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TKAのリハー推奨される介入は?ー③

TKA後のリハビリテーションについてシステマティックレビューをもとにまとめました。
推奨事項等がまとめてありかなり勉強になりました。


参考文献

Jette DU, et al. Physical Therapist Management of Total Knee Arthroplasty. Phys Ther. 2020 Aug 31;100(9):1603-1631. doi: 10.1093/ptj/pzaa099. PMID: 32542403; PMCID: PMC7462050.

TKAのリハビリテーション


運動量 ♦︎♢♢♢


論文内では「すべきである」とのことです。しかし、報告の数なども少なく、エビデンスのレベルとしては低めです。


利点としては

  • 歩行機能、歩行距離、バランス、身体機能、健康関連の生活の質の向上

  • 活動と参加の改善(例、移動、セルフケア、家庭生活)。

監視のもと活動量を増加させていくことにリスクは少ないとのことです。
しかし、合併症等には十分注意して行っていくことが重要です。

こちらは、TKAに限らずOPE後はなるべく離床を進めて日中の活動量の増加を促すことが重要だと思います。患者さんにとっては手術後すぐ動くのは大変ですが、メリットなどを術前から説明しておくことも重要ですね。


運動機能トレーニング ♦︎♦︎♦︎♦︎

徐々に運動療法の内容となってきました。
運動機能トレーニングです。これは、バランストレーニングや歩行練習などが入ってきます。

「行うべき」とのことです。エビデンスレベルも高いです。

利点は

  • バランスの改善。

  • 歩行機能の向上。

  • 活動と参加の改善(例:車の乗り降り、買い物、家事)。

となります。

運動量のところでも記載しましたが、合併症などに注意して行うことでリスクなども回避できます。
活動や参加に関しては、リハを行うそもそもの目標にもなってきそうですので、運動機能トレーニングを通して患者さんの生活を改善できるといいですね。


可動域運動 ♦︎♢♢♢


可動域運動もリハではよく行いますね。
論文内では、「行うべき」となっています。しかし、エビデンスのレベルは低めです。

利点として

  • 膝のROMの改善。

  • 術後の合併症の減少。

  • 機能の向上。

が挙げられます。
逆に可動域が悪い場合は、数年後の痛みに関連してくるとの報告もあり、術中角度を目標に可動域運動を行うのがいいです。
よく、自動運動が推奨されますね。


徐々に運動療法の内容も見えてきましたが、やはり行っていく方がよさそうです。低活動自体も患者さんの身体に影響を及ぼすため、どんどん離床し問題点へアプローチしていきましょう。

ではでは。

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