見出し画像

膝関節解剖学ー半月板ー

膝関節の解剖学、今回は半月板に関してです。


半月板

解剖学的構造

半月板は、大腿脛骨関節の内側および外側にあります。大腿脛骨関節の辺縁部では厚く、中央に行くほど薄い構造をしています。
その構造から、
・大腿脛骨関節の安定性向上
・大腿脛骨関節への荷重の分散
の役割を担っています。


工藤 慎太郎, 運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学. 医学書院, 2012


半月板の動き

膝関節運動によって半月板は前後方向に動きます。基本的には半月板は
・屈曲時→後方
・伸展時→前方
へ移動します。
この動きは、半月板単独というよりは大腿骨の脛骨に対する動きに伴い動きます。


解剖学的特徴と動き

半月板の動きには解剖学的な特徴が関わってきます。
まず半月板は関節包と連結しています。
しかし、その連結が内側は前方から後方まで全長にわたって関節包に付着しているのに対し、外側は前方のおおよそ半分のみ関節包と連結しています。
また、関節包を通じ、内側は内側側副靱帯の最深層の大腿半月靭帯や半月脛骨靭帯と結合しているのに対し、外側は外側側副靭帯と連結していません。

さらに内側の前角と後角の付着部が離れているのに対し、外側半月板は前角と後角の付着部が近い構造を取ります。

このような特徴から内側半月板よりも外側半月板の方が可動範囲が大きいとされます。



半月板の損傷では、半月板自体の動きを制限している因子を取り除くことなどがポイントとして挙げられそうです。
損傷に伴い荷重時の疼痛が出現しやすい印象です(特に階段動作など)。膝蓋骨などの動きの制限を取り除くことで変化が見られるかもしれませんね。

ではでは

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?