
頑張ってる印象づけする為に。
そんなのしなくったって、試合で見せて欲しいんです。
青木選手がそうでしょう。
短い試合時間ながら、見せつけてくれる。
今はセミ前からメインイベントまで当たり前の様に20分を試合される時代なのだ。
今のファンは耐えられるのだろうが、僕には苦痛だ。
ロング興行ならば尚更だ。
集中力が持たないのだ。

3月の大阪ゴリラホール大会。
この日、飯塚選手は青木選手とタッグ組んだ。
飯塚選手が井土選手から腕十字で勝った。

感情を爆発させていた。
それで良いんだ!

試合中に大声出すのじゃない。
感情がみたいのだ。
試合中に会場がシーンとなっていても怖がることはない。
それをも味方につけなきゃいけないのだ。
だが、最後は青木選手が持っていった。
青木選手が試合後に池本さんをイスで叩きまくったからだ。

そういう事なのだ。
大事なのはインパクトなのだ。

4月の後楽園ホール。

飯塚選手は伊藤選手と対戦。
良い試合どまりだった。

何も残せていない。
で、6月の後楽園ホール大会。

飯塚選手は、ダークマッチに出場されていた。
悔しかった。
本人が一番悔しいだろう。
本人が一番わかってるだろうから。

伊藤選手や井土選手に先に行かれた感は強い。
僕は、飯塚選手に期待するだけに。

そして今年の7月1日。
GLEATでの飯塚選手の対戦カードが決まった。

対角線上に青木真也選手・佐藤光留選手がいる。
パートナーは吉田綾斗選手である。
何気ないカード。
タッグマッチ。
だからこそ意味がある。
ここで『何か』を残さないとダメだ。
ただ単に良い試合だけではダメなのだ。
結果はもちろん、残して印象付けさせる。
飯塚優 ここにありって所を。
ただの駒になっていてはダメなのだ。

何故、去年に青木真也選手とGLEATでLIDET UWFで初戦に組まれたか考えて欲しい。
それだけ期待されているからだ。
今も僕は期待しています。

色んな団体に出場されている。
その経験を結果以上に残して欲しい。

アントニオ猪木さんは『残せ』と言った。
試合以外でも、ファンが引っ掛かる事をしなくてはいけないのだ。
ファンを味方にするだけではなく、裏切る事だって重要なのだ。
だからこそ『考えてやれ』って事が大事なのだ。

何故、2022年12月30日の青木真也選手vs伊藤貴則選手に惹かれたか。
噛み合っていない試合に。
そして、何故それが線になったのか。
2023年6月の大会でメインイベント・決勝戦が名勝負になったのか。
ヒントはそこにある。

飯塚選手には『強く』あって欲しい。
プロレスの『芯』であり『肝』だ。
そこから見えてくる魂・気持ちをみたいのだ。
美しいだけが試合じゃない。
『個』の魅力を見せて欲しい。
ヴォルク・ハンの様な動きも良い。
でも、真似っこだけでは魅力にならない。
己を信じて欲しい。
自ら、GLEATの入団希望されたのだから。
これからなら遅い。
今だからこそだ。

以前に週刊プロレスのインタビュー記事を読んだ。
令和にUWFを体現していくと。
こだわってほしい。
『UWF』にとらわれるのではなく、己の『U』を作ってほしい。
ただ『プロレス』『格闘技』をわけているのなら話が違う。
時代が違うのかもしれないが、僕には一緒なのだ。
そこの誇りは持ってほしい。

2023年7月1日は飯塚優選手に注目したい。

プロレスは『点』ではダメなのだから。
『プロセス』こそ最大の注目点だ。
人にはそれぞれの『物語』がある。

それを地続きで見せつけるかだ。
最後は『己のチカラで奪い取ってみろ』なのだ。

飯塚選手には将来LIDET UWFのベルトを腰に巻いて欲しい。
このまま埋もれて欲しくない。
それが『U』を愛した宿命でもあるのだから。

希望という言葉を乗り越える。
その名は、飯塚優選手。
刮目せよ。

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