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インターナルインピンジメント

インターナルインピンジメント

インターナルインピンジメントは関節内インピンジメントと呼ばれ、これは上腕骨頭と関節窩の間で腱板や関節唇が挟み込まれ圧迫される現象です。


Ulrich J Spiegl, et al. Symptomatic internal impingement of the shoulder in overhead athletes.  Sports Med Arthrosc Rev . 2014 Jun;22(2):120-9.
Doi: 10.1097/JSA.0000000000000017.


本来であれば、外転・外旋最終域に生じる生理的な接触です。しかし、投球動作などのいわゆるオーバーヘッドスポーツにおいて、最終域での過度なストレスが繰り返し生じることで損傷などにつながるとされています。
近年では拳上や屈曲内旋でも、最終可動域まで運動を行えば生理的に接近する組織同士が接触すると考えられています。
また、後方関節包の拘縮がある状態では後上方に上腕骨頭が変位しやすく、関節内での接触圧が高まります。
また肩甲骨の動きも重要です。
肩甲骨の運動方向と運動量は接触圧に大きく影響を与えます。上腕骨の運動に対し肩甲骨が動かなければ関節内の接触圧が高まります。

以下は、インターナルインピンジメントのポイントです。


Keith T Corpus, et al. Evaluation and treatment of internal impingement of the shoulder in overhead athletes. World J Orthop. 2016 Dec 18; 7(12): 776–784. Doi: 10.5312/wjo.v7.i12.776


このポイントにも肩甲骨の運動などが入っており、重要なポイントと考えられますね。他の臨床的なポイントとしては、内旋ROMの低下などがあります。anterior relocation testも重要な所見だそうですね。
anterior relocation testはapprehension testの位置で不安定感があり、骨頭を後方へ押し込みつつ行うことで不安定感が軽減すると陽性となります。

インターナルインピンジメントは、スポーツ選手などにもみられます。肩甲骨の動きが重要ですが、肩甲骨の動きは体幹や下肢の影響も受けます。スポーツ動作を見つつ、どこが根本的な原因となっているかの判断も重要ですね。

ではでは。

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