スカルパ三角
鼠径部には「スカルパ三角」と呼ばれる場所があります。
どのような構造かまとめてみました。
スカルパ三角
スカルパ三角は
・鼠径靭帯
・縫工筋
・長内転筋
で作られる三角形の形をした部分です。
鼠径靭帯の下に
・血管裂孔
・筋裂孔
が存在し、
・大腿静脈
・大腿動脈
・大腿神経
が並んでいます。
臨床へ
このスカルパ三角と臨床との関連です。
鼠径靱帯部における大腿神経の絞扼性神経障害が時折臨床でみられます。これは、腰椎椎間板ヘルニアとの鑑別が重要となります。ヘルニアの識別をしつつ、頭のどこかに神経の絞扼の可能性を考えておきましょう。
また、体幹装具を装着した上で生じることのある大腿外側のしびれは大腿外側皮神経の圧迫が考えられます。
スカルパ三角はその構造を理解し、触診などにも繋げていくことができます。逆に、触診をする際は動脈の圧迫などに注意する必要がありますね。
ではでは。
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