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上腕骨外側上顆炎(テニス肘)③

上腕骨外側上顆炎の治療方法に関してまとめます。
前回は治療方法の選択として病期分類が使用されることがわかりました。



参考引用

Ma, Kun-Long, Wang, Hai-Qiang, Management of Lateral Epicondylitis: A Narrative Literature Review, Pain Research and Management, 2020, 6965381, 9 pages, 2020. https://doi.org/10.1155/2020/6965381


上腕骨外側上顆炎

治療方法

現状としてはスタンダードな治療法はまだないとされます。

・痛みのコントロール
・患肢の可動域や可動性の維持
・握力や持久力の改善
・患肢の機能回復
・増悪防止
が治療目標となります。

また、基本的には非手術的治療→治療が困難な症例には手術等を行います。


非手術的治療

・動作の修正
・理学療法
・非ステロイド性抗炎症薬
・装具
・体外衝撃波療法
・鍼治療
・自己血注入(ABI)
・多血小板血漿注入(PRP)
が挙げられます。

理学療法士として関わることが多いのは
「動作の修正」と「理学療法」でしょうか。
少しまとめてみます。


動作の修正

ポイントは
・動作の方法の修正
・過活動の是正
です。

動作方法の修正としては、物を持ち上げる際に手のひらを上に向けるように指導することが多いです。
過活動の是正はそのままですね。刺激となる活動を避けるようにアドバイスします。


理学療法

理学療法としては電気治療と非電気治療で分けられます。
最近では手関節伸展筋の遠心性収縮運動が効果的であることが示されています。
具体的な方法は、以下の論文に写真で一例が載っていますので、確認ください。

Tyler TF, Thomas GC, Nicholas SJ, McHugh MP. Addition of isolated wrist extensor eccentric exercise to standard treatment for chronic lateral epicondylosis: a prospective randomized trial. J Shoulder Elbow Surg. 2010 Sep;19(6):917-22. doi: 10.1016/j.jse.2010.04.041. Epub 2010 Jun 26. PMID: 20579907.


手術治療

手術治療としては
・観血的手術
・経皮的手術
・関節鏡手術
が存在します。



治療方法もいくつか効果的なものが上がってきているようです。自分たちにできることは限られていますが、エクササイズなど丁寧に行い、治療を進めていきましょう。


ではでは。


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