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脊柱疾患の推論

脊柱疾患に対しリハビリテーションをする際、評価からどこの部位やどのような症状を対象にするかをまず決めています。
参考書からその方法をまとめました。


参考引用

成田崇矢編集. 脊柱理学療法マネジメント機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く. メジカルビュー社, 2019.

評価

構造学的(組織学的)推論

発痛部位の特定

まず、発痛部位を推定することが重要となります。
非特異的腰痛では、大きく
・椎間板性、
・椎間関節性
・仙腸関節性
・筋・筋膜性
に分類して考えます。

力学的推論

発痛部位を特定したら、どのようなメカニカルストレスが痛みを誘発しているかを考えます。またそのメカニカルストレスを増悪させる機能不全は何かについて推論することも重要となります。

メカニカルストレスは
・伸張
・圧縮
・剪断
・ねじれ
から考えます(複数の要因の場合もあります)。

機能不全への治療が理学療法の目的となります。該当部位や隣接関節の筋・ 筋膜.、関節の機能評価が、必須となります。

筋・筋膜性障害は
・滑走性障害
・筋緊張の異常
・motor controlの問題

関節障害は
・可動性の問題
・関節挙動の質の問題
・motor controlの問題
に分類します。

疼痛部位へのメカニカルストレスが少ない動作や姿勢の獲得が理学療法の目標となっていきます。

神経学的推論

器質的な問題から生じる脊髄や馬尾神経、末梢神経性の疼痛や中枢性疼痛のメカニズム、心理・社会的腰痛が神経学的推論には含まれます。

これらは、断定することは困難ですが、病態を理解し、臨床経験を積むことで適切な推論を行うことも可能になるそうです。
神経根障害は絞扼による伝導性,、滑走性/可動性機能の低下であるため、適切な評価、理学療法を行うことにより症状が軽快する可能性が高くなります。


自分も上記のような形で評価を進めています。診断や画像と症状が異なることも多いので、診断も参考にしつつ、どのような痛みかをなるべく特定するよう心がけています!

ではでは。

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