Windlass Test:足底腱膜炎の検査
足底腱膜炎は、足部にある筋膜に起こる疼痛が主症状です。整形外科クリニックに転職して、意外と多くの人が症状を訴えているんだなと気づきました。多くの人は、踵骨との付着部や内側に痛みを訴えることが多い印象です。
結果からなにが考えられるのか?
足底腱膜炎の治療としては、よく腓腹筋や足部の筋のストレッチが挙げられますね。なるべく受傷部位への負担を少なくしていくことが重要だと思います。勝手なイメージですが、立位で前方重心となる人は足趾の屈曲や底屈が必要となるため、負担が大きくなるのかなぁと感じます。
検査方法
足底腱膜の周囲には踵骨下脂肪体や短趾屈筋、母趾外転筋、小趾外転筋、足底方形筋などが存在します。そのため、それらの筋を伸長させることで足底腱膜へ負荷をかけています。
陽性時の所見
足底腱膜炎の代表的な症状が出現したら陽性です。自分も、踵骨付近は特に症状が出やすい印象です。炎症系ですので踵接地だけでも痛みが出る人もいます。
注意点
純粋に足底腱膜の緊張に伴う疼痛誘発を促すため、他の制限因子を取り除くことに注意が必要ですね。
評価の精度
診断精度に関してはこちら
特異度が高く、確定診断ですね。
関連する文献
Windlass Testに関連した文献を探してみました。
「ウィンドラス機構による下肢の三次元変化」という論文です。
ウィンドラス機構として知られる母趾MTP関節(1st MTPJ)の伸展角度と、脛骨や大腿骨の動きを調査しておりました。
結果としては、母趾の伸展が大きいほど脛骨や大腿骨の回旋が促されたとのことです。著者の他の文献でも似たような記載があり、母趾伸展に伴うウィンドラス機構が、下肢全体へ影響を及ぼしていることがわかりました。
でも、これどのように臨床応用していくべきでしょうか。論文自体は、その検査方法の信頼性のことの記載が多かったです。ウィンドラス機構は立脚後期の踵離地後に他動的に足指が背屈することで,足底腱膜の張力により内側縦アーチが挙上し、蹴り出し時の推進力を生む機能があります。今回の文献を臨床に活かすには、歩行全体の知識が必要そうですね。
ではでは
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