見出し画像

サルコペニアって?

患者さんからの質問

「サルコペニアって聞いたことあるけどなに?」

この疑問を解決していきましょう‼︎




結論

Q「サルコペニアって聞いたことあるけどなに?」
A「サルコペニアっていうのは、筋量と筋力の進行性かつ全身性の減少に特徴付けられる症候群で、身体機能障害、QOL 低下、死のリスクを伴うものですよ!」


参考文献

今回は

松井康素. ロコモティブシンドローム・運動器疾患のリハビリテーション ― up to date ―サルコペニアとフレイルの概念と予防―ロコモティブシンドロームとの関連性を含め― . Jpn J Rehabil Med 2016;53:894-899.

からです!


サルコペニアって?


サルコペニアは上記にある通り
「筋量と筋力の進行性かつ全身性の減少に特徴付けられる症候群で、身体機能障害、QOL 低下、死のリスクを伴うもの」
と定義されています。


診断基準

筋肉量、筋力、身体機能などから診断されますが、その診断方法には国や報告などで違いがあります。


ASM: appendicular skeletal muscle mass index; SMM: skeletal muscle mass; BMI: body mass index; M: male; F: female; DXA: dual energy X-ray absorptiometry; BIA: Bioimpedance analysis; HGS: handgrip strength; GS: gait speed; 5-STS: 5 chair sit to stand test; SPPB: the short physical performance battery

Chen, N., He, X., Feng, Y. et al. Effects of resistance training in healthy older people with sarcopenia: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Eur Rev Aging Phys Act 18, 23 (2021). https://doi.org/10.1186/s11556-021-00277-7


筋力や身体機能は自分たちで測定できそうですね。

AGWSを参考とすると以下の一つでも当てはまるとサルコペニアとなるそうです。
・歩行速度<1.0 m/s
・5回立ち上がりテスト≧12s
・SPPB(the short physical performance battery)≦9


サルコペニア?フレイル?ロコモ?


サルコペニアは筋肉量などに影響されそうですね。
他にフレイルやロコモティブシンドロームなどを聞いたことがあります。
それらの違いはなんでしょうか。


フレイル

フレイルは、サルコペニアで着目された筋肉量などだけでなく、認知機能、精神的問題、社会的問題など広く含め、高齢期の問題を包括的に広く捉えた概念とされています。

診断方法も
・shrinking(体重減)
・weakness(握力低下)
・exhaustion(易疲労感)
・slowness(歩行速度の低下)
・low activity(日常生活活動度の減少)
が含まれています。


ロコモティブシンドローム

運動器の障害のために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態を指します。平成19年に日本整形外科学会が提唱した言葉だそうですよ!


位置関係は以下の通りです。


原田敦. ロコモティブシンドロームにおけるサルコペニアの位置付け. 日本老年医学会ホーム ページ.Available from URL:http://www.jpn-ger iat-soc.or.jp/press_seminar/report/seminar_02_04. html


高齢者と筋力に関してはこちら

ではでは。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?